1976年~2000年の世界最強馬ランキングTop15




15位:デイラミ

牡馬:アイルランド:1996~1999:21戦11勝:G1・7勝
調教師 S・ビンスルール:主戦騎手 L・デットーリ
ベストレース:1999年・愛チャンピオンS

公式レーティング 135
タイムフォーム 137
レーシング・ポスト 138

3歳時に仏マイル路線で活躍するとゴドルフィンに移籍したことで中距離路線に転向。4歳~5歳にかけて英愛米の中距離G1で7勝を収め、5歳時(1999年)にはKGⅥ&QEⅡを5馬身、愛チャンピオンSを9馬身ぶっちぎって圧勝し、公式レーティングにて135を獲得。

公式レーティングにおいて135以上の値を獲得した古馬は同馬の他にフランケル(140:2012年)、シガー(135:1995年)、ハービンジャー(135:2010年)の3頭しかおらず、公式レーティング上では1977年~2009年の33年間における欧州最強古馬となっています。

14位:ジョンヘンリー

騙馬:アメリカ:1977~1984:83戦39勝:G1・16勝
調教師 R・マクナリー:主戦騎手 C・マッキャロン
ベストレース:1981年・アーリントンミリオン

デイリーレーシングフォーム 135

9歳まで現役を続け北米歴代最多となるG1・16勝を挙げ芝主戦馬にもかかわらず2度の北米年度代表馬に選ばれた鉄人(鉄馬?)。現役最終年となった1984年ですら年度代表馬投票においてたった1ポイント差で受賞を逃すほど息が長く、5歳の覚醒後の汚点はジャパンカップにおける大敗ぐらい。

ちなみに、同馬は1984年に屈腱炎を発症したわけですが、欲に目のくらんだ同馬の馬主は翌1985年も現役を続行させ、調教中に再び脚を故障し引退。ただ、それだけでは飽き足らず1986年にも再び現役復帰を目指して調教を強行しましたが、11歳となっていた同馬は調教再開後すぐに脚を故障し8月には完全引退が決定。当然ながら馬主は動物虐待と非難を受けました。

ブラッドホース紙の20世紀のアメリカ名馬100選では第23位。

13位:アリダー

牡馬:アメリカ:1977~1979:26戦14勝:G1・5勝
調教師 J・ヴィーチ:主戦騎手 J・ヴェラスケス
ベストレース:1978年・ブルーグラスS

タイムフォーム* 139
デイリーレーシングフォーム 135

ライバルのアファームド相手に10戦3勝と大きく負け越し三冠制覇も許したうえ、古馬となってからはパッとしなかった評価に困る名馬。

アファームドと同様に同時代の歴史的名馬シアトルスルー、スペクターキュラビッドと対戦する機会があればその評価も大きく異なっていたことでしょう。

同じようにクラシック戦線でセクレタリアトに拒まれたシャムと比較されることが多いわけですが、流石にアリダーの方がシャムよりは上だと思います。

ブラッドホース紙の20世紀のアメリカ名馬100選では第27位。

12位:ミエスク

牝馬:フランス:1986~1988:16戦12勝:G1・10勝
調教師 F・ブータン:主戦騎手 F・ヘッド
ベストレース:1987年・BCマイル

公式レーティング 132
タイムフォーム 133

欧州馬として当時最多となるG1・10勝を挙げただけでなくソヴィエトスターやウォーニングといった名マイラー相手に勝ち越した第4四半世紀の最強マイラーかつ最大の名牝。

21世紀に入りミエスクの記録破るG1・14勝を記録したゴルディコヴァと同様にイギリス、フランス、アメリカを股にかけて活躍した点も印象的で、引退時点でも衰えを全く見せていなかっただけに1989年以降も現役を続行してほしかった。

まあ、もし現役を続行してたらキングマンボは生まれてないんだけどね。

11位:パントレセレブル

牡馬:フランス:1996~1997:7戦5勝:G1・3勝
調教師 A・ファーブル:主戦騎手 O・ペリエ
ベストレース:1997年・凱旋門賞

公式レーティング 137
タイムフォーム 137
レーシング・ポスト 137

前年の王者エリシオ、同年欧州最優秀古馬に選ばれるピルサドスキー、KGⅥ&QEⅡを連覇したスウェインなどハイレベルなメンバーが揃った1997年凱旋門賞を5馬身差&レースレコードを1.7秒も更新する歴史的なパフォーマンスを披露。レーシング・ポストのタイム指標Topspeedでは計測史上最高値となる137を残し、この数字はフランケルすら破れませんでした。

翌1998年も現役を続行するも4月に屈腱炎を発症しシーズン開幕前に引退。正直なところ1998年の凱旋門賞や古馬戦線はレベルが低かったので、故障さえなければ同馬が無双していた可能性も。