2020年MLBドラフト注目選手:その4


2020年MLBドラフト注目選手:その1 その2 その3



タイラー・ソダーストーム

Tyler Soderstrom
18歳:188㎝・91㎏:右投左打:C
予想指名順位:全体12~18位

メディア 順位
Baseball America 18位
MLB.com 19位
FanGraphs 21位

今年度のカリフォルニア州最優秀高校生に選出され、元メジャーリーガーを父に持つ今ドラフトNo.1高校生キャッチャー。このような状況下で多くの一流高校生が大学進学の選択肢を選ぶと予想されますが、ソダーストームはUCLAへのコミットが決まっているものの多くのドラフト予想で全体10台位中盤で指名を受けると予想されています。

選球眼の不安を残すものの非常にコンパクトなスイングは穴が少なく、完成形は打率.280&20本塁打の中距離打者。木製バットでも実績を残すなどリスクの低いバッターに感じます。

ただ、バッティングとは対照的に守備の評価は低め。平均以上の走塁と肩を兼ね備えていることを考えると、プロ入り後は早い段階でサードやレフト&ライトにコンバートされる可能性も。


ニック・ビツコ

Nick Bitsko
17歳:190㎝・100㎏:RHP:ペンシルベニア州
予想指名順位:全体12~20位

メディア 順位
Baseball America 19位
MLB.com 14位
FanGraphs 16位

本来は2021年のドラフト対象。数年前から注目度が高く来年度の目玉選手の一人でしたが、1月に所属高校の早期卒業を選んだことで今年の対象に。そのため今月の19日に18歳となる若さが大きな売り。

野手としても同世代トップクラスのパワーを誇るなど、身体能力&野球センスもピカイチのアスリートです。

ダイナミックなオーバースローが投じられる最速98.5マイル、平均93~95マイルのフォーシームは球速だけでなくスピンレイトも高いプラスピッチ。昨年の夏には95~97マイルを連発した試合もあったよう。変化球は80マイル前後のパワーカーブと80マイル台中盤のチェンジアップ。特にカーブはプラスピッチと評されることもある決め球ですが、個人的にはチェンジアップも中々のものかと。

加えてコマンドとコントロールの評価も平均超で高校生投手としてはトータルパッケージ的な存在で、MLB.comによると投手としての天井はジャスティン・バーランダークラスと語ったスカウトもいるとのこと。

ただ、所属高校のシーズンがコロナにより開幕前に中止となってしまったため、今年に入ってからスカウトの前では投げる機会が一切ありませんでした。


ジャレッド・ケリー

Jared Kelley
18歳:188㎝・91㎏:RHP:テキサス州
予想指名順位:全体20~30位

メディア 順位
Baseball America 12位
MLB.com 12位
FanGraphs 20位

2020年MLBドラフト上位指名候補:高校生投手」(2019年8月投稿)

1年ほど前の時点ではミック・アベルを抑え高校生No.1投手との評価を受けることもあった剛腕。そのアベルと比べ既にある程度完成されており伸びしろが少ないと評価されていましたが、今年は開幕直後から90マイル台後半を連発し最初の7イニングで20奪三振を奪うなどリーグ内において各の違いを見せつけています。

昨年の時点で最速99マイルを計測しており今年は100マイル越えも期待していたのですが、シーズンが途中で閉幕したため今年も最速は99マイル止まり。さらに、相変わらず変化球の評価も低いままで、プロスペクトとしての評価はほとんど上がらず。

各メディアのモック・ドラフトでも1巡目後半指名との予想が多く、このような状況なだけに指名順位によっては地元のテキサス大学進学を選択する可能性も十分。


ギャレット・クロシェ

Garrett Crochet
20歳:198㎝・98㎏:LHP:テネシー大学
予想指名順位:全体16~25

メディア 順位
Baseball America 15位
MLB.com 18位
FanGraphs 23位

2018~2019年は先発とリリーフでどっちつかずの起用法を受けるも成績はイマイチ。今年は肩の故障によりたった1試合の登板に終わるなどNCAAでの実績に乏しい選手ですが、昨年の夏の秋の練習試合等で素晴らしいパフォーマンスを見せ評価が上昇。今では全体20位前後での指名を予想されています。

198㎝という長身と長い手足ながらも投球フォームは独特なショートアーム。昨年春シーズンでは最速97マイル・平均90マイル台前半を計測していましたが、秋に入ると最速100マイル・平均90マイル台後半を計測するなど急に高速化。上の動画を見ても分かるように腕の振りが見にくく、打者にとっては球速以上に厄介なはず。変化球はトップクラスの評価を受けるスライダー(80マイル台中盤)と90マイル近いチェンジアップの2種類。

これら各球種のクオリティとは対照的にコマンドとコントロールは平均未満。先発としての経験が少ないだけでなく非常に球数が多く長いイニングを投げられていない現状を考えると、プロ入り後はMLBデビューまでにリリーフへ専念することとなる可能性が大。

Register Pitching
Year Age Tm Lg W L ERA G GS IP H HR BB SO WHIP BB9 SO9 SO/W
2018 19 Tennessee SEC 5 6 5.51 17 6 63.2 68 13 26 62 1.476 3.7 8.8 2.38
2019 20 Tennessee SEC 5 3 4.02 18 6 65.0 67 8 22 81 1.369 3.0 11.2 3.68
2020 21 Tennessee SEC 0 0 0.00 1 1 3.1 2 0 0 6 0.600 0.0 16.2