ヤンキース:プロスペクト・ランキング:トップ50:2025年開幕版


2024年シーズン開幕時点におけるニューヨーク・ヤンキースのプロスペクト(有望株)ランキングTop100を作成

昨年のミッドシーズンのアップデートをサボったため、2024年開幕版以来1年ぶりのランキング投稿となりますが、今回はトップ100まで作成する余裕がありませんでした。

この1年間でプロスペクト放出は然程行っていませんが、投手プロスペクトに故障者が大量発生し、着実にファームのデプスは弱体化。

コロナ過以降でワーストの状態と言っても過言ではないでしょう。

また、サラリーキャップ超過やQO対象とのFA契約によって、今年のドラフトでは、最高指名権が全体39位である上に、2巡目指名権も失っていますから、外部からの底上げも期待できません。

というわけで、今年は我慢の1年になるのかなと。

ただ、ビッグリーグにおいてAnthony VolpeAustin WellsBen Riceらが軒並み成長を見せている点は不幸中の幸い。



50位 ➡ 31位 30位 ➡ 11位
10位 ➡ 1位

オマケ:Stiven Marinez

スティーベン・マリネス:35 FV
2007年8月生(17歳7か月):178cm:SS
DSL:ドミニカ:2024年国際FA(契約金$1.65M)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:入団前

Hit Power Run Arm Field
35 40 45 45 50

お気に入りのInt FAプロスペクト。

昨年12月、佐々木朗希の為に残していたボーナスを用いてNYYが囲い込みました。

50位:Jace Avina

ジェイス・アビーナ:35 FV
2003年6月生(21歳9か月):180cm:CF
High-A:2021年ドラフト14巡目(MIL)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2023年Mid版ランキング第39位

Hit Power Run Arm Field
35 50 50 60 45

バットコントロール&アプローチ以外のツールはフリンジレベル以上のアスリート系OF。

2024年シーズンは7月に月間1安打(79 PA、OPS.274)の大スランプに陥り、AA昇級はお預けとなりましたが、まだ21歳と若いプロスペクト。

極端にRHPを得意としており、OF3ポジションを卒なくこなせるため、期待を超える成長を見せればプラトーンOF(第4のOF)となり得ます。

49位:Tyler Wilson

タイラー・ウィルソン:35 FV
2002年7月生(22歳8か月):188m:RF/LF
High-A:2024年ドラフト8巡目
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:入団前

Hit Power Run Arm Field
40 45 50 40 45

NCAAⅠ中堅のWestern Athletic ConferenceにてカンファレンスMVPに輝いた即戦力型プロスペクト。

プロ入り後、不運などによって表面上は低成績に終わったものの、ソリッドなコンタクトスキルとアプローチ、Max 109.2 mphを計測したフリンジレベルのRaw Powerにより、リーグ平均超のStatcastスタッツを記録。

48位:Francisco Vilorio

フランシスコ・フィローリオ:35 FV
2006年10月生(17歳5か月):193cm:CF
DSL:ドミニカ:2024年国際FA(契約金$1.7M)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:第15位

Hit Power Run Arm Field
30 60 60 70 50

実戦で通用せず、32.9 K%はかなりの危険水準。

現状として取り柄はSpencer Jonesと並ぶ傘下最高級の身体能力のみ。

47位:Brendan Jones

ブレンダン・ジョーンズ:35 FV
2002年4月生(22歳11か月):178m:CF
High-A:2024年ドラフト12巡目
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:入団前

Hit Power Run Arm Field
45 35 60 40 45

30.4 Swing%の超極端な待球アプローチによって驚異の6.5 Chase%を記録すると共に、アッパースイングから優秀なSweetSpot%を記録し、傘下No.1のwRC+(172)叩き出した小兵。

OF守備はCFよりLFの方がフィットする印象。

偉大なるBrett Gardnerに少し似通っていますね。

46位:Greysen Carter

グレイセン・カーター:35 FV
2002年12月生(22歳3月):196cm:RP/RHP
Low-A:2023年ドラフト5巡目
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:入団前

FB SL CB CH Cmd
65 45 35 35
FB/be FB/vel SL/vel CB/vel CH/vel
102.5 97 86 89

巨体を目一杯ドライブするハイエフォートなメカニクスからMax 102.5 mphを計測。

ただ、コマンドの波が非常に激しく、大半の登板でストライクを稼ぐに苦労ししていたため、ヴァンダービルド大学は基本的にモップアップとして起用。

現時点では変化球のクオリティが宜しくなく、肝心のFFもムーブメントのフォームはイマイチ。

理想像はStephen Ridingsか?

45位:Ben Shields

ベン・シールズ:35 FV
2002年9月生(22歳6か月):193cm:SP/LHP
AA:2023年ドラフト外
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:第78位

FB SL CB CH Cmd
45 45 35 60
FB/be FB/vel SL/vel CB/vel CH/vel
95 93 83 81

2018~2023年にかけて6シーズンに渡りNCAAでプレーした変態。

フリンジレベルのSIとSLをプラスのコマンドで丁寧にコーナーへ投げ分ける技巧派であり、アーセナルが限られているにもかかわらず、RHBを苦にしていません。

特に昨シーズン後半戦のピッチングは見事でしたが、残念ながら今シーズンは60日IL上で開幕を迎えました。

44位:Brando Mayea

ブランド・マイエア:35 FV
2005年9月生(19歳6か月):180cm:CF
FCL:キューバ:2023年国際FA(契約金$4.35M)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:第14位

Hit Power Run Arm Field
35 40 60 55 60

プロ入り前は高評価だったバッティングが思うように伸びず、故障によって身体能力にも陰りを見せており、このままでは傘下最高級のポテンシャルを秘めていたスピードとOF守備が台無しに。

今オフのビルドアップが功を奏すか?

43位:Enmanuel Tejeda

エンマニュエル・テハダ :35 FV
2004年12月生(20歳3か月):175cm:3B/2B
Low-A:ドミニカ:2022年国際FA(契約金$40K)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:第23位

Hit Power Run Arm Field
45 30 55 50 45

高いBABIPによってクラス平均超の打撃成績を残すも、やはりGame Power不足は否めず。

特にレベルスイングから生み出される57.3 GB%やAvg 2° LAは要改善。

また、2B/3B守備におけるパフォーマンスも個人的な期待値を下回っており、昨年からFVをひと段階引き下げました。

2024年シーズンはケガに悩まされましたが、今シーズンも60日IL上で開幕を迎えています。

42位:Alexander Almonte

アレクサンダー・アルモンテ:35 FV
2006
年9月生(18歳1か月):193cm:SP/RHP
DSL:ドミニカ:2024年国際FA(契約金$275K)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:ランク外

FB SL CB CH Cmd
50 50 40 40
FB/be FB/vel SL/vel CB/vel CH/vel
96 l-90s l-80s m-80s

DSLでの登板成績は褒められるような数字ではありませんが、恵まれた体格からMax 95+ mphのFFとプラスピッチになり得るパワーCBを投げ下ろす素材型。

NYYのInt FA出身ピッチャーは全く当てになりませんが…

 
 
 
 
 
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41位:Josh Grosz

ジョシュ・グロース:35 FV
2002年9月生(22歳6か月):193cm:SP/RHP
AA:2023年ドラフト11巡目
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:第78位

FB SL CB CH Cmd
50 40 50 40
FB/be FB/vel SL/vel CB/vel CH/vel
96 94 86 89

クソみたいなメカニクスから優れたディセプションを生み出し、ピッチクオリティ以上のK%を記録。

誕生日が遅く、他のカレッジ出身プレーヤーと比べ1年近く若いにもかかわらず、ルーキーシーズンにAAへ到達したことは褒め称えたい。

また、長らく健康体を維持している点も好印象、

今年はCHに改造を加えているとの話で、SL改造によって好成績を残した昨シーズン後半戦の再現を期待したいところ。

40位:Zach Messinger

ザック・メッセンジャー:35 FV
1999年10月生(24歳5か月):198
cm:SP/RHP
AAA:2021年ドラフト13巡目
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:第32位

FB SL CT CH Cmd
45 55 35 45 45
FB/be FB/vel SL/vel CT/vel CH/vel
96 92~93 81 86 86

コマンド&コントロールこそ改善されたものの、ピッチクオリティにおいて大した成長は見受けられず。

体格的にもう1段階の球威向上を長らく期待しているのですが、その兆候も全く見受けられません。

異様に低いHR/FBを今後も維持できるとは考えられず、やはりブルペンからMLBデビューする流れになるでしょうね。

39位:Ruben Castillo

ルーベン・カステヨ:35 FV
2008年1月生(17歳2か月):175cm:CF
DSL:ドミニカ:2025年国際FA(契約金$875K)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:入団前

Hit Power Run Arm Field
40 40 55 55 50

フィジカルの完成度が低く、順調に成長を遂げたとしても、モノになるには比較的時間が掛かりそう。

アカデミーではSSも守っていましたが、プロ入り後はCFに専念する見込み。

平均超の身体能力とフィジカルの成長が上手く噛合えば、Jose Constanzaのようなベンチプレーヤーに。

38位:Michael Arias

マイケル・アリアス:35 FV
2001年11月生(23歳4月):180cm:RP/RHP
AAA:2018年国際FA(CHC)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:入団前

FB SL CB CH Cmd
55 50 50 35
FB/be FB/vel SL/vel CB/vel CH/vel
100 96 83 87

今オフにCHCからDFAを喰らい、ウェーバー前にNYYへトレード移籍。

両方ともにプラスの評価を受けることもあるSLとCHは50 Whiff%超。

ただ、コマンド&コントロールは平均を大きく下回っており、今年のSTではSIのコマンドがある程度安定したものの、変化球は✖。

Max 100 mphに達するSIはムーブメントが悪く、昨シーズンは大いに打ち込まれています。

とは言え、わざわざ貴重な40人ロースターを費やすぐらいですから、NYYは何かしらの育成プランを用意しているのでしょうね。

37位:Chalniel Arias

チャルニー・アリアス:35 FV
2003
年9月生(21歳6か月):190cm:SP/RHP
FCL:ドミニカ:2021年国際FA
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:第43位

FB ST CB CH Cmd
55 45 40 40
FB/be FB/vel ST/vel CB/vel CH/vel
97 94 84 89

故障によって登板機会はたったの5 G・5.2 IPに限られてしまったものの、その少ない登板機会の中で球速バンプを披露。

まだまだ線が細く、長身瘦躯のフィジカルが完成するに連れて、メカニクスのリピート性向上やスぺ体質の改善が成されれば、Yoendrys Gomezのような存在になり得ます。

36位Juan Matheus

フアン・マテウス:35 FV
2004年4月生(20歳11か月):178cm:SS/3B
Low-A:ベネズエラ:2022年国際FA
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:第81位

Hit Power Run Arm Field
45 35 55 45 45

全体的にEnmanuel Tejedaとプロファイルがソックリ。

所属クラスや身体能力はTejedaが上ですが、打撃アプローチやGame Power、ポジションバリューはコチラが上位。

また、今年のSTでは16 PAで54.5 HH%(6/11)を記録するなど、成績(.450 OPS)以上の好印象を与えました。

本来はプラス超のスピードの持ち主ですが、御覧の通り恰幅が良くなったため低速化に喘いでおり、SBも下手クソな模様。

35位:Trystan Vrieling

トリストン・ヴィーリン:35 FV
2000年10月生(24歳5か月):193cm:SP/RHP
AA:2022年ドラフト3巡目(全体100位)

選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:第16位

FB SL CB CH CT Cmd
50 45  40 40 45 45
FB/be FB/vel SL/vel CB/vel CH/vel CT/vel
97 92 84 78 87 87

2024年シーズンはSTにて球速バンプを見せ、個人的に大ブレイクを期待していたのですが、レギュラーシーズンに入ると球威が戻り、クラス平均を下回る成績に。

ただ、着実にコマンド&コントロールは向上を見せていて、ローエンドSP候補としてもうしばらく見守りたい。

34位:Sabier Marte

サビエル・マルテ:35 FV
2004
年2月生(21歳1か月):196cm:SP/RHP
FCL:ドミニカ:2022年国際FA(契約金$30K)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:第37位

FB SL CB CH Cmd
50 40 60 45
FB/be FB/vel SL/vel CB/vel CH/vel
96 92~93 l-80s m-80s

18歳でNYYとInt FA契約を結んだ遅咲きプロスペクト。

好成績を残している上に、長身痩躯の未完成なフィジカルと完成度が低いメカニクスはプロジェクションの余地◎

ただ、明らかにRPロールがお似合いのピッチャーであり、ある程度上振れしたとしてもブルペンでエンドアップすることでしょう。

33位:T.J. Rumfield

T.J・ラムフィールド:35 FV
2000年5月生(24歳10か月):193m:1B
AAA:2021年ドラフト12巡目(PHI)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:第42位

Hit Power Run Arm Field
45 50 35 40 55

例年と同様に2024年シーズンも中の上クラスの成績に終わり、AAAで1年間足踏みする形に。

順調に向上を続けていたGame PowerとRaw Powerも頭打ち状態で、かなりの出場機会を与えられた今STでは低調なパフォーマンスを披露しアピールに失敗。

昨シーズンLHP相手に好成績を残したと言っても、やはりRHP専であることは否めず、LHB偏重のNYYにとっては無用の存在。

32位:Queni Pineda

ケニ・ピネダ:35 FV
2007年5月生(17歳10か月):178cm:C
DSL:ドミニカ:2024年国際FA(契約金$350K)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:ランク外

Hit Power Run Arm Field
30 60 40 50 45

BB>Kの優れたアプローチを披露すると共に、Max 108.3 mph・90th EV 102.6 mphと良好なパワースタッツを記録。

キャッチャー守備の評価も悪くなく、フィジカル的にアップサイドは限られているかもしれませんが、インゲームパフォーマーとして早期のステップアップを期待。

31位:Griffin Herring

グリフィン・ヘリング:35 FV
2003年5月生(21歳10月):188cm:RP/LHP
Low-A:2023年ドラフト6巡目
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs
2024年開幕版ランキング:入団前

FB SL CB CH Cmd
45 45 40 50
FB/be FB/vel SL/vel CB/vel CH/vel
94 92 83 87

強豪LSUの守護神として活躍し、アーリーエントリーにてNYYから6巡目指名とオーバースロットボーナスを獲得。

アームアングルはオーバースローに近しいものの、7 feetを超える大きなスライドとインステップにより、Rel Xは大きくRel Zは小さめ。

Avg 18 IVBのFFも含めフリンジレベルの3ピッチを低めに集めChaseを誘発。

また、Low-Aの開幕投手を務めていますが、長期的にSPロールで活躍するにはCHの改良が不可欠。

そもそも、プロ入りせずにLSUに残っていれば、そのままSPローテへ加わり、評価が更に上昇する可能性もあったわけで、NYYがオーバースロットを与えたのもそのため。