51位~60位:歴代野球選手ランキングTop100


60位:エイドリアン・ベルトレー
 
1998年~:サード:rWAR=93.5、fWAR=83.2

 10年前はまさか殿堂入り級の選手になると思っていませんでしたが、2010年のBOS移籍後(31歳)から打撃成績が劇的に向上。その後8シーズンで7度wRC+130以上を記録、通算安打3000本、400本塁打に到達し殿堂入りを確固たるものにしました。
 非常に衰えるのが遅く、21世紀最高のサード守備でも20年近く高レベルをキープ。今年で39歳になりましたが、これからどこまで順位を上げられるか楽しみです。
 

 

59位:チッパー・ジョーンズ
 
1993年~2012年:サード:rWAR=85.2、fWAR=84.8

 史上屈指のスイッチヒッターであり、通算打率3割、出塁率4割、長打率5割をクリアした強打者。今年、得票率97.2%で殿堂入りを果たしました。
 安定した打撃成績のわりにこの順位に落ち着いたのは、守備がイマイチだったことと怪我が多く欠場が多かったことのため。 
 

58位:ノーラン・ライアン
 
1966年~1993年:先発:rWAR=81.8、fWAR=106.7

 奪三振に関しては史上最高の投手。ただ、防御率のタイトルを2度獲得したとはいえERA+120越えは6シーズンしかなく、失点阻止能力はイマイチでした。
 まあ、ライアンについて書きたいことは山ほどありますが、今回はここまでで。

 
 
57位:ウォーレン・スパーン 
 
1966年~1993年:先発:rWAR=99.9、fWAR=74.8

 飛び抜けた成績を残したシーズンは少ないですが、抜群の安定感を武器に20年近くにわたって好成績を残し続けた「強化版アンディ・ペティット」。rWARで投手リーグ5位以内が12回、17年連続245イニング以上など素晴らしい長期間成績を記録していますが、ボブ・フェラーと同じように第2次世界大戦で3シーズン半離脱しており、この期間もMLBでプレーしていれば、ウォルター・ジョンソンのMLB通算勝利数記録を更新していたかもしれず、もっと知名度のあるレジェンドになっていたのではないでしょうか。ただ、キャリアのほとんどを投手有利の本拠地で過ごしており、ホーム成績とアウェイ成績にそこそこの差があります。
 また、ピッチングだけでなくバッティングも優れており、通算35本塁打を記録しています。

56位:アル・ケーライン
 
1953年~1974年:ライト:rWAR=92.8、fWAR=88.9

 1955年、史上最年少記録の20歳で首位打者に輝き、22シーズンにわたってタイガース一筋で活躍した「Mr. Tiger」。リーグNo.1の成績を残したシーズンはありませんが、14シーズンでwRC+130以上を記録するなど長期間にわたって好打者として活躍しました。
 また、史上有数の守備力を持ったライトでゴールドグラブ賞を10度受賞。ライトでTZRリーグトップが8回、RFリーグトップを7回記録しただけでなく、通算成績でもTZRライト歴代2位の+155と素晴らしい数字を残しています。1940年以降では通算6位となる170刺殺を記録した強肩も有名。
 
 

55位:バート・ブライレブン
 
1970年~1992年:先発:rWAR=95.0、fWAR=102.9
 殿堂入りに14年も要したとは信じられないほどの成績を残した史上最も過小評価された投手の一人。野球史に残る魔球カーブを武器にrWARリーグ5位以内を8回、10位以内を13回記録。また、WS優勝も2回経験しており、PSでも素晴らしい成績を残しています。 
 アメリカ育ちのアメリカ国籍ですがオランダ出身であり、ある意味ではヨーロッパ史上最高の野球選手。

54位:イチロー(鈴木一朗)
 
1992年~2000年(NPB)、2001年~2018(MLB):ライト:rWAR=59.4、fWAR=57.4
説明不要。

53位:クレイトン・カーショウ
 
2008年~:先発:rWAR=60.8、fWAR=58.7
 言わずと知れた2010年代最強の投手。20歳代中に残した成績は歴代トップクラスですが、今年で30歳になりどこまで順位を上げられるか?
 2年前は最低でも歴代20位以内、最高で投手最高順位を狙えそうなペースでしたが、ここ2年間は怪我などもあって衰えを見せ始めており、当初の予想以下の順位に落ち着いてしまうかもしれません。

 
52位:ヨギ・ベラ
 
1946年~1965年:キャッチャー:rWAR=59.4、fWAR=63.7

 ヤンキース全盛期を正捕手として支え、WS優勝を史上最多の10回経験。実力だけでなく、カートゥーンのような見た目と天然キャラクターによる人気も兼ね備えた史上最も愛された野球選手の一人でした。
 第2次世界大戦によりMLBデビューが遅れたものの、当時の捕手メインとしては最多の358本塁打、2150安打を記録。また、守備の評価も高い選手で、当時のヤンキース強力投手陣を支えました。

51位:マイク・トラウト
 
2011年~:センター:rWAR=54.2、fWAR=54.9
 頭二つ飛び抜けた現役最高のプレーヤー。20歳でMLBに定着したこともあり、歴史的にも稀なハイスピードで通算成績を積み重ねていて、ケン・グリフィーやエディー・マシューズのように30歳前半で急速に衰えたりすることがなければ、引退するころには歴代Top10にランクインするのは間違いないでしょう。
 逆に衰えるスピードがスタン・ミュージアルやハンク・アーロンのように低速ならば、歴代Top3入りも十分に可能ではないでしょうか。

 

 

 やっと折り返し地点まで来ました。ただ、このランキング作成中に誰か大物選手を度忘れしているような気がしていたのですが、最近それが20世紀前半のMLB最強捕手ミッキー・カクレーンだったことが分かりました。
 いや~、やっちゃいましたね。とりあえず最後に1位~100位のまとめを作る予定なので、そこで新たにランクインさせようと思います。