昇格目前・次なるヤンキースのスター候補

一昨年のバード、去年のサンチェス、そして今年のジャッジなど
センセーショナルなルーキーが続出している新生ヤンキース。
またマイナーには、トーレスやラザフォード、シェフィールドなどBA100にランクインした有望株がいますが、
彼らのほかにもAAAやAAには今年中にデビュー&活躍の期待できる有望株が控えています。
(ヤンキースのAAAレイルライダーズはAAA屈指の強豪チームです)
今回はその選手たちを数人を取り上げます。

クリント・フレイジャー  OF  22歳

去年ミラーのトレードでCLEから獲得した、2013年ドラフトの全体5位選手であり、
プロスペクトランキングでは、ベースボールアメリカで33位、MLB.comでは20位にランクインしています。
スプリングトレーニングでもそこそこの成績を残し、今シーズンはAAAでRF・LFを守りRC117+を記録しています。
最大の武器はマイナートップクラスのバッティングスピードで、MLBでも30本塁打を期待できますし選球眼の悪さをカバーしています。右打者ですが右方向に長打を打つのを得意としており、ヤンキースタジアムとの相性も抜群です。(打撃フォーム・体格はトラウトに似ているところも)
守備に関しては、AAAではRFとLFを守っていますが、元々はCFを守っておりMLBでもCFを守れるかはアメリカでも意見が分かれていますが、肩は平均以上であり足も遅くはないのでチャンスはあるでしょう。
今年のルール5ドラフトにひっかかるので今年中のデビューが有力ですが、ヤンキースの外野陣の充実度を考えると8月以降のチラ見せ程度の昇格になるかもしれませんし、トレードデッドラインで放出も十分にありえます。
↓4年前のドラフト時の記事がありました。

ダスティン・ファウラー  OF  22歳

いくつかの媒体でプロスペクトランキング100位内にランクインしている有望株、
先のフレイジャーと同級生であり、AAAでフレイジャーを抑えCFを守っているのがこのファウラーです。
全体5位指名を受けたフレイジャーと違い、18巡目全体554位でプロ入りした無名の選手でしたが、マイナーではフレイジャー並みの活躍を見せています。
選球眼は悪いですがバッティングコントロールは平均以上であり、今年はサイクルヒットを記録するなど長打力も大きく成長しています。守備は俊足のおかげでCFを平均レベルに守ることができ、MLBでもCFに残れるでしょう。
デビューに関しては先に述べたフレイジャーとほとんど状況が同じで、ヒックスとエルズベリーが怪我でもしない限り前半戦でのデビューは・・・

タイラー・ウェイド  22歳  2B/3B/SS/LF/CF/RF

2013年ドラフト4位指名、またもやフレイジャー、ファウラーの同級生選手ですが、
一部で”次世代のベン・ゾブリスト”と期待されている有望株です。
“次世代のベン・ゾブリスト”から分かるように、一番の長所は内外野どこでも守れる便利性ですが、
俊足と平均以上の肩のおかげでSSでもCFでも平均以上の守備力を持ち、パワー不足を不安視されていたバッティングでも、フライと引張方向の打球が増え、AAA昇格後すぐにRC+140・出塁率.394の好成績を残しています。(実際にフライボール率は15年に23.5%、16年は28.9%、今年は34.2%と急上昇しています)
好成績を考えれば今年中のデビューは間違いないですし、内野の控えがトレイエズとレフスナイダーということもあり、内野の控えとして今年中の活躍も大きな期待が持てます。

ここまで上げた3人は全員40人ロースターにも入っておらず、NYYの野手陣の充実ぶりはMLBトップクラスですから、トレードデッドラインでの駒として使われる確率もありますが(スタインブレナー・オーナーは先日、有望株の放出を否定しました)、今週から一気に日程もきつくなるのでけが人も出るでしょうし、AAAの選手が必要となったとき、ヤンキースのAAAは大きな強みとなるでしょう。