11位~20位:歴代野球選手ランキングTop100


20位:サイ・ヤング
 
1890年~1911年:先発:rWAR=168.0、fWAR=131.5

 
 「サイ・ヤング賞」に名を残す大投手で、数多くのアメリカプロ野球記録を保持しています。ただ、まだ野球のルール・仕組みが今と違っていた時代の選手なので評価するのが難しい選手でもあります。

19位:サチェル・ペイジ
 
1926年~1965年(うち6年がMLB):先発:ニグロリーグ

 数々の伝説を残した投手ですが、残っている記録上だけでもニグロリーグの投手中で頭一つとびぬけた投球内容を記録しており、ニグロリーグ史上最高の投手と考えても良いと判断しました。
 MLBでは42歳でデビューしたにもかかわらず、通算476イニングでERA+124を記録しており、この数字は現役MLBの選手と比較するとジェームズ・パクストン(496イニング、ERA+123)と同程度のレベルとなっています。

 

18位:アルバート・プーホールズ
 
2001年~:ファースト:rWAR=99.4、fWAR=88.1
 

 マイク・トラウトにとてつもないスピードで追い上げられていますが、現時点では21世紀最高の選手。デビュー最初の10年(30歳まで)で1900安打、407本塁打、wRC+169、DRS+114、rWAR81.4、fWAR77.5という成績を残し、この頃は「将来歴代Top10入りは間違いなし!」と思っていたのですが、その後ハイスピードで衰えが進み気付いてみればAAAレベルの選手に。ここからはどれだけ通算成績を伸ばせるか注目ですが、チームの足を引っ張り続けているこの2年間の成績を考えれば、反対に順位を下げる可能性も。

 

 
17位:ペドロ・マルティネス
 
1992年~2009年:先発:rWAR=84.0、fWAR=84.5

 ERA+200以上を5回記録するなど約5年間のピーク時の成績だけなら間違いなく史上最高のピッチャー。(ちなみにERA+200越えはMLBの歴史の中でもたった36回。)とりわけ2000年の投球内容は投手歴代最高のシーズン成績かもしれません。ただ、怪我での欠場が多く毎年イニング数がイマイチだったのはマイナスポイント。また、その怪我のせいか衰えも非常に早かった。

 

 

16位:ロジャース・ホーンズビー
 
1915年~1937年:セカンド:rWAR=127.0、fWAR=130.3
 

 ジョー・モーガンと並ぶ史上最高のセカンド。ベーブ・ルース、タイ・カッブ、トリス・スピーカー、ルー・ゲーリッグなどの偉大な選手と同時期にプレーしましたが、AL所属の4人と反対にNL所属だったので、NLの打撃タイトルはほとんどホーンズビーの独壇場でした。
 ただ、守備はイマイチだったと言われています。

 
15位:ルー・ゲーリッグ
 
1923年~1939年:ファースト:rWAR=112.4、fWAR=116.3
 

 諸事情によりMLB定着が遅く運動ニューロン病で急激に衰えたために通算成績は中途半端ですが、毎年フル出場を記録し打撃成績は当時でルースに次ぐ成績。WSで好成績を残しているのも好印象です。
 個人的に引退スピーチは野球の歴史上最高の名場面。

14位:リッキー・ヘンダーソン
 
1979年~20003:レフト:rWAR=111.2、fWAR=106.3

 盗塁の様々なMLB記録保持者として有名ですが、バッティングも非常に優秀。とりわけ類まれなる選球眼と極端なクラウチングスタイルにより通算四球率16.4%を記録しており、通算出塁率は4割を超えています。
 打撃&走塁とは反対的に守備は評価が低かったのですが、守備成績ではトップクラスの数字を残しており過小評価だったのではないでしょうか。恐らくセンターを守っても大丈夫だったのでは?
 また、非常に息の長い選手であり、1998年には39歳で66盗塁(13盗塁死)を記録し通算12回目となる盗塁王を獲得。MLBで限界を迎えても、独立リーグでプレーするなど独特なキャリアを過ごした選手でした。

 

13位:ホーナス・ワグナー
 
1897年~1917年:ショート:rWAR=130.8、fWAR=138.1

 1900年代にNo.1プレーヤーとして活躍した史上最高のショート。右打者ながらも8度の首位打者に輝き、盗塁王も6回獲得。ショート守備の評価も高く、まさに走攻守揃った選手。ビル・ジェームズは歴代選手ランキングで2位にランクインさせています。
 最近では、T206シリーズの野球カードが100万ドル以上で取引されていることでも有名ですね。

 

12位:マイク・シュミット
 
1972年~1989年:サード:rWAR=106.8、fWAR=106.5

 歴代ベストナインなるものを決めるときに各ポジションにおいて誰にするか迷ったり揉めたりしますが、サードだけはスンナリ彼に決まってしまいます。それほどサードとしては飛び抜けた成績を残した選手です。
 投高打低の時代にプレーしたためOPS1.000越えは2度しかなく、打撃成績の見栄えがそれ程良くないために過小評価されがちですが、OPS+で6度リーグトップになるなど当時MLBでNo.1の打撃力を有しました。また、GG賞を10回受賞、TZR(サード)でリーグトップに7回なるなどサード守備も当時のNo.1で、耐久力も優れており15年近くにわたって長期欠場はなし。
 数少ない欠点はPSでの成績がイマイチなこと。ただ、1980年のWSではMVPに輝いています。
 

11位:ランディ・ジョンソン
 
1988年~2009年:先発:rWAR=101.1、fWAR=110.6
 

 初めてエース級の成績を残したのが29歳と非常に遅咲きの選手であり、30歳代で全盛期を迎えると40歳を超えても好成績を残した史上最高の左腕。
 1993年から成績が向上したのは、1992年の9月(29歳)にトム・ハウスとノーラン・ライアンの指導を受けたため。もっと早い段階でちゃんとした指導を受けピッチングを修正できていれば、史上最高の投手になっていたでしょう。
 しいて言うなら、もうちょっとヤンキースで活躍してほしかった。