第29位:ロベルト・クレメンテ ~ 「個人的に選ぶ、MLB歴代野手ランキング」

第29位:ロベルト・クレメンテ
↓成績

1934年に生まれたクレメンテは、
1955年~1972年の18年間、PIT一筋でプレーしました。
ポジションはライト。
プエルトリコ出身で中南米の英雄的選手です。
通算成績で、
打率317、3000安打、240本塁打、OPS834を記録。
シーズン成績でも、
MVP1回、首位打者4回、最多安打2回、WARトップ1回、AS選出12回を記録しました。
首位打者4回から分かるように優秀なコンタクト・ヒッターでした。
右打ちで打率317は素晴らしい成績で、シーズン20本塁打を記録できる長打力もありました。
身体能力抜群で30代後半になっても打率350前後を記録し、あのT・ウィリアムスが
「次に打率4割を記録できる選手は誰か」という話でクレメンテを選びました。
ただ、四球が少ないフリー・スウィンガーであり出塁率は359と打率の割に低い数字に終わっています。
現在の四球重視では軽視されそうな打撃内容になっています。

1972年、38歳でシーズン最後のヒットが3000本安打目になりました。
この年は怪我に悩まされたものの打率312を記録。
69年~72年の4年間は打率339と驚異的な成績を残しており、
クレメンテのにとっては3000本安打はただの通過点、これからさらに多くの安打を積み上げ
3500本近く記録してもおかしくなかったはずでした。
しかし、同年の12月にニカラグアで地震が発生。
クレメンテは被災地支援のために12月31日にプエルトリコから飛行機に乗り、ニカラグアへ向かおうとしました。
しかし、救援物資を積みすぎていた飛行機は離陸後すぐに墜落。
クレメンテの死体が見つかることはありませんでした。
中南米最高の英雄はあまりにも不運な事故で亡き人になってしまいました。
この事故の翌年に全米野球担当記者会は特例でクレメンテを殿堂入りさせました。
「ロベルト・クレメンテ賞」も誕生しました。
選手の慈善活動に送られるこの賞は現在野球界で最も権威のある賞の1つとなっています。

守備では、ライト史上最高の名手の1人です。
特に「ライフル・アーム」と呼ばれる史上最高の強肩の持ち主で、GG賞を外野手最多タイの12年連続で受賞しました。
俊足でもあり非常に広い守備範囲を持ち、勝負どころで好守備を見せることもありました。
(ただ送球エラーも少なくはありませんでした)

WS優勝は2回経験。特に1971年の強力投手陣を誇るBALと対戦したWSでは、
打率414を記録し、ワールド・シリーズMVPに輝きました。
今では弱いイメージの強いPITですが、最盛期の強いPITを支えた選手でした。
今でもプエルトリコなどの中南米では英雄として皆の記憶に残っているようです。
プエルトリコの貧しい地区に生まれ、今では野球界の英雄となった名選手でした。