今日ヤンキース、レイズ、ダイヤモンドバックスの3チーム間でトレードが行われました。詳細は以下の通りです。
ヤンキース獲得選手
ブランドン・ドゥルーリー (25歳・2B・前ARI)
レイズ獲得選手
アンソニー・バンダ (25歳・SP・前ARI)
ニック・ソラック (23歳・2B・前NYYのAA)
ダイヤモンドバックス
スティーブン・ソーザ.jr (28歳・RF・前TB)
タイラー・ワイドナー (23歳・SP・前NYYのA+)
今オフ行われているレイズの総年俸削減ファイヤーセールにヤンキースが加わった形のトレードですが、端的に言えばダイヤモンドバックスが儲けた印象。
ドゥルーリーはこの2シーズンARIのレギュラーとしてプレーしていた選手。これでヤンキースはトーレスの昇格までドゥルーリーをレギュラーに使うということですね。そして控えにウェイドとトレイエス。もしトーレスがダメならトレードデッドラインで主力級選手を獲得ですか。う~ん・・・。
ブランドン・ドゥルーリー
25歳・4年目・2B(SS、LF、RF)・年俸約50万ドル
打撃
この2年間のwOBAは.336(リーグ平均は.311)と平均以上の数字で表向きはそこそこ優れた打者に見えます。ただ、ダイヤモンドバックスの本拠地チェイスフィールドは打者有利(湿度が低くボールが飛びやすい+打球初速度が速くなりやすい)であり、ドゥルーリーもその恩恵を大きく受けている選手の一人。
それの証明として、この2年間はホームでのwOBAは.391、アウェイでは.281と大きな成績差があります。また、xwOBAも.310(リーグ平均は.311)と平均レベル。さらに、先程も述べたようにチェイスフィールドはボールが乾燥して打球初速度が速くなりやすくxwOBAも良くなりやすいですが、ドゥルーリーもホームではxwOBAが.337、アウェイでは.284と大きな成績差があります。
よってドゥルーリーの打撃における実力自体はwOBA.280~.290程度レベル(OPSにすると.660~.680ぐらいですかね)の選手だと考えられます。ヤンキースタジアムは打者有利度が平均レベルの球場なので大した打撃成績は期待できないんじゃないでしょうか。ただ、グレゴリウスもヤンキース移籍後に大きく打撃が成長しましたし、まだ4年目&25歳のドゥルーリーが同じように成長する可能性も当然ありますけど・・・。
守備・走塁
足の速さはいたって平均レベル。走塁技術のレベルはよく知らないんですが、平均以下レベルのようです。
マイナー時代はセカンドとサードでプレーしていましたが、MLB昇格後の2016年には内野だけでなくレフトとライトでもプレー。ただ、外野守備挑戦は守備範囲が悪く肩の強さも平均以下となり悲惨な結果に終わりました。
2017年はセカンドでレギュラーとしてプレーし、守備成績においてDRSは+5&UZRは0+0.8とプラスの成績を残しました。ただ、個人的にドゥルーリーのセカンド守備は平均以下レベルの印象があり、またマイナーリーグ時代から2016年までの守備成績はマイナス~平均レベル程度だったので、2017年の守備成績が良かったのは少し運が良かっただけで実際は平均より下~平均レベルなんじゃないでしょうか。
総括
まあ、WARで言えばレギュラーとしてプレーして1.0前後の数字を残すレベルの選手ではないでしょうか。ただ、2021年までチームに保有権がありますし、2018年も最低年俸なので今の成績以上の価値がある選手ではあります。それでも、このレベルの選手にソラックとワイドナーを放出するのはチョットね・・・。
まあ正直なところ、ドゥルーリーを獲ったところでトーレスの昇格までトレイエスやウェイドを起用するのと大して変わんなかったんじゃないでしょうか。
ソラックはトーレス、ウェイド、エストラーダの存在によりチーム傘下内でチョット浮いていた選手。ワイドナーは将来リリーフ投手として期待されていた選手でした。