12月に入り、とうとうキャッシュマンGMによるヤンキース新監督候補者たちの面接が終わりました。これまでに面接を受けたのは6人、この6人からヤンキース新監督が選ばれることになります。まあ、ウィンターミーティングが現地時間で12月10日から始まるので、それまでには決定するでしょう。
1:ロブ・トムソン(54歳)
2008年+2015~2017年にベンチ・コーチ、2009年~2014年に三塁コーチとしてジラルディの下でコーチを務めた人物。選手との友好関係とタクティクスはジラルディより上という話もありますが、三塁コーチとしてはイマイチでした。ヤンキースのコーチを長く務めたので、ここまで最有力候補と言われてきましたが・・・
2:ヘンスリー・ミューレンス(50歳)
キュラソー島出身で初のメジャーリーガーで、現役時代にロッテとヤクルトでプレー(登録名は「ミューレン」)したことで日本でもお馴染みの人物。ジャイアンツで打撃コーチとベンチコーチを8シーズン務め、WBC(2013年・2017年大会)でもオランダ監督を務めた経験があります。実績だけでなく性格の良さも評判が良く、5か国語を操る器用な人のようです。アメリカのヤンキースファンからの支持も高く、ここまではトムソンの対抗馬でした。
3:アーロン・ブーン(44歳)
かつてヤンキースで半年だけプレー、引退後はESPNの解説を務めています。現場で経験はありませんが、野球一族の出身であることが強みと言われていますけど、ESPNでの解説者としての力量はよく分からない。まあ本人はヤル気満々ですが、経験無しはちょっとリスクがね・・・
4:エリック・ウェッジ(57歳)
若干35歳でインディアンズの監督に就任(2003年~2009年)し、2007年には最優秀監督にも選ばれました。2011年~2013年にはマリナーズで監督を務めましたが、フロントオフィスと揉めて退団しています。個人的にあんまり良い監督だったとは思えないのですが・・・
5:クリス・ウッドワード(41歳)
マリナーズとドジャースのコーチを務め、前回WBCのニュージーランド代表監督。インタビューでは「アナリティクスの重要性を理解していない奴は馬鹿だ」と発言しています。
6:カルロス・ベルトラン(40歳)
今年限りで引退したばかりであり、6人の候補の中で最後に面接を受けた最年少候補です。現役時代からコミュニケーション能力、リーダーシップは高く評価されています。もちろん監督・コーチ経験は無し。文句なしの選手成績&ヤンキースでプレーした経験のおかげでファンからの人気だけなら断トツの1位。
ESPNのAndrew Marchand記者によると、面接ではブーンが一番良く、その次にミューレンスとベルトランが並んでいるようですね。ウッドワードとウェッジの結果はイマイチだったようで、とりあえずこの二人の確率は0に近いと思っていいようでしょう。ちなみにアレックス・ロドリゲスも候補に挙がったようですが、監督業に興味を示さなかったようです。
MLBのセイバーメトリクスやデータ運用、アナリティクスは「マネーボール」や「ビッグデータ・ベースボール」の影響により資金力の乏しいチームがより力を入れて優れているイメージを未だに持っている人も多いですが、今では金満球団も資金力を生かして優れたアナリティクスを行っており、特にヤンキースはMLBにおいてアナリティクが優れている方のチームなので、それを生かせるような人物が選ばれることを切に願います。