サイ・ヤング賞
令和の時代となっても防御率偏重に改善の兆しは見受けられず、実質的にバビったもの勝ちとなっているサイ・ヤング賞レースですが、今年は嬉しいことに両リーグとも私個人の1位選手が順当に受賞しそう。
ただ、2位以下は例年通り個人的に気に喰わない結果となることでしょうね。
ちなみに、今年はrWARをベースにxERAから新たに投手WARを算出。それをsWAR(Statcast WAR)と名付けて成績表に追加しています。
アメリカンリーグ(AL)
3位:ディラン・シーズ(CWS)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
32 | 184 | 2.20 | 11.1 | 3.8 |
wOBA | FIP | xERA | cFIP | DRA |
.263 | 3.10 | 2.70 | 84 | 3.11 |
SIERA | rWAR | fWAR | WARP | sWAR |
3.48 | 6.4 | 4.4 | 4.5 | 5.2 |
5月頃に決め球スライダーの大幅な改良を行い球界最高級の70グレードピッチに。更にはそのスライダーの投球割合も平均96.7マイルのフォーシームと逆転させ、ALで最もスライダーの投球割合が高い先発ピッチャーとなりました。
ただ、当然ながら5月29日から8月11日にかけての14先発・6自責点(防御率0.66)は見事ですが、失点数(自責点数)ベースの指標以外は下記の上位2人と比べ大きく劣っており、個人的な評価尺度では「バビの神様に恵まれた!」と。
スライダーボーラーに転身したことによって、DIPS理論が通用しないナックルボーラーのような存在へと変貌した可能性もゼロではありませんが。
ちなみに、今季ヤンキースとの唯一の対戦では4回6失点炎上🔥🤭
2位:大谷 翔平(LAA)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
28 | 166.0 | 2.33 | 11.9 | 2.4 |
wOBA | FIP | xERA | cFIP | DRA |
.255 | 2.40 | 2.68 | 63 | 2.59 |
SIERA | rWAR | fWAR | WARP | sWAR |
2.73 | 6.1 | 5.6 | 5.1 | 5.0 |
投手に専念すればサイ・ヤング賞獲得など朝飯前でしょうが、二刀流に伴う中5~6日登板によって積上げ系指標は伸びず、実際の投票ではディラン・シーズだけでなくアレク・マノアやフランバー・バルデスらも下回りそうな流れに。
シーズン開幕前や前半戦中にハイクオリティなシンカーを習得して、球速ほどの効力を発揮しないフォーシームを切り捨てられていれば...。
ちなみに、今季ヤンキースとの唯一の対戦では3回4失点炎上🔥🤭
1位:ジャスティン・バーランダー(HOU)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
28 | 175.0 | 1.75 | 9.5 | 1.5 |
wOBA | FIP | xERA | cFIP | DRA |
.222 | 2.49 | 2.66 | 81 | 3.01 |
SIERA | rWAR | fWAR | WARP | sWAR |
3.09 | 5.9 | 6.1 | 4.5 | 5.5 |
トミー・ジョン手術前はゲリット・コールと共に不正投球を行い、世界最強チーム*のWエースとして君臨した彼ですが、粘着物質BANにより世界最愚チームで不良債権化するコールを尻目に何事もなく復活。
上記表を見ても分かるようにFIP系指標は故障前と同様に伸び悩んでいますが、アストロズ加入後の彼は(シーズの項でも書いたように)DIPS理論が通用しない存在であり、他投手ほど失点阻止能力の尺度としてFIP系指標を重要視すべきとは思いません。
だけどヤンカス曰く審判から優遇を受けているらしい。
ナショナルリーグ(NL)
3位:カルロス・ロドン(SFG)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
31 | 178.0 | 2.88 | 12.0 | 2.6 |
wOBA | FIP | xERA | cFIP | DRA |
.255 | 2.25 | 2.64 | 75 | 3.10 |
SIERA | rWAR | fWAR | WARP | sWAR |
2.83 | 5.4 | 6.2 | 4.3 | 5.5 |
シーズン序盤から考え無しにアクセル全開でぶっ飛ばしていた(イキり倒していた)ため本当にフルシーズン戦えるのか不安で、実際にシーズンが進むに連れて球速は低下の一途を辿ったものの、何とかゴール直前まで踏破。
最後の最後にスぺってしまったためサイ・ヤング賞には届かないでしょうが、結果として短期FA契約のギャンブルは大成功に終わりましたね。
ジェイコブ・デグロムやジャスティン・バーランダーの年齢・故障歴も踏まえると、投手としては今オフ最大の契約を手にする可能性も十分。
2位:アーロン・ノラ(PHI)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
32 | 205.0 | 3.25 | 10.3 | 1.3 |
wOBA | FIP | xERA | cFIP | DRA |
.264 | 2.58 | 2.74 | 73 | 3.05 |
SIERA | rWAR | fWAR | WARP | sWAR |
2.80 | 6.0 | 6.3 | 5.1 | 6.5 |
自責点に9を掛けてイニング数で割った値が足を引っ張り、実際の記者投票では1位票獲得はおろかトップ5すら危ういフィリーズ守備の”被害者”。
今シーズンと同様にサイ・ヤング賞級の成績を残した2018年はジェイコブ・デグロムとマックス・シャーザーのキャリアハイにぶち当たり3位に終わっていますが、この数字でオーバールックされるのは流石に可哀そう。
まあ、チームがWS優勝のタイトルを獲得すれば、ある程度は投票ポイントも増えるでしょが...。
1位:サンディ・アルカンタラ(MIA)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
32 | 228.2 | 2.28 | 8.1 | 2.0 |
wOBA | FIP | xERA | cFIP | DRA |
.260 | 2.99 | 2.92 | 81 | 3.30 |
SIERA | rWAR | fWAR | WARP | sWAR |
3.42 | 8.1 | 5.7 | 5.1 | 7.3 |
どうせポストシーズンなどノーチャンのマーリンズが彼を酷使する必要があったのか疑問ですが、2017年以降のMLB最多となる228.1イニングを投げ、積み上げ系指標を荒稼ぎ。
別にそこまで飛び抜けた成績だったとは思いませんが、世間的にはチーム初となるサイ・ヤング賞受賞が確実視されています。
ただ、ハイレベルなNL東地区の弱小チームに所属するため対戦相手の質も高く、対戦相手の得点力を示すRA9oppはリーグトップの4.68であり、表面的な数字をストレートに捉えるべきではないでしょう。
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コメント
大谷信者なんていまだに勝星がどうのこうのとか言ってるア○ばっかですからね。
それとジャッジの記録はすぐ破られるとかほざいてますけど、今後二刀流に挑戦する選手が増えれば、ダブル規定なんてそれよりも早く達成されちゃうと思いますけどね。
「勝星」が「雄星」に見えて菊信まで絡んで来たのかと思いました。
めくらか。黙っとけ。
当ブログへの訪問及びコメントありがとうございますヾ(≧▽≦*)o💕
MVPとかの投票ってPS前に締め切るんじゃないんですか?
今年から変わった?
前も全く同じヤラカシかまして突っ込まれたような気がする。