MLB:2022-23年オフのFA市場注目選手:投手編


MLBにおいて今オフ(2022-23年オフ)にFAとなる注目野手を取り上げます。

ネームバリュー的には不作に見えませんが、絶賛コンテンド中の金満球団のチームアイコン的なピッチャー(つまり残留する可能性が高いピッチャー)が多く、さらには本来今オフ最大の目玉となるはずであった例の男がレイプ詐欺に引っ掛かってフェードアウトしたこともあり、他球団からすれば選択肢が少なく魅力に欠ける市場ではないでしょうか。



ジェイコブ・デグロム

メッツ:34歳7ヶ月:右投先発
予想契約額:3年 1億3500万ドル
     (+条件付オプション1年5000万ドル)

年度 rWAR fWAR
2021 4.4 4.9
2022 1.4 2.2

故障さえなければMLB史上最も傑出した最強投手。しかしながら、スぺ体質によりシーズン成績は所詮先発2~3番手程度と特殊な状況に身を置いたまま、オプトアウト権を行使しFA市場にしゃしゃり出る予定。

取り敢えず契約内容は「昨年のマックス・シャーザー+1年の契約期間×AAV史上最高額」と予想しておきますが、恐らく実際の契約内容はこんな単純なものでなく、オプトアウト権・相互オプション・出来高払いなど付属条件がモリモリの複雑なものとなることでしょう。

いくら何でも2シーズン連続で長期欠場した34歳に対し、契約内でリスクヘッジが図られない訳ないもんね。


【予想】ジェイコブ・デグロムの契約総額は?

ジャスティン・バーランダー

アストロズ:40歳1ヶ月:右投先発
予想契約額:2年 6000万ドル
     (+出来高払い)

年度 rWAR fWAR
2021 0.2 0.0
2022 5.9 6.1

またもや苦手なワールドシリーズでヤラかしていましたが、今オフにキャリア3度目のサイ・ヤング賞を手にするであろうアラフォー。

個人的な予想では、1年目(2023年)はシンプルに年俸3500万ドル、2年目(2024年)は2500万ドルをベースに2023年シーズンの成績(先発登板数、イニング数、奪三振数、サイ・ヤング賞順位など)によって増額となる出来高払い制年俸。

トミー・ジョン手術明けの昨オフに1年2500万ドル+選手オプション1年2500万ドルの好条件が与えられているんだから、それが最低ラインになってくるよね。


【予想】ジャスティン・バーランダーの契約総額は?

カルロス・ロドン

ジャイアンツ:30歳3ヶ月:左投先発
予想契約額:5年 1億3500万ドル

年度 rWAR fWAR
2021 5.1 4.9
2022 5.4 6.2

オプトアウト権取得条件であるシーズン110イニングをクリアしており、同権利の行使はほぼほぼ確実的。

年齢的には6年契約が欲しいところですが、これまでの度重なる故障歴と今シーズンの閉幕を故障者リスト上で迎えたことを踏まえると、4~5年の高AAV契約となりそう。

昨オフは当時同年齢のロビー・レイ如きが5年1億1500万ドルを手に入れてんだから、最低でもそのオバカ契約は超えろ。


【予想】カルロス・ロドンの契約総額は?
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エドウィン・ディアス

メッツ:29歳0ヶ月:右投リリーフ
予想契約額:5年 1億ドル

年度 rWAR fWAR
2021 1.0 2.0
2022 3.2 3.0

ヤンカスとしてリリーフ投手に大型契約を与えるべきではないと思いますが、2017年オフにアロルディス・チャップマンがヤンキースと結んだリリーフ投手最高額5年8600万ドルを超え、リリーフ投手史上初となる総額1億ドル以上の契約を手にするだろうとの予想が大半。

メッツがFA解禁前の引き止めを望んでいるとの報道もありましたが、それに続くような交渉に関する続報はなく、取り敢えずFA市場に流出する可能性が高いのでは?


【予想】エドウィン・ディアスの契約総額は?

クレイトン・カーショウ

ドジャース:35歳0ヶ月:左投先発
予想契約額:2年 3600万ドル
     (+出来高払い)

年度 rWAR fWAR
2021 2.3 3.6
2022 3.8 3.8

FAになったところでどうせドジャース残留だろ。

それより今オフもまた”広島でファースト~”の擦り倒されたネタを、どれだけの奴が辱めもなく持ち出すか楽しみやわ。

千賀 滉大

ソフトバンク:29歳2ヶ月:右投先発
予想契約額:4年 5200万ドル

年度 DELTA WAR
2021 3.4
2022 4.9

ハッキリ言って日本人選手の相場なんぞ知らん。


【予想】千賀 滉大の契約総額は?

クリス・バシット

メッツ:34歳1ヶ月:右投先発
予想契約額:3年 5100万ドル

年度 rWAR fWAR
2021 4.0 3.3
2022 3.2 2.7

2023年の1年1900万ドルの相互オプションが設定されていますが、選手側がオプション行使を拒否することでFA市場へ流出するしょうね。

メッツ投手陣は上記のデグロムディアスに加えてタイワン・ウォーカーアダム・オッタビーノもFAとなるだけでなく、すでにシャーザーカラスコなど複数人の高齢先発投手を抱えているだけにバシットの優先順位は低そう。

マーティン・ペレス

レンジャーズ:31歳11ヶ月:左投先発
予想契約額:3年 4200万ドル

年度 rWAR fWAR
2021 0.5 0.6
2022 5.0 3.8

チェンジアップを神憑り的なコマンドで操り一時期はサイ・ヤング賞レースのフロントランナーに。その後は打ち込まれる機会が増え「とうとう化けの皮もはがれたか?」と思ったタイミングで、新たにスライダーをレパートリーに加え踏み留まりました。

新球場に合わせてコンテンドをかましているレンジャーズにとってもペレス残留は優先順位が高いようで、レギュラーシーズン終了直後から契約交渉を行っているようです。

タイラー・アンダーソン

ドジャース:33歳3ヶ月:左投先発
予想契約額:3年 3600万ドル

年度 rWAR fWAR
2021 1.7 2.1
2022 4.3 4.0

ドジャースの魔改造により好成績を残した最高のタイミングでFA権を取得。

昨オフのアンソニー・デスクラファニのFA契約が比較対象になるかと思いますが、同じく今オフFAとなるホセ・キンターナジェイムソン・タイオンもこの程度のAAV×2~3年契約が目標となるのでしょうね。

ノア・シンダーガード

フィリーズ:30歳7ヶ月:右投先発
予想契約額:2年 2800万ドル

年度 rWAR fWAR
2021 -0.1 0.0
2022 1.8 2.2

案の定、球威が復活することはなく、シーズンが進むに連れて球速低下。

ポストシーズンではギアを1段階上げて投げていましたが、現状として大きな魅力は年齢だけ。

昨オフのアレックス・ウッドの契約が比較対象となるのではないでしょうか。