現地時間12月4日から始まるウィンターミーティングまでは大きな動きもなさそうなので、1年飛ばして来季オフ(2023-24年オフ)のFA予定選手を取り上げることとします。
例年はポジション毎に注目選手を挙げているのですが、今年は契約総額順のランキング形式に。
投手は次回。
- 年齢は2024年4月1日時点のもの
- オプトアウト権も考慮
- 予想契約は2023年シーズンにおいて2021~2022年の2年間の平均値程度の成績を残すと仮定したうえで決定する
- アイツは取り敢えず”野手”扱いに
目次
10位:ハンター・レンフロー
エンゼルス:32歳2ヶ月:ライト
予想契約:3年 4800万ドル
[年平均 1600万ドル]
年度 | rWAR | fWAR |
2021 | 2.3 | 2.0 |
2022 | 2.7 | 2.5 |
FA前の大事な大事な年にエンゼルスという名の地雷原に放り込まれた可哀そうな男。
良くも悪くも毎年同じような成績しか残さないツマらんプレーヤーなので、このまま地雷を踏んでどうぞ。
9位:コルテン・ウォン
ブリュワーズ:33歳5ヶ月:セカンド
予想契約:3年 5400万ドル
[年平均 1800万ドル]
年度 | rWAR | fWAR |
2021 | 3.3 | 2.5 |
2022 | 3.1 | 2.5 |
GG賞級のセカンド守備は衰えが顕著なものの、バッティングは今が全盛期。
ブリュワーズは年1000万ドルの球団オプションを行使したばかりですが、サラリーダンプを目的に今オフ中トレード放出を受ける可能性が大。
やっぱり彼が良かったわ。
8位:リース・ホスキンス
フィリーズ:30歳0ヶ月:ファースト
予想契約:4年 7000万ドル
[年平均 1750万ドル]
年度 | rWAR | fWAR |
2021 | 2.0 | 2.0 |
2022 | 2.9 | 2.2 |
チームのデプスを考えると契約延長はおろかトレード放出の可能性すら高いNL王者*の余剰要員。
現球界において最も成績が安定したプレーヤーの1人であるためローリスキーな存在で、シフト禁止も大きな追い風となるはず。
契約規模に関しては今オフのジョシュ・ベルが目安となることでしょうね。
7位:アーメッド・ロサリオ
インディアンズ:27歳4ヶ月:ショート
予想契約:6年 9600万ドル
[年平均 1600万ドル]
(+3年目終了時オプトアウト権)
年度 | rWAR | fWAR |
2021 | 1.9 | 2.4 |
2022 | 4.2 | 2.4 |
2022年シーズンは攻守において好成績を残しており、2023年シーズンも過去2ヵ年平均成績を記録すれば、FA市場最年少級の若さも相まって意外な好条件を手に入れそうな予感。
2023年シーズンからはピッチタイマーの導入及び牽制への規制強化によって盗塁が大幅に増加し、それに従い俊足プレーヤーのバリューも上昇すると考えられますが、球界屈指の盗塁成功率を残している彼がその波に乗れば…
6位:テオスカー・ヘルナンデス
マリナーズ:31歳5ヶ月:ライト
予想契約:5年 1億2000万ドル
[年平均 2400万ドル]
年度 | rWAR | fWAR |
2021 | 3.9 | 4.3 |
2022 | 2.8 | 2.4 |
両チームのニーズがガッチリ噛み合ったことでブルージェイズからマリナーズへ移籍。
過去3シーズンにおけるwRC+132はMLB全体でも18位にランクインしており、2023年シーズンも同等の打撃成績を残せば年平均2000万ドル超の大型契約を手にできるはず。
5位:イアン・ハップ
カブス:29歳7ヶ月:センター
予想契約:6年 1億3200万ドル
[年平均 2200万ドル]
年度 | rWAR | fWAR |
2021 | 1.6 | 1.2 |
2022 | 4.4 | 3.5 |
現時点では今オフにカブスがトレード放出を推し進めるか、それとも反対にエクステンション交渉を行うか不明。
鈴木誠也を抱えるばかりか、ルーキーのクリストファー・モレルや数多くの外野手プロスペクトを揃える同チームがハップにこだわる必要性もありませんが、ペイロール的には大きな余裕がありますね。
何にせよ好成績のうちに前回のトレードデッドラインで売り捌いておくべきだったと思うよ。xwOBAショボいし。
4位:マット・チャップマン
ブルージェイズ:30歳11ヶ月:サード
予想契約:6年 1億6500万ドル
[年平均 2750万ドル]
年度 | rWAR | fWAR |
2021 | 3.5 | 4.1 |
2022 | 3.5 | 4.1 |
2020年シーズン終了直前に当時所属のアスレチックスが10年1億5000万ドルのエクステンションオファー。お荷物乞食球団にとってはフランチャイズの今後を大きく左右するようなギャンブルだったはずですが、2018~19年シーズンにAll-MLB級の数字を残していたチャップマンを納得させることは出来ず。
ただ、その後はオールスター未満レベルまでパフォーマンスが低下し、上記オファーを大きく上回るような好条件は期待薄。
数多くの大型契約に加え、ご自慢の若手内野陣が年俸調停フェーズに到達したブルージェイズにとってエクステンションを行う余裕は無し。
3位:マニー・マチャド
パドレス:31歳8ヶ月:サード
予想契約:7年 2億4500万ドル
[年平均 3500万ドル]
年度 | rWAR | fWAR |
2021 | 5.0 | 4.3 |
2022 | 6.8 | 7.4 |
2018-19年オフに結んだ10年3億ドル契約の真っ只中ですが、2023年シーズン終了後にオプトアウト権が付与されており、順調に行けば残り5年1億6000万ドルを放棄してFA市場に繰り出すことでしょう。
取り敢えず2億ドル前後の大型契約を手にすると予想していますが、最後に2億ドル以上の契約を手にした同年齢以上の選手はザック・グレインキーまで遡りますし、今オフ同じような境遇に置かれたノーラン・アレナドが残り5年1億4400万ドルに対しオプトアウト権を行使しなかったわけで…。
2位:ラファエル・デバース
レッドソックス:27歳5ヶ月:サード
予想契約:11年 3億5750万ドル
[年平均 3250万ドル]
(+3年目終了時オプトアウト権)
年度 | rWAR | fWAR |
2021 | 3.5 | 4.2 |
2022 | 4.4 | 4.9 |
レッドソックスは2022年シーズン開幕前に総額2億ドル、シーズン終了後直後に総額2億2000万ドルのエクステンションを提示したようですが、3億ドル級の超大型契約を望むデバース側はいずれのオファーも拒否。
FA時点で27歳と非常に若いとは言え、太め体系の拙守なサードに10年3億ドル以上が適正だとは思いませんが、野手一本のプレーヤーの中で最大の目玉になることは間違いありません。
1位:大谷 翔平
エンゼルス:29歳8ヶ月:SP/DH
予想契約:10年 5億5000万ドル
[年平均 5500万ドル]
(+2年目終了時オプトアウト権)
年度 | rWAR | fWAR |
2021 | 9.0 | 8.0 |
2022 | 9.6 | 9.4 |
当記事の導入で「予想契約は2023年シーズンにおいて2021~2022年の2年間の平均値程度の成績を残すと仮定したうえで決定する」と書きました。
もし、MLBにおいて歴史上最高クラスの広告効果と集客力を誇る稀代のスーパースターが、3シーズン連続でMVP級の数字を残し、若干29歳の若さでFA市場に流出すれば、契約額は誰も目にしたことがないような天文学的数字に。
年平均額が史上最高額を更新することについては疑いようがなく、マイク・トラウトの契約総額最高記録4億2650万ドルを大きく上回る……つまり、スポーツ界全体においてリオネル・メッシとパトリック・マホームズに次ぐ規模の超大型契約を大谷は手にすると予想します。
通常のポスティングや海外FAではなくインターナショナルFA扱いでMLBに挑戦するような奴だから、マネーよりチーム環境を優先して強豪のディスカウント契約を受け入れそうだけど…。
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せっくす