春季キャンプが本格的にスタートしたこのタイミングで、今オフにヤンキースとマイナー契約を結んだ選手たちを取り上げておきましょう。
まず初めは野手についてですが、昨年はマーウィン・ゴンザレス、一昨年はジェイ・ブルースがマイナー契約から這い上がり開幕ロースター入りを掴み取っています。
目次
現在の開幕ロースター候補
C :ホセ・トレビーノ
1B:アンソニー・リゾー
2B:DJ・ラメイヒュー
3B:ジョシュ・ドナルドソン
SS:アイザイア・カイナー=ファレファ
LF:アーロン・ヒックス
CF:ハリソン・ベイダー
RF:アーロン・ジャッジ
DH:ジャンカルロ・スタントン
ベンチ
C :カイル・ヒガシオカ
UT:グレイバー・トーレス
UT:オズワルド・ペラザ
OF:オズワルド・カブレラ
昨シーズンの開幕戦から先発メンバーの変更はジョーイ・ギャロ→ハリソン・ベイダーのみ。右打者偏重や高年齢化、内野手のダブつきが改善されていない点にチーム編成の愚かさを感じさせます。
期待値は優秀ですが…
昨シーズン9月にMLBデビューを果たしポストシーズンでも起用を受けたオズワルド・ペラザの開幕ベンチ入りが有力的なので、春季キャンプでのパフォーマンスに注目。
開幕ロースター外候補
C :ベン・ルートベット
OF:エステバン・フロリアル※
OF:エバーソン・ペレイラ
そもそも40人ロースターには野手が16人しかおらず、開幕ロースターから外れるのはたった3人の予定。
ただ、フロリアルはマイナーオプションが切れているため例年のようにAAAへ送り返すことが不可。実質的に開幕ロースター追加 or 他球団へトレードの2択しかありません。
通常であれば春季キャンプにて一皮むけた姿を見せない限り非コンテンダーへ売り払われるところでしょうが、ペラザをAAAへ送り返すことで現時点では控え外野手扱いのカブレラを内野に回し外野のスポットを確保する強硬手段もあり得ます。
マイナー契約選手
内野外野満遍なく6人のプレーヤーと契約を結んでいますが、本職内野手のプレーヤーは全て外野でも起用可能なユーティリティとなっており、あくまでも外野デプスを重視した補強であることがよく分かります。
内野手
ウィルマー・ディーフォ
マイナー契約選手の中で最もMLB経験が豊富な今年のマーウィン・ゴンザレス枠。
内野だけでなく外野を守ることができるユーティリティ性以外に強みはりませんが、一応は対右投手(左打席)の方が得意。
年120万ドルのスプリット契約で、7月1日にオプトアウト権が与えられます。
ジェイク・バウアーズ
金銭との交換によりレッズからヤンキース傘下AAAに加わるも、低調なパフォーマンスが続いただけでなく7月末に60日IL入り。
そのまま残りシーズン全休となり、一旦はマイナーFAを宣言するもヤンキースと再契約。
コーナーOFでアベイラブルなうえ右打者が比較的得意な点はヤンキースのニーズにマッチしていますが、ディーフォに勝っている点など年齢のみ。
ジェイミー・ウエストブルック
ディーフォやバウアーズと同様に現在の本職は内野手なもののコーナーOFでアベイラブル。
根っからのヤンカスだから恐らく野球IQ低い。
The Yankees signed IF Jamie Westbrook to a minor league deal, per the transactions page, and per his Instagram, it’s the culmination of a lifelong dream for Westbrook. pic.twitter.com/96hjVM9iOL
— Conor Foley (@RailRidersTT) December 17, 2022
外野手
ラファエル・オルテガ
カブスからノーテンダーを受けヤンキースへ流れ着いたマイナー契約組最大の注目株。
xStatsを見る限り2021年シーズンの好成績はフロックだったと考えられるものの、ZiPSの生予測にて2.0WAR(外野手75位)、Steamerの/600PA予測にて1.6WAR(外野手107位)とコンテンダーの控え外野手としては必要十分の数字を叩き出しているだけでなく、極端なほどに右投手を得意とするなどヤンキースのラインナップへフィット。
ウィリー・カルフーン
偉そうに外野手面していますが最早実質的にはDH。
そもそもプロスペクト卒業後はAAAですら並みの数字に終わっており、個人的にはマイナー契約組の中で一番期待薄。
ちなみに、先月婚約して妊娠も発覚した模様で、今シーズンに対するモチベーションは人一倍かもしれません。
でもやっぱり要らん。
ビリー・マッキーニー
ヤンキースの元プロスペクトが巡り巡って古巣復帰。
昨シーズンMLBでは散々の結果でしたが、Statcastデータを見る限りAAAでは結構なパフォーマンスを残していた模様。
ファースト起用可能ですがヤンキースのデプスでは何の意味も持ありません。
マイケル・ハーモシーヨ
昨シーズンは故障により2021年の好成績から転落。ラファエル・オルテガと同じくカブスに捨てられたところをヤンキースに拾われました。
高い身体能力と健康体が掛け合わさればもう1段階の変化を期待できそうな素材ですが、毎年のように春季キャンプで好成績を残しているプレイヤーなので、開幕までのパフォーマンスの扱いには注意が必要。