Stantonって浅いところで舐めてやってるよね。
目次
野手
Jon Bertiは単なる不良品詐欺。
Aaron Judgeは前2人の好調を無下にするような凡退を連発。
メカニクスを修正したGiancarlo Stantonは結局のところ復活せず。
Anthony Rizzoはバッティングだけでなく守備においても酷いプレーを量産し、こちらの方が頭が痛い。
Gleyber Torresに至っては全てにおいて論外。
野球IQが低いプレーヤーだらけでロクなベースランニングができるプレーヤーもVopleしかおらず、草野球を見ているのかのよう。
指標名 | 4月中の合計 | MLB全体順位 (月間) |
シーズン合計 | ||
野手fWAR | 6.4 | 4位 |
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平均得点 | 4.84 | 9位 |
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OPS | .740 | 7位 |
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wRC+ | 116 | 5位 |
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xwOBA | .332 | 5位 |
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Juan Soto
Freddie FreemanやRafael Deversらと並びMLBで最も広角にパワーを発揮するLHBの1人であるSotoですが、Yankee Stadiumでプレーした際には趣が大きく異なります。
上記にHome(Yankee Stadium)及びAwayにおけるSpray Chartを示していますが、Yankee Stadiumにおいて明らかにプルサイドのXBHが多いことが見て取れるかと。(AwayにおけるRFへの大飛球3本の内2本は、LF方向が異常に広いCamden Yardsで放ったもの。)
また、Yankee StadiumではFB%が40%に達していますが、Awayでは31.7%と乖離(キャリア通算FB%は約32.9%)。さらに、Awayでは1本たりとも内野フライを放っていないにもかかわらず、Yankee Stadiumではキャリア通算(7.5%)を大きく上回る18.8 IFFB%を記録。
このことから、SotoがYankee Stadiumにおいて特別にプルサイドへのフライボールを意識したアプローチを行っている可能性が見出されます。
一流の打撃スキルを持つプレーヤーが球場特性に合わせたアプローチを行った例として、個人的にいち早く頭に思い浮かんだのはBOS時代のJ.D. Martinez。CF方向が深いFenway Parkではグリーンモンスター狙いのプルヒッティングを行い、Awayでは得意の広角打法を見せるバッティングはお見事でした。
反対にGiancarlo StantonはMVPシーズンの最良なアプローチを維持すればいいものを、NYY移籍を機に逆打ちを狙うアプローチとメカニクスを取り入れ、今の無様な姿へとなり下がりましたよね。
本当にSotoがYankee Stadiumに合わせたアプローチを行っているのか、そして事実だとして本当にそれがプラスに働くものなのか判断するには時期尚早ですが、将来的な生涯契約も見据えながら注視していきたいところです。
好調なキャッチャーコンビ
運良くバビっているだけで優れたパフォーマンスを残しているとは言えないポンコツだらけの野手陣の中で、期待以上のパフォーマンスを残しているのがキャッチャーのプラトーンコンビです。
まず、昨シーズンまでは早打ちからGBを連発していたJose Trevinoですが、アプローチが大幅に改善。
コンタクトクオリティと優れたバットコントロールそのままにボール球へ手を出さなくなり、キャリアハイのPlate Disciplineスタッツを残しています。(STではこのような傾向を示さなかったのが不思議。)
当然ながら現在の115 wRC+は出来過ぎですが、守備力を考えれば80~90 wRC+を打てれば十分なプレーヤー。現在のアプローチを維持すれば、その及第点をクリアする可能性は高いでしょう。
また、LHPに対して好成績を残している点も、プラトーン起用を行う中で有難い要素。
加えて、引き続き守備においても最上級のスタッツを残しています。
指標 | 2023 | 2024 |
Pit/PA | 3.65 | 4.36 |
K% | 13.1 | 4.8 |
BB% | 12.5 | 8.9 |
Z-Con% | 89.2 | 89.5 |
Swing% | 45.6 | 37.7 |
Chase% | 37.3 | 25.4 |
そして、Juan Sotoを除きチームで最も優れたバッティングを披露しているAustin Wells。
.196/.338/.294・93 wRC+と表面的な成績は奮わないものの、フェンス際への大飛球(フライアウト)を連発し、.412 xwOBAはチーム2番手かつMLB全体14位(50 PA以上)の高水準。
高めのピッチはラインドライブ、低めのピッチはすくい上げてフライを狙う極端なバッティングには数多くの対応策がありそうですが、第2の捕手としての及第点は軽々とクリアしてきそう。
ただ、4月最終日にHRを放ってしまい、ネタ感は薄まってしまいましたね。
優れたBarrel%を残すなど単にコンタクトクオリティ高いだけでなく、アプローチ面の向上も好調なバッティングに寄与しており、昨シーズンMLBで見せた必要以上に積極的なバッティングは大幅に改善され、Juan SotoやAlex Verdugoと同じくK<BBを記録。
当然ながら得意なRHPとの対戦比率が高い点も大きく影響しているでしょうけど、RHP先発試合では上位打線で起用すべきでしょうね。
指標 | 2023 (AAA) |
2023 (MLB) |
2024 |
K% | 23.3 | 18.7 | 13.8 |
BB% | 11.0 | 4.0 | 18.5 |
Z-Con% | 81.9 | 80.4 | 78.2 |
Swing% | 48.8 | 57.1 | 45.6 |
Chase% | 31.5 | 37.0 | 22.1 |
また、キャッチャー守備においても奮闘。
限られた出場機会の中で、Framing RunはSavantにおいてMLB全体6位、Baseball Prospectusにおいて4位にランクイン。
SB阻止やブロッキングなど他スタッツは宜しくありませんが、キャッチャー守備なんて今でもフレーミングが全てみたいなものなので…。
不良債権 Aaron Judge
2016年を想起させるような酷いバッティングを繰り返している不良債権。
スランプの原因について昨年の右親指靭帯損傷や今STの腹部故障と絡めた議論がなされていますが、個人的に注目したいのは外野送球の計測記録(球速)。
Judgeと言えば、これまで通算DRS rARM +21(現役3位)・UZR Arm +22.9(現役4位)、Savant Arm Run +20(現役2位)を残してきた70~80グレード級のArmツールの持ち主。
Statcast 外野送球 計測記録
年度 | 計測数 | Max | Avg |
2021 | 305 | 93.2 | 89.5 |
2022 | 336 | 98.8 | 92.4 |
2023 | 187 | 96.4 | 90.4 |
2024 | 63 | 88.7 | 84.3 |
当然ながらStatcastにおいても上位の球速を計測していますが、上表の通り今シーズンは数字が伸びず。まだまだ母数が少なく、アベレージが伸びない点は百歩譲るとしても、最高球速が過年度シーズンのアベレージにすら達していない点は異常に感じます。
ギアを上げて投げるべき場面がなかった訳でもありませんし、送球時に踏み込む必要がある左足ならまだしも、右足の親指がスローイング強度に大きな影響を与えるとも思えません。腹部の故障が因子である可能性も低いでしょう。
という訳で、右肩や背中など上半身に何かしらの異常を抱えているのではないかと推測したいと思います。
まあ、それならばもっとDH起用や1日休養を受けるはずかもしれませんが…。
外野守備の人 Oswaldo Cabrera
アーリーカウントからゾーン関係なくハードヒッティングを狙うこれまでの積極なアプローチから、コンタクト志向の待球スタイルへ変貌を遂げ、2022年シーズンに匹敵する打撃パフォーマンスを残しているCabrera。
本来なら守備がウリのプレーヤーですから、現在の打撃成績はIF/OF UTとしての必要十分を満たしているはずですが、その肝心の守備が💩
DJ LeMahieuの代替として3Bレギュラーを務めるも、2年近くに渡るOFメインの起用によってIF守備へのフィーリングを完全に失っており、(昨シーズンに少しその傾向を示していたとは言え、)以前とは比べ物にならないほどのペースでミスを量産。
この有様が続くようであれば、RHP先発試合においてもJon Berti(復帰間近)を起用する方がマシ。
投手
運良くERAがスイングしているだけで、実力と本来のパフォーマンスは至って平均レベル。
表面上は好調なSPローテは近いうちに化けの皮が剥がれるでしょうし、AAAからの中途半端な戦力供給で何とか持たせているブルペンも崩壊は時間の問題。
指標名 | 4月中の合計 | MLB全体順位 (月間) |
シーズン合計 | ||
投手fWAR | 2.9 | 14位 |
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ERA | 3.06 | 3位 |
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FIP | 3.90 | 13位 |
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xwOBA | .307 | 8位 |
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SIERA | 4.01 | 20位 |
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Ian Hamilton 早くも劣化
セットアッパーかつHolmesに次ぐブルペンの2ndエースとして期待されていたHamiltonですが、ST当初からメカニクスが狂っており、昨シーズンの水準には到底及ばないようなパフォーマンスを披露。
運良くERAは3.00を切っているものの、昨シーズンに18.0%だったK-BB%(28.9 K%・10.9 BB%)は7.9%(19.0 K%・11.1 BB%)へ大きく悪化し、xERAなどStatcast指標もチーム下位の数字。
(踏み込みが小さくなり、昨シーズンから今シーズンにかけてエクステンションは約0.2フィート減少。それに伴いリリースポイントも0.2フィート低下しています。)
特にLHB相手のパフォーマンス悪化は顕著で、エクステンション減少によって体感速度が低下しているためか、昨シーズンLHB相手に空振りを量産したアッパーゾーンへのFBが今シーズンは空振りを奪えず。
また、下部のPTBCを見れば分かるように今シーズンは何故か0-0や1-1のイーブンカウントにてFB中心の配球を行っているのですが、上記の通りストライクを奪えなくなっているFBの多投派はカウント悪化に直結しており、これがvs LHB成績低迷の大きな要因の1つではないかと。
vs LHBのPTBC(Pitch Types by Count)
Carlos Rodon 当然ながら復活せず
STからSFG時代とは程遠い状態で、$162Mに見合うようなパフォーマンス復活は期待薄だった訳ですけど、開幕してもやっぱりダメ。
「ヤンキースの2024年春季キャンプ2週目の雑感」で記したようにアームアクションが劣化したままとなっており、FFのIVBやVAAが向上(復活)しているにもかかわらず、理想的なコースであるはずのアッパーゾーンにコマンドできず。
その結果、Contact%が90%とハネ上がり、K%は昨シーズンと変わらぬ数字に。
また、SLのスピンレイトが100 rpm程度上昇しているものの、回転角度が悪化したためにムーブメントが大きく向上することはなく、新たに習得したCTもRHBに打ち込まれ、反対にウィークポイントとなってしまいました。
ということで、4月の2.48 ERAは実力が反映された数字ではなく、5月初回登板における大炎上も必然の結果と言わざるを得ません。。
LADにゴミを掴まされたNYY(Revise)
Rodonと同じく「ヤンキースの2024年春季キャンプ2週目の雑感」にてCaleb FergusonとVictor Gonzalezのスランプについて触れましたが、開幕後も完全に復調する気配はなく、2人揃って酷いピッチングを披露。
Fergusonは球速低下によって速球系を打ち込まれ、Gonzalezは今シーズンから投げ始めた新SLが全く機能していません。
繰り返しとなりますが、NYYフロントがLADと対等に渡り合うなんて無理な話だった訳で、OAKやらPITとポンコツ通し馴れ合うのが分相応。