ヤンキースの2023年MLBドラフト1巡目指名候補:その3


2023年MLBドラフトにおけるヤンキースの1巡目指名候補について(Bryce Eldridge、Thomas White、George Lombard Jr.)
2023年MLBドラフトにおけるヤンキースの1巡目指名候補について(Samuel Stafura、Chase Davis、Nolan Schanuel)
2023年シーズン開幕時点におけるニューヨーク・ヤンキースのプロスペクト(有望株)ランキングTOP50を作成

大体どのチームでもブルペンで数人はサプライジングな活躍を見せるピッチャーが現れるものなのに、贔屓だけあたかも特別であるかのように振舞ってるファン…ハズいよね。



ウォーカー・マーティン

Walker Martin:2004年2月生:188㎝・85㎏
右投左打:ショート:コロラド州

ドラフト候補生ランキング
メディア 順位
Baseball America 33位
MLB.com 28位
FanGraphs
ESPN 28位
Prospect Live 18位
Mason MacRae 10位
Joe Doyle
23位
The Athletic

アマチュア野手の墓場コロラドから現れた同州21世紀最高の高校生野手。

これまで3人ものNFLプレーヤーを輩出した所属校イートン高校ではアメフト部のQBも務め、ショーケース等の参加機会が少なく評価は伸びなかった模様。

しかし、昨年のショーケースのビッグイベントでその実力を発揮し評価急上昇。

今では1巡目指名の可能性が高まっていて、特にジャイアンツ(全体16位指名権保有)とアストロズ(全体28位指名権保有)が熱を上げているようです。

もちろん高校生内野手の指名が有力視されるヤンキースのレーザーにも捉えられているはず。

Hit Power Run Arm Field
40 55 55 50 40

高校生の中で高齢な点が大きなマイナスポイントであるものの、パワフルな左のスイングはその分完成度が高く、(低いエリアレベルと海抜にも助けられ)シーズン20本塁打は全米高校球界最多。

現時点で既にEVとLAを両立しているだけでなく、恵まれた体格と身体能力から更なるパワー面の成長が期待されています。

Season G AB H HR BB K BA OBP SLG OPS
2021 22 68 31 4 14 14 .456 .575 .955 1.531
2022 30 76 43 9 34 10 .566 .675 .157 1.833
2023 29 79 50 20 33 6 .633 .722 1.632 2.355

スピードは平均を上回っているものの、ショート守備はミスが多いようで、将来的にサードへのコンバートが有力的。

ヤンキースと言えばブレイク・ラザフォードアンソニー・シーグラーなど高齢な高校生野手の1巡目指名を行い大失敗を繰り返していますが…。


ブライス・マシューズ

Brice Matthews:2002年3月生:183㎝・86㎏
右投右打:ショート:ネブラスカ大学リンカーン校

ドラフト候補生ランキング
メディア 順位
Baseball America 59位
MLB.com 70位
ESPN 52位
Prospect Live 37位
Mason MacRae 11位
Joe Doyle
53位
The Athletic

高校時代は野球とアメフトの二刀流で活躍するも選手層が厚い地元テキサス州では目立たず。

ネブラスカ大学では1年目から結果を残しサマーリーグでも結果を残しましたが、三振過多が改善されなかった2年目は成績が向上することもなく、再びサマーリーグで一定以上の成績を残すに留まりました。

しかし、3年目となる今年はホームランを量産し、同大学史上初となる20-20を達成。シーズン最終盤に失速したこともありドラフト1巡目クラスの評価を受けるには至っていないとは言え、トラッキングデータ重視の界隈ではトップティアの評価を受ける素材。

これまでBig 10カンファレンスのプレーヤーをヤンキースがドラフトした例は少なく、ヤンキースとは何のリンクも現時点でありませんが、個人的に好みなのでぶっ込みました。

Register Batting
Year Age Tm Lg G PA H HR SB BB SO BA OBP SLG OPS
2021 19 Nebraska BTen 39 156 36 5 7 23 44 .273 .381 .462 .843
2022 20 Nebraska BTen 45 194 41 7 12 25 56 .261 .379 .446 .825
2023 21 Nebraska BTen 54 265 74 20 20 47 53 .359 .481 .723 1.204

驚異的なハンドスピードから生み出されるプルサイドへのハードヒッティングは体格離れしていて、MAX EVは113マイル、90th EVは109マイルを上回るとのこと。ネット上の限られた映像を見る限りでも山ほどの特大ホームランを放っています。

当然その豪快なスイングとは裏腹にコンタクト面に難を抱えているとのことですが、選球眼は優秀で木製バットにおけるトラックレコードも豊富。

トレイ・スウィーニースペンサー・ジョーンズを指名したヤンキースにとってこの程度のリスクなどへのカッパでしょう。

Hit Power Run Arm Field
40 60 60 50 45

身体能力に優れスピードはプラス級ですが、盗塁成功率が低い点は気になるところ。

1~2年目はセカンドでプレーした後にショートへ復帰。守備力は平均以上の評価を受けているものの送球評価がマチマチ。

プロ入り後は外野へのコンバートが現実的ではないでしょうかね。