1994年の選手間投票によるBest Pitches（The Sporting News 1994年7月11日）

今回取り上げるのは、1994年シーズン途中にThe Sporting Newsが行った「Best Pitch」投票について。

これは各球団のベテラン打者5人及び投手コーチに対し、所属リーグにおける各球種ごとのNo.1ピッチャーについてアンケートを行ったもの。

得票数が6位以下または得票数1票のプレーヤーはランキング外の扱いとなっています。

Max 102 mphという当時のSP最速記録を保持していたRandy Johnsonが、故障とスランプに苦しんでいたRoger Clemensを圧倒。

John WettelandはMax 99 mphですが、豪快なオーバースローやダブルプラスのCUも相まって、バッターにかなりのインパクトを与えていた模様。

Mark Wohlersは翌1995年シーズンに102～103 mphを複数回計測。

CUの名手として実績を築いていたTom Gordonに2年目のAaron Seleが肉薄。

Darryl KileのCUは80グレード級のピッチでしたが、HBPやWPでNLワーストを記録するなど当時のコマンドは✖。

80年代に紙やすりを用いた不正投球によって出場停止を喰らった経験があるKevin Grossは、当時クリーンなピッチングを行っていたか不明。

Jose Rijoは95+ mphのFBを持ち合わせながらも、投球割合の過半数がSL。

Juan GuzmanのSLは80 mph台後半を計測するジャイロ系のハードピッチ。

1980年代を代表するSLの名手の1人であるLarry Andersenは、当時41歳（そして現役ラストシーズン）ながらも得票。一時期は投球割合の約9割をSLが占めていたピッチャー。

コントロール＆コマンド系ピッチャーが数多く得票。

KCの代名詞的な存在であるMike Mussinaですが、キャリア序盤は投球割合の2割を占める70 mphのスローCHをより高く評価されていた模様。

4年連続CYAの3年目に差し掛かっていたGreg Madduxがチームメイトを抑えトップに。

Best FastballでもNL3位にランクインしたPedro Martinezは、まだSPとしてフルシーズン1年目。