ヤンキースの2025年MLBドラフト指名候補:その6


2025年MLBドラフトにおけるヤンキースの上位指名候補について

今回は野手の指名候補を簡易的に取り上げます。



Mason Neville

メイソン・ネヴィル:21歳5ヶ月(2004年1月生)
6-3:210 lb:Oregon Univ.:CF

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 59位 6/25
MLB.com 35位 6/25
Azad Earl 37位 7/7

今季NCAAのHR王。

Vegasの高校からArkansasに進学するも、Freshman Year終了後にOregonへ転校。

シーズン途中までBig Ten No.1の打撃成績を残し、1巡目指名候補まで評価が上昇するも、シーズン終盤戦にて大失速。

Hit Power Run Arm Field
40 55 60 55 45

純粋な身体能力は大学生上位指名候補の中でもトップクラス。サイズも〇。

典型的なパワーファーストのバッターでしたが、今シーズンに入りアプローチが大きく向上し、19.3%だったK-BB%は4.7%へ大幅良化。

Chase%やZ-Con%は平均を上回っており、LHP相手にもパワーを発揮しています。

ただ、木製バットでの実績に乏しく、上述したようにシーズン終盤の強豪校との対戦でKを量産。

60 Yard Dashにてダブルプラス級の6.28秒を計測しているものの、NCAAでの走塁成績は△。

ソリッドなArm Strengthと身体能力を活かし、プロ入り後もCFに残ることが出来るだろうとの声多数。


Max Belyeu

マックス・ブルー:21歳6ヶ月(2003年12月生)
6-2:210 lb:Texas Univ.:CF

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 33位 6/25
MLB.com 34位 6/25
Azad Earl 45位 7/7

北テキサス出身のクセにフランス系。

昨シーズンにBig 12のPlayer of the Yearに輝いていますが、TexasがBig 12からSECへ移ったことで成績低下。

3月末に左手親指を骨折し、シーズン終盤戦(5月中旬)まで離脱。

個人的には上表ほど上位のプロスペクトだとは思わない。

Hit Power Run Arm Field
40 55 50 55 40

In-Zoneでフラットになってしまうスイングは、72.2 Contact%を残すなどバットコントロールに不安を抱え、今シーズンは強豪校相手に結果を残せず。

昨シーズンのCCBLにおいても低成績を残しているため、木製バットへの適応力に疑問が残ります。

とは言え、Max 112.6 mph EV・106.7 mph 90th EVを計測するRaw Powerとハンドスピードは大きな魅力で、Z-Con%も84.4%と悪くありません。

スピードとArm Strength共に平均以上ですが、CF守備の評判は宜しくなく、RFへのコンバートはプロ入り後の既定路線。


Dean Curley

ディーン・カーリー:21歳2ヶ月(2004年4月生)
6-3:210 lb:Tennessee Univ.:SS

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 59位 6/25
MLB.com 35位 6/25
Azad Earl 26位 7/7

2024年NCAA王者TennesseeのIF UT。

NCAAにて目を見張るような好成績を残しているわけではありませんが、プレーオフでは2年連続で活躍。

アーリーエントリーにて今クラスの対象に。

Hit Power Run Arm Field
45 50 50 60 40

待球型のアプローチにも拘わらず、ソリッドなコンタクトスキルによってK%を低水準に抑えており、EVも良好な数字。

ただ、木製バットに適したスイングとは思えず、体格に見合ようなGame Powerを発揮できるかは疑問。

守備成績は〇ですが、強肩を理由に3Bへのコンバートが有力視されています。


Brock Sell

ブロック・セル:18歳8ヶ月(2006年10月生)
6-1:180 lb:Tokay HS(CA):CF

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 54位 6/25
MLB.com 65位 6/25
Azad Earl 48位 7/7

昨年のショーケース・サーキットにて大活躍を見せ、高校生最上級のインゲームパフォーマーと見做されている左のコンタクトヒッター。

地元リーグではFreshman Year(2022年)から好成績を残し続けていますが、肝心の今シーズンは期待以上の好成績を残せておらず、ドラフト・プロスペクトとしての評価は停滞気味。

Stanfordにコミットしており、多額のボーナスが必要となる見込み。

Hit Power Run Arm Field
50 35 60 45 50

利き腕のハンドワークに重点が置かれたフラットなインサイドアウト・スイングは、Game Powerを犠牲にコンタクトをテイク。

2ストライクカウントでスイングパスを短縮するなど、カウントに応じたアプローチを行っている印象。

60 Yard Dashにて6.5秒弱を計測するプラスの走塁はトップスピードよりもアクセラレーションが魅力的で、振り切らずに1stへ走り出す場面も。

Arm Strengthはイマイチですけど、上述のスピードを活かしCFへのステイを期待。


Jordan Yost

ジョーダン・ヨースト:18歳6ヶ月(2006年12月生)
6-0:170 lb:Sickles HS(FL):SS

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 83位 6/25
MLB.com 50位 6/25
Azad Earl 58位 7/7

今年度に入り評価を上げたレイトライザー。

両親の母校、そして現在兄が通うFloridaにコミットしており、高卒プロ入りの道を選ぶ可能性は低め。

Hit Power Run Arm Field
50 35 55 40 45

バッターとしてのプロファイルはBrock Sellに似通っており、極端なコンタクト志向のプレーヤー。

バットコントロールだけでなく選球眼にも優れていますが、やはりRaw Powerの欠如は大きな課題。

スピードこそ平均を上回っているものの、Arm StrengthはSSとしてプレーするに不十分なため、プロ入り後は2Bを守ることになるでしょう。


Dax Kilby

ダックス・キルビー:18歳7ヶ月(2006年11月生)
6-2:190 lb:Newnan HS(GA):SS

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 75位 6/25
MLB.com 62位 6/25
Azad Earl 65位 7/7

またもやコンタクトスキルに長けたLHBのプレップです。

Brock Sellと同様にショーケース・サーキットで好成績を残しており、Clemsonにコミット。

Hit Power Run Arm Field
45 40 60 35 40

コンタクトスキルと選球眼を兼ね備えますが、フィジカルとスイングは上記2人を上回るパワーポテンシャルを秘めており、Draft Combineでもインプレッシブなバッティングを披露。

内股走りが特徴的なベースランニングもプラスツールです。

しかしながら、素人ばりのぎこちないスローイングはSSや3Bはおろか2Bですら通用するとは思えず、個人的にはOFへのコンバートを予想。