2019年アカデミー賞有力作品 その2

その1

前回のその1の記事を書いた後にアカデミー協会が従来の作品賞に加えて新たに「人気映画」部門なるものを創設してしまいましたが、まだ「人気映画」部門のディティールや基準がよく分からないので当ブログではとりあえず例年通りの感じで記事を書こうと思います。


The Favourite
(ザ・フェイバリット)

公開日:8月30日(ヴェネチア映画祭)、11月23日(一般公開)
配給:フォックス・サーチライト
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:エマ・ストーン、レイチェル・ワイズ、オリビア・コールマン

「籠の中の乙女」や「ロブスター」、「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」で世界的に高い評価を得たランティモス監督の新作。予告編を見る限りはこの監督らしい奇妙な世界観・演出が映し出されており、恐らく今年のフォックス・サーチライトのエース作品なのでは?

実在の貴族がモデルとなっており、18世紀イギリスのアン女王(オリビア・コールマン)は病弱で実際の政治的実権を握っているのは女王の親友のサラ(レイチェル・ワイズ)。しかし、サラのいとこアビゲイル(エマ・ストーン)が王宮にやってくると、サラとアビゲイルによって女王の「フェイバリット」の地位を争う権力闘争が巻き起こります。


BlackKKlansman
(ブラッククランクズマン)

公開日:8月10日
配給:フォーカス・フューチャー
監督:スパイク・リー
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン、アダム・ドライバー

今年のカンヌ国際映画祭で「グランプリ」を受賞。すでに全米公開を果たしておりMetascore・82点、Tomatometer・96%と評論家から高い評価を受けています。ただ、公開日が早すぎるのは大きなマイナスポイント。

ジョン・デヴィッド・ワシントン演じる黒人警官がKKKに潜入するというスパイク・リーらしいブラックユーモア溢れるレイシスト風刺作品。そのワシントンだけでなく助演のアダム・ドライバーの演技も高く評価されており、スパイク・リーも1998年以来のノミネート(監督賞か脚色賞で)も期待できます。


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Rome
(ローマ)

公開日:8月30日(ヴェネチア国際映画祭)、一般公開未定
配給:ネットフリックス
監督:アルフォンソ・キュアロン
出演:ーーー

アルフォンソ・キュアロンにとっては2001年の「天国の口、終りの楽園。」以来の母国メキシコを舞台とした作品。1970年代のメキシコ中流階級家族を描いたドラマ作品のようで、予告編を見る限りモノクロ作品となっています。また詳細はよく分かっていないんですが、俳優陣のほとんどが無名なことはアカデミー賞においてはマイナスポイント。

ネットフリックス作品ですがヴェネチア国際映画祭、トロント国際映画祭、ニューヨーク国際映画祭で上映予定です。