最後にアメリカ大学スポーツ全体での収益について考察してみましょう。
前ページに乗せたUSA Today調べの全230校のTotal Revenueを合計すると10億4000万ドル、Oprating Revenueは合計75億ドル。このOprating Revenueに他のNCAA加盟校、NCAA非加盟校約1000校などを合計すると2016ー17年シーズンにおけるアメリカ大学スポーツの全体収益は最低でも8億ドル。また、2018ー19年はインフレと更なる放映権料高騰により収益は2年前から大きく増加していることでしょう。
また、アメリカ教育省が毎年Equity in Athletics Data Analysis(最新版は2016-17年シーズンのもの)なるものを発表しており、これは収益や支出も含めた様々な大学スポーツのデータを教育省が収集・集計して公表したもののようです。このデータに載っている全校の収益を合わせると約130億ドル。ただ、このデータの収益の定義が調べても曖昧で州や政府からの援助金なども含まれているようで、この130億ドルという数字をアメリカ大学スポーツ全体の営業収益と考えてもいいのかは・・・。
とにかく2018ー2019年におけるアメリカ大学スポーツの全体収益は100億ドル前後(80億ドル~130億ドル)と考えるべきなのでしょう。
以下は各リーグの全体収益
リーグ名 |
全体収益 |
シーズン |
NFL | 140億 | 2016-17 |
MLB | 103億 | 2018 |
NBA | 74億 | 2016-17 |
プレミア | 65億 | 2018-19 |
NHL | 49億 | 2017-18 |
ブンデス | 42億 | 2018-19 |
リーガ | 40億 | 2018-19 |
セリアA | 26億 | 2018-19 |
リーグアン | 22億 | 2018-19 |
プロ野球 | 20億弱? | 2018 |
F1 | 15億 | 2017 |
(欧州サッカーリーグの数値はシーズン前の予測値です)
ちなみに、WWEは2018年の収益が8億100万ドル。
というわけで、全世界をマーケットとしている欧州サッカーリーグやNBAと比べてアメリカ国内でしか稼ぐことのできない大学スポーツの将来性には疑問符がありますが、今のところはアメリカ大学スポーツの全体収益はNFLには及ばないものMLBと世界第2位・3位を争うレベルのものであることが分かります。
コメント
2019年ポジション別ランキングは投稿されないのでしょうか?
二塁手の1位が昨年の1位で今シーズン怪我したアルトゥーベか、打撃が覚醒したバエズかでどうなるか気になって、気になって夜も眠れません。
投稿する予定でしたら、早めにお願いします!
今大学の卒論の真っ只中なんで申し訳ないですけどちょっと待ってください。
各ポジション別のランキング自体は既に完成させてるんで、今月中旬ぐらいから記事としてアップすると思います。