2018年:MVP・サイヤング賞・新人王(1~3位):当サイト選出
去年と同様に個人的な基準で各リーグのMVP・サイヤング賞・新人王を1位~3位まで選びました。
あくまでもチームの勝利への貢献度を絶対視しており重要度の低い指標や勝利への貢献度というよりも希少価値の高い成績へのウェイトは非常に低くなっています。
ただ、その選手が所属するチームの成績はたいして考慮していません。MVPは最下位のチームから選んだって問題ないってスタンスですね。
(赤字はリーグトップの数字。サイ・ヤング賞の章では投手内でリーグトップ、新人王の章では新人内でリーグトップを意味します。)
各ページの下部にアンケートを用意しています。投票お願いします。
MVP
アメリカンリーグ(AL)
1位:マイク・トラウト(LAA・CF)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
134 | .291 | .438 | .645 | 1.083 |
wOBA | wRC+ | xwOBA | BsR | SS |
.436 | 180 | .454 | 7.2 | 28.9 |
DRS | UZR | rWAR | fWAR | WARP |
-1 | -0.9 | 8.3 | 8.6 | 8.9 |
シーズン前にスポーツ史上最大の契約を結び開幕から好調でキャリアベストの成績も期待されましたが、結局のところ全体的な成績は例年通りの数字で9月中旬に故障でシーズンを終えるなどある意味期待外れ。
それでもxwOBA.454は2016年のミゲル・カブレラ(.456)に次ぐStatcast史上2番目の数字&ボール球スイング率でもキャリア最高の数字を残すなど未だに進化を続けています。
2位:アレックス・ブレグマン(HOU・3B)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
156 | .296 | .423 | .592 | 1.015 |
wOBA | wRC+ | xwOBA | BsR | SS |
.418 | 168 | .373 | -2.1 | 27.3 |
DRS | UZR | rWAR | fWAR | WARP |
+5 | +1.1 | 8.4 | 8.5 | 8.6 |
四球数&ボール球スイング率でMLB全体トップの数字を残すなどよりアプローチが洗練されトラウトに次ぐリーグ2位のwRC+、OPSを記録。21世紀にwRC+160以上を記録したサードは他にアレックス・ロドリゲス、チッパー・ジョーンズ、エイドリアン・ベルトレ-、ミゲル・カブレラと殿堂入りクラスしかいません。
恐らく実際のMVP投票ではブレグマンがトラウトを抑えてMVPに選ばれるでしょうが、xwOBA信者の私がブレグマン>トラウトにすることはできません。
そもそもxwOBAは2017年の.352、2018年の.371と大差なく、バレル打球の数なども昨シーズンから大幅に減少(39本⇒26本)。2017年⇒2018年の打撃成績向上は(フェンスの近い)引っ張り方向へのフライ打球を増やすことで本来のパワー以上の長打力を発揮したおかげですが、今シーズンのさらなる飛躍の要因はアプローチ向上の一言に尽きると思います。
3位タイ:マーカス・セミエン(OAK・SS)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
162 | .285 | .369 | .522 | .892 |
wOBA | wRC+ | xwOBA | BsR | SS |
.373 | 137 | .355 | 1.7 | 28.1 |
DRS | UZR | rWAR | fWAR | WARP |
+5 | +6.7 | 8.1 | 7.6 | 7.5 |
2014年から5年連続でwRC+90台の典型的な平均レベルのショートストップでしたが、春季キャンプでバッティングフォームに修正を加え、バットもより短くより軽いものに変更。積極的なアプローチの持ち主でしたがバッターボックスでの忍耐力も身につけ、結果として今シーズン最大クラスの大ブレイクを果たしました。
もちろん知名度が低く今シーズンの活躍が周知されていないので、実際のMVP投票では過小評価される可能性が大。
3位タイ:ゲリット・コール(HOU)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
33 | 212.1 | 2.50 | 13.8 | 2.0 |
WHIP | wOBA | xwOBA | FIP | cFIP |
0.895 | .249 | .238 | 2.64 | 60 |
DRA | SIERA | rWAR | fWAR | WARP |
2.36 | 2.48 | 6.8 | 7.3 | 7.7 |
チームメイトのジャスティン・バーランダーをわずかに抑えMLBトップの投手成績を記録。と奪三振率13.8はMLB歴代最高記録です(前記録は2001年ランディ・ジョンソンの13.4)。
強いて言うなら4月20日のTEX戦で9失点(8自責点)の大大大炎上をやらかしたのがもったいなかった。
ナショナルリーグ(NL)
1位:コディ・ベリンジャー(LAD・RF)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
156 | .305 | .406 | .629 | 1.035 |
wOBA | wRC+ | xwOBA | BsR | SS |
.415 | 162 | .427 | 1.4 | 28.8 |
DRS | UZR | rWAR | fWAR | WARP |
+26 | +9.8 | 9.0 | 7.8 | 8.0 |
3~4月に31試合でOPS1.397、14本塁打を記録するなど史上屈指の好スタートを切りましたが、その後はOPS.946と何とも言えない数字。それでもライバルのクリスチャン・イエリッチがシーズン終盤に故障したことによりリードを守り切りました。
マイナー時代からファーストの守備に高い評価を受けており将来のゴールドグラブ賞と言われていましたが、MLB上位クラスの俊足と強肩の持ち主で外野守備も優秀。DRS+26はインディアンズのロベルト・ペレスに次ぐMLB全体2位。
MLB定着が21歳と早かったためこれでもまだ24歳。
2位:クリスチャン・イエリッチ(MIL・RF)
試合数 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
130 | .329 | .429 | .671 | 1.100 |
wOBA | wRC+ | xwOBA | BsR | SS |
.442 | 174 | .423 | 8.5 | 28.7 |
DRS | UZR | rWAR | fWAR | WARP |
-1 | +1.9 | 7.1 | 7.8 | 6.5 |
昨シーズンは一部で確変だとか囁かれていましたが、2年連続でMVP級の成績を残し文句なしのスーパースターへと成長。9月上旬の右膝頭骨折さえなければベリンジャーを追い抜いていたはず。
打撃成績自体は全体的に見ると昨シーズンと大差ありませんが打球角度が4.7°→11.2°、ゴロ率が51.8%→43.2%と劇的に変化しており、ラインドライブヒッターからフライボールヒッターへ大きく様変わりしているのは面白いところ。
3位:ジェイコブ・デグロム(NYM)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
32 | 204.0 | 2.43 | 11.3 | 1.9 |
WHIP | wOBA | xwOBA | FIP | cFIP |
0.971 | .252 | .252 | 2.67 | 65 |
DRA | SIERA | rWAR | fWAR | WARP |
2.27 | 3.29 | 7.9 | 7.6 | 7.9 |
シーズン前に5年1億3750万ドルの大型契約を締結。
シーズン前半終了時点ではサイ・ヤング賞有力候補だったマックス・シャーザーやリュ・ヒョンジュンに大きく差を開けられていましたが、後半戦はケガに苦しむシャーザーや防御率以外はイマイチなヒョンジュンをしり目に14先発で防御率1.44、FIP2.12、被OPS.481を記録。
最終的には2年連続でNL投手トップの成績を残しています。というかWARだけならイエリッチよりも上ですね。2位にするべきかも。
ちなみに、得意のバッティングでもOPS.569の好成績を残しrWARとfWARでそれぞれ0.6を稼いでいます。