2020年アカデミー賞予想:9月下旬編

ここまで劇場や映画祭で上映されすでにレビューが出回っている作品の中から2020年アカデミー賞各部門の予想をランキング形式で行います。

まだ劇場や映画祭で公開されていない作品は省いています



作品賞

1位:Marriage Story(マリッジ・ストーリー)
2位:ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
3位:パラサイト 半地下の家族
4位:A Beautiful Day in the Neighborhood
5位:フォードvsフェラーリ
大穴1:ジョーカー
大穴2:ジョジョ・ラビット

2006年に「イカとクジラ」で脚本賞ノミネートを果たしたノア・バームバック監督&制作&脚本作品の「マリッジ・ストーリー」がヴェネチア国際映画祭での上映から大絶賛を受けフロントランナーに。「フランシス・ハ」を抑えバームバック最高傑作と評されていて、現状としては頭一つ抜けています。ネトフリ配給なのは大きなマイナスポイントですが・・・。

2位以下は大差がありませんが他作品と比べて話題性のあった「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を2位にしました。まあ、ノミネートは間違いないでしょうが7月公開なので受賞までは厳しいでしょう。そもそもソニーはアカデミー賞に弱い。



監督賞

1位:ノア・バームバック(マリッジ・ストーリー)
2位:クエンティン・タランティーノ
  (ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)

3位:ポン・ジュノ(パラサイト)
4位:ペドロ・アルモドバル(Pain and Glory)
5位:マリエル・ヘラー
  (A Beautiful Day in the Neighborhood)
大穴1:ロバート・エガース(ザ・ライトハウス)
大穴2:トレイ・エドワード・シャルツ(Waves)

監督賞なんて作品賞と同じような結果になります。



主演男優賞

1位:アダム・ドライバー(マリッジ・ストーリー)
2位:ホアキン・フェニックス(ジョーカー)
3位:レオナルド・ディカプリオ
  (ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)
4位:アントニオ・バンデラス(Pain and Glory)
5位:ジョナサン・プライス(2人のローマ教皇)
大穴1:ブラッド・ピット(アド・アストラ)
大穴2:アダム・サンドラー(Uncut Gems)

現時点では1位~5位の5人が頭一つ飛びぬけており、その中でもアダム・ドライバーとホアキン・フェニックスの2人がトップ2として拮抗。

今後、アカデミー賞有力候補とみなされれている作品(アイリッシュマンや1917、若草物語)が上映されたとしても、主演男優賞の受賞はこの2人のどちらかで間違いないと思います。

世間的には話題性の高いホアキン・フェニックスが人気を集めそうですし、ワーナーブラザーズの露骨なまでのアカデミー賞推し&根回しが功を奏すか注目。



主演女優賞

1位:レネー・ゼルウィガー(ジュディ)
2位:スカーレット・ヨハンソン(マリッジ・ストーリー)
3位:オークワフィナ(The Farewell)
4位:シンシア・エルボ(Harriet)
5位:アルフレ・ウッダード (Clemency)
大穴1:ルピタ・ニョンゴ(アス)
大穴2:フェリシティ・ジョーンズ(The Aeronauts)

テルライド映画祭で上映された「Judy」(ジュディ・ガーランドの伝記映画)は作品自体の評価こそイマイチなものの主演のゼルウィガーのパフォーマンスは大絶賛されました。ただ、配給会社が弱小。

主演男優賞と比べて層の薄さを感じさせますが、まだ未公開の作品で受賞を期待できそうなのは「若草物語」のサーシャ・ローナンしかいません。



助演男優賞

1位:ブラッド・ピット
  (ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)

2位:トム・ハンクス
  (A Beautiful Day in the Neighborhood)

3位:アンソニー・ホプキンス(2人のローマ教皇)
4位:ウィレム・デフォー(ザ・ライトハウス)
5位:クリスチャン・ベイル(フォードvsフェラーリ)
大穴1:ゲイリー・オールドマン(ザ・ランドロマット)
大穴2:タイカ・ワイティティ(ジョジョ・ラビット)

上位候補はハリウッドの超一流ばかりで、ある意味つまらないノミネートメンバーになりそう。

その中でも「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」でキャリア最高の演技を見せたブラッド・ピットが本命視されており、2位&3位のハンクスとホプキンスが受賞経験済みであることも追い風になるはず。

また、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」と「A Beautiful Day in the Neighborhood」はどちらもソニー配給なので、後者に助演出演したハンクスは主演男優賞に回る可能性もあるようです。



助演女優賞

1位:ローラ・ダーン(マリッジ・ストーリー)
2位:アネッタ・ベニング(The Report)
3位:ジェニファー・ロペス(Hustlers)
4位:マーゴット・ロビー
  (ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)

5位:スカーレット・ジョハンソン(ジョジョ・ラビット)
大穴1:Shuzhen Zhou(The Farewell)
大穴2:レネイ・エリース・ゴールズベリイ(Waves)

今月に入って公開された「Hustlers」のジェニファー・ロペスがまさかの高評価を受け一躍有力候補の1人に。ここまで”非常に”高い評価を受けているのが有名女優の中ではローラ・ダーンしかおらず全体的にはツマラナイ部門となっていますが、ジェニファー・ロペスが受賞すれば最大のサプライズとなるはず。

まあ、未公開作品にも有力候補が多数いるだけにまだまだ行方が分からないですね。



主要部門も終わりここからはマイナーな部門の予想。

脚本賞

1位:クエンティン・タランティーノ
  (ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)

2位:ノア・バームバック(マリッジ・ストーリー)
3位:ポン・ジュノ(パラサイト)
4位:ルル・ワン(The Farewell)
5位:エミリー・ハルパーン 他(Booksmart)
大穴1:ライアン・ジョンソン(Knives Out)
大穴2:トレイ・エドワード・シャルツ(Waves)

脚色賞

1位:アンソニー・マクカーテン 他(2人のローマ教皇)
2位:ミカ・フィッツァーマン=ブルー
  (A Beautiful Day in the Neighborhood)
3位:トッド・フィリップス(ジョーカー
4位:タイカ・ワイティティ(ジョジョ・ラビット)
5位:ステファニー・フォルサム 他(トイ・ストーリー4)
大穴1:ローリーン・スカファリア(Hustlers)
大穴2:デスティン・ダニエル・クレットン(ジャスト・マーシー)

撮影賞

1位:フェドン・パパマイケル(フォードvsフェラーリ)
2位:ミカ・フィッツァーマン=ブルー
  (ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)
3位:ホイテ・ヴァン・ホイテマ(アド・アストラ
4位:イェルク・ヴィトマー(A Hidden Life)
5位:ヤリン・ブラシュケ(ザ・ライトハウス)
大穴1:ローレンス・シャー(ジョーカー)
大穴2:ジョージ・スティール(The Aeronauts)

視覚効果賞

1位:ライオン・キング
2位:アベンジャーズ/エンドゲーム
3位:フォードvsフェラーリ
大穴:アド・アストラ

作曲賞

1位:ランディ・ニューマン(マリッジ・ストーリー)
2位:ヒドゥル・グドナドッティル(ジョーカー)
3位:マックス・リヒター(アド・アストラ)

長編アニメ部門

1位:トイ・ストーリー4
2位:天気の子
3位:ヒックとドラゴン 聖地への冒険