MINには失望しました https://t.co/RlPHnIZ2xb
— Fordy Ballgame (@ironhorse0619) 2019年10月5日
今日、ヤンキースとのALDS第1戦で敗れたミネソタ・ツインズ。今回の敗戦で2004年以来続くポストシーズンでの連敗記録は14試合に達し、ボストン・レッドソックスが保持していたMLB記録13連敗を24年ぶりに更新しました
今回の記事では、このツインズの14連敗を振り返ってみたいと思います。
目次
2004年:vs ヤンキース(ALDS)
チーム得点数はAL10位と攻撃力こそ大したことはなかったものの、サイ・ヤング賞を獲得したヨハン・サンタナとサイ・ヤング賞投票4位となった抑えのジョー・ネイサンなどを中心とした強力投手陣はMLBトップの投手成績を記録。
この投手陣の活躍により92勝&地区優勝を達成したツインズは、AL東地区で101勝を挙げたニューヨーク・ヤンキースと対戦することとなります。
第1戦
ツインズが最後にポストシーズンで勝利したのがこの試合。
ツインズ先発のヨハン・サンタナが7回無失点の好投。ヤンキースの先発マイク・ムッシーナも7回を2失点で押さえましたが、フアン・リンコーン(この年82試合登板&防御率2.63)⇒ジョー・ネイサンの黄金パターンでツインズが逃げ切っています。
ちなみに、ヨハン・サンタナがPSで勝ち星を挙げるのはこれが最初で最後。
第2戦
投手戦だった第1戦から打って変わり初回から乱打戦に。
8回表に1死、1・2塁のピンチで急遽登板したポストシーズン史上最高の投手マリアーノ・リベラから2点を奪うという奇跡を起こし延長戦に突入。
12回表にトリー・ハンターがソロホームランを放ち勝ち越しましたが、裏の守備ではこの回が3イニング目だったジョー・ネイサンが崩れ同点に。そして、代わりに登板したJ.C・ロメロから松井秀喜がサヨナラの犠牲フライを放ち、ツインズのポストシーズン14連敗がスタートすることとなりました。
第3戦
ツインズの本拠地メトロドーム開催となりましたが、ジーターと松井が共に3安打を放ちこれといって取り上げるようなアクションもなくヤンキースが勝利。
第4戦
5回5失点と炎上したヤンキース先発ハビア・バスケスとは対照的にツインズ先発のヨハン・サンタナは5回1失点と好投。これでツインズの勝利は間違いなしかと思われましたが、8回にセットアップのリンコーンが4失点と大炎上⇒同点に。
8回からはトム・ゴードン&マリアーノ・リベラに4回を無失点に抑えられまたもや延長戦で敗れました。
2006年:vs アスレチックス(ALDS)
PS終了後にデレク・ジーターを抑えMVPに選ばれることとなるジャスティン・モーノー、2度目のサイ・ヤング賞を受賞することとなるヨハン・サンタナ、キャッチャーながらも首位打者になったジョー・マウアー、キャリアベストシーズンを過ごしたジョー・ネイサンと超一流の成績を残したスター選手が揃いデトロイト・タイガースを1勝だけ上回り地区優勝。
肝心のALDSではこれまたPSに弱いマネーボール時代のオークランド・アスレチックス(シーズン93勝)と対戦。
第1戦
ヨハン・サンタナが8回2失点の好投を見せるもアスレチックスのバリー・ジトがそれを上回る8回1失点のパフォーマンスを見せ9回に。
その9回表にフランク・トーマスにソロHRを許しますが、9回裏の先頭打者マイケル・カダイヤーが三塁打を放ち同点&逆転のチャンスを演出。しかし、その後あっさりと三者連続アウトとなり1点しか取れずに敗戦。
第2戦
ツインズは先発9人中7人がヒットを放つも打線が繋がらず得点はソロHR2本での2点のみ。
そもそもツインズはルーキー1年目のブーフ・ボンザー(通算rWAR-0.5のAAAAクラスの投手)が先発しており、第2戦時点ですでに先発投手不足を露呈。
第3戦
12安打を放つもまたもや打線が繋がらずに敗戦。
4回4失点を記録したツインズの先発ブラッド・ラドキー(通算rWAR45.6、fWAR38.7の名投手)はこれがキャリア最後の登板となりました。
ちなみに、2000年以降でアスレチックスは10度もポストシーズンに進出していますが、シリーズに勝利したのはこのシリーズのみ。この後のALCSでもデトロイト・タイガース相手にスイープされていることを考えると、逆にスイープされたツインズはよっぽど・・・。
2009年:vs ヤンキース(ALDS)
MVPのジョー・マウアーにジャスティン・モーノー、マイケル・カダイヤー、ジェイソン・クーベルを要するクリーンアップをウリにシーズン87勝という微妙な成績ながらも地区優勝を果たしポストシーズンに進出。(反対に先発投手陣はボロボロ)
対戦相手はシーズン101勝を挙げ後に2000年代最強チームとも呼ばれるニューヨーク・ヤンキース。
第1戦
ツインズはルーキー1年目&MLBでの先発経験が9試合しかないブライ・ダンシングが先発を務めましたが、もちろんそんな若手がヤンキース打線に通用するわけもなく炎上。
肝心の強力打線もCC・サバシアにあっさりと抑えられました、
第2戦
ボロ負けだった第1戦とは打って変わってこの試合では投手陣が実力以上のパフォーマンスを見せ、8回にはフィル・ヒューズとマリアーノ・リベラのコンビから2点を挙げ3-1のまま9回裏に突入。
ツインズはもちろん絶対的守護神のジョー・ネイサンをマウンドに送り込ますが、2009年のポストシーズン中完全にゾーンに入っていたアレックス・ロドリゲス(2009年PS15試合で6本塁打、18打点、OPS1.308を記録)に2ランHRを打たれ同点に。
さらに問題だったのが11回表の攻撃。マウアー⇒クーベル⇒カダイヤーの3者連続シングルヒットにより無死満塁の大大大チャンスを作り出したものの、その後の下位打線がファーストライナー⇒ファーストゴロ⇒センターフライに抑えられ1点も奪うことができず、裏の守備でサヨナラHRをマーク・テシェイラに叩き込まれ敗戦。
第3戦
2005年~2008年にヤンキースで大不良債権となったカール・パバーノがツインズの先発を務め好投。
しかし、ヤンキース先発のアンディ・ペティットを打ち崩すことはできず、リリーフ陣も打たれ敗戦&スイープ。
結局のところシリーズ3試合でヤンキースの安打数がツインズを上回ることはりませんでしたが監督の采配&PSでの経験がモノを言った感じ。
2010年:vs ヤンキース(ALDS)
他の年とは違い野手・先発・リリーフ陣が非常にバランスの取れたチーム編成となり2年連続での地区優勝(シーズン94勝)を達成。
対戦相手は95勝を挙げながらもタンバベイ・レイズに1勝だけ及ばなかったWC出場のニューヨーク・ヤンキース。投手陣は弱体化したものの打線はリーグトップの859点を挙げるなど強力。
第1戦
ヤンキース先発のCC・サバシアを打ち崩し1年前のリベンジ成功かと思われましたが、6回~7回にヤンキースがあっさりと逆転。
この試合に関しては完全にロン・ガーデンハイアー監督の采配ミスだと思います。
第2戦
2009年第3戦と同様にカール・パバーノ vs アンディ・ペティットとなりましたが、この試合でもペティットに軍配が。
なんかあっさりとした内容の試合だったので、私の頭の中にはあまり記憶が残っていません。
第3戦
またもやブライアン・ダンシングがヤンキース相手に炎上。対照的にヤンキース先発のフィル・ヒューズは7回無失点の好投を見せました。
ちなみに、ヒューズはこの後のALCSでTEX相手に2試合連続で打ち込まれ戦犯となるわけで、よっぽどツインズ打線が酷かったってわけで・・・。
また、9回に1回無失点を記録したマリアーノ・リベラがポストシーズンにおいてツインズ相手に登板したのはこれが12試合目。この12試合でリベラが失点を喫することは1度もありませんでした。(前の投手が出していたランナーを返してしまったことはありますが)
加えてこの試合が地区優勝6回を果たした名将ロン・ガーデンハイアー監督にとって最後のポストシーズン戦に。まあ、地区優勝6回に対しALCS進出はたった1回、リーグ優勝は皆無なので、ポストシーズンだけに関すれば「名将」ではなく「迷将」ですけどね。
2017年:vs ヤンキース(ALWC)
ワイルドカードのワンゲーム・プレイオフ戦で、シーズン95勝を挙げていたヤンキースが格上(ツインズは85勝)。
初回にヤンキース先発ルイス・セベリーノはアウトしか獲れず4失点を喫し早々と降板。この時点で当時の私は完全に諦めていたのですが、その裏にディディ・グレゴリウスがあっさりと3ランHRを放ち同点に。
その後は完全にヤンキースの流れとなりあっさりと逆転。
セベリーノ降板後の8.2イニングを1失点、5被安打、13奪三振に抑えたヤンキース・リリーフ陣(チャド・グリーン⇒デビッド・ロバートソン⇒トミー・ケインリー⇒アロルディス・チャップマン)のピッチングは見事でしたね。
2019年:vs ヤンキース(ALDS)
MLB新記録となる307本塁打を記録。投手陣もあまり話題にはなっていませんがチーム投手fWARはMLB全体3位とトップクラスの成績を残しています。
相手はもちろんヤンキース。
第1戦
そもそもシーズン101勝を挙げてホームアドバンテージをゲットできていない時点で今年のALは異常なわけですが、ヤンキースタジアムでまたもや逆転負け。
登板したツインズの全投手6人のうち先発のホセ・ベリオス以外5人がポストシーズン初出場。唯一出場経験のあるベリオスも2017年のALWCでヤンキース相手に打ち込まれてたピッチャー。対照的にヤンキースの登板した全7人がポストシーズンでの出場経験がアリ。
これがツインズ14連敗の全試合結果。
全体的に見ると接戦でも試合後半の大事な場面で得点を挙げることができずに負けるパターンが多く、そもそも貧乏球団なのでベテラン選手やポストシーズンでの経験が豊富な選手が少ないため勝負弱さを露呈している感じですね。