ヤンキースがジェイムソン・タイヨンを獲得!


2020年オフにおけるヤンキースの補強関連ニュースや噂をまとめました。

先日、上記の記事でも取り上げたようにパイレーツがトレードによる放出を進めていた先発投手のジェイムソン・タイヨン(正確な日本語読みは”タイオゥン”)ですが、トレード先の最有力候補として挙げられていたニューヨーク・ヤンキースへの移籍が決定。

ヤンキースは対価としてプロスペクト4人(ミゲル・ヤホレ、ロアンシー・コントレラス、ケイナン・スミス、マイコル・エスコット)を放出。

上記の4人のプロスペクトについては本記事の2ページ目で詳しく取り上げています。

Standard Pitching
Year Age Tm ERA G IP H HR BB SO ERA+ FIP WHIP BB9 SO9 SO/W
2016 24 PIT 3.38 18 104.0 99 13 17 85 123 3.71 1.115 1.5 7.4 5.00
2017 25 PIT 4.44 25 133.2 152 11 46 125 96 3.48 1.481 3.1 8.4 2.72
2018 26 PIT 3.20 32 191.0 179 20 46 179 122 3.46 1.178 2.2 8.4 3.89
2019 27 PIT 4.10 7 37.1 34 4 8 30 106 3.80 1.125 1.9 7.2 3.75
4 Yr 4 Yr 4 Yr 3.67 82 466.0 464 48 117 419 112 3.55 1.247 2.3 8.1 3.58

ジェイムソン・タイヨンは2010年度MLBドラフトにおいてブライス・ハーパーに次ぐ全体2位指名を受けパイレーツ傘下入り。順調にマイナーリーグのステップを登り2013年シーズン後半戦にはAAAまで昇格するも2014年4月に右肘を痛めトミー・ジョン手術に。更にトミー・ジョン手術からの復帰を目指していた2015年にはヘルニアの手術も受け、結果として2014年~2015年は2シーズン連続で全休となり、MLBデビューも2016年(24歳)まで遅延。

2016年のMLBデビュー後は元トッププロスペクトのポテンシャルを発揮し好成績を残すも、2017年シーズンは精巣ガンの摘出手術により一時離脱。更に2019年の5月にまたもや右肘を痛め8月にキャリア2度目となるトミー・ジョン手術。2019年シーズンの大半だけでなく2020年シーズンも逃すこととなりました。

今年の投球練習再開後は以前の投球フォームの改造に着手。より故障リスクの少ないフォームに変更したようですが、その練習ではトミー・ジョン手術前と変わらぬ球威を見せているとのこと。

パイレーツは対価としてロークラスの若いプロスペクトを欲していると報道されていましたが、結局はMLBデビュー済みからルーキーリーグ所属まで投手2人、内野手1人、外野手1人とバリエーション豊かなメンバーに。

偶然にも放出されたプロスペクト4人全員が私のお気に入り選手だったので主観的に見れば最悪最低のトレードですが、チーム上位のトッププロスペクトを一人も失うことなくまとめ上げた点は評価されているようですね。

また、DJ・ラメイヒューやコーリー・クルーバーとの契約合意によって40人ロースターを整理する必要があったわけですが、40人ロースターに追加済みであったヤホレとコントレラスを放出することで空きを作ることにも成功。


ジェイムソン・タイヨンのトレードは...

来季年俸がたった225万ドルのジェイムソン・タイヨン獲得により、年俸制限額を超えることなく先発ローテの完成に成功。引き続きブレット・ガードナーとの再契約等の控え選手補強を行うはずなので最終的に年俸制限を超える可能性は高いわけですが、先発投手全体の年俸総額に限れば2020年シーズンの約1億ドルから6200万ドルまで大幅に削減されています(ルイス・セベリーノを含む)。

それにしても、この2年間で故障によりほとんど実戦で投げていない先発2・3番手コンビなんて悪い意味でワクワクしますね。

チーム総年俸

  人数 総額(ドル)
来季年俸確定 20 1億9000万
(贅沢税対象分) (20) (1億8350万)
最低年俸 8 500万
マイナーリーガー ? 200万
(選手年金) (1550万)
合計 1億9400万
(贅沢税対象) (2億600万)
年俸制限 2億1000万
超過額 無し

アクティブ・ロースター

野手

C  :ゲーリー・サンチェス
1B:ルーク・ボイト
2B:DJ・ラメイヒュー
3B:ジオ・アーシェラ
SS:グレイバー・トレース
LF:クリント・フレイジャー
CF:アーロン・ヒックス
RF:アーロン・ジャッジ
DH:ジャンカルロ・スタントン

ベンチ
C  :カイル・ヒガシオカ
1B:ミゲル・アンドゥハー
UT:タイラー・ウェイド
OF:マイク・トークマン

投手

先発

1:ゲリット・コール
2:ジェイムソン・タイヨン
3:コーリー・クルーバー
4:ジョーダン・モンゴメリー
5:デイビー・ガルシア

リリーフ

1:アロルディス・チャップマン
2:ザック・ブリットン
3:チャド・グリーン
4:アダム・オッタビーノ
5:ジョナサン・ロアイシガ
6:マイケル・キング
7:クラーク・シュミット
8:ドミンゴ・ハーマン