ヤンキース:プロスペクト・リポート:第8回(2021/6/16)


 2017から当ブログで書いているヤンキースのプロスペクト紹介・レポートのまとめページになります。名前がその選手の記事へのリンクとなっていま...
2021年シーズン開幕前時点におけるニューヨーク・ヤンキースのプロスペクトランキングTOP50を簡易的に作成。
2021年「ヤンキース:プロスペクト・リポート」の第7弾

上記リンクのようにシーズン前にヤンキース傘下内のプロスペクトランキングを50位まで作成し投稿を行いましたが、シーズン前半戦終了時のミドルシーズン更新時にはランキングを50位から100位まで拡大しようかと。

正直なところあらかた100位までのランク付けは完了していて、後はルーキーリーグの開幕やドラフト、トレードによるプロスペクトの放出・獲得を踏まえてオールスター休暇中に記事を投稿する予定です。



昇格

マイナリーグが開幕して約40日が経過しましたが、この数日間にヤンキースが突然多くのプロスペクト(主に投手)の昇格(降格)を行ったのでまとめておきます。

AAAに昇格

ルイス・ヒル

マット・クルック

グレッグ・ワイセルト

AAに昇格

ルイス・メディーナ

ケン・ワルディチャック

ヘイデン・ウェズネスキ

ザック・グリーン

A+に昇格

デレック・クラフト

イライジャ・ダナム

チャド・ベル


AAA

デイビー・ガルシア

昨シーズンに見せた制球力がまるで嘘かのように開幕から四球を連発しているガルシアが、今日の登板で0.1回・5失点・被安打2・与四球4・奪三振1・ストライク率42.9%(15/30)と大炎上。

AAAでの7登板で防御率8.10・WHIP1.886・与四球率8.5・ストライク率55.5%と悲惨な数字を残しています。

本来であれば故障者リスト入りしたコーリー・クルーバーに替わりヤンキースの先発5番手として起用すべき存在であるわけですが、現状を考えるとシーズン前半戦中にMLBへ再昇格することはないでしょう。

ホイジュン・パク

韓国の至宝の勢いが止まりません。

MLB昇格を目前にして心境に狂いが合ったのかここ1週間は柄にもなく大振りを見せる機会が多く調子を落としてしまっていたものの、今日の試合では本来のシェアなバッティングを披露し5打席4安打1四球。バビっているのも確かですが、ここまでAAAの21試合でOPS1.165。wRC+187はAAA全体で第3位の数字(90打席以上)。

流石にこれ以上AAAで幽閉するわけにもいかないはずですが、オドーアが中途半端なフリンジレベルの成績を残し続けるためパクの昇格に踏み切れないのが現状。場合によっては7月あたりにトレードにてロークラスのプロスペクトと交換も。


AA

グレン・オット

前回登板では6失点を喫したオットですが、今日の登板では珍しくチェンジアップが冴え3戦連続となる二桁奪三振。

毎試合のように90球前後を投げるなど、スぺ体質のわりにタフな起用を受けている点も印象的。

2021 Player Pitching Game Log
Rk Date Lev IP H R ER BB SO HR Pit Str
1 2021-05-08 AA-AANE 6.0 2 0 0 1 6 0 81 58
2 2021-05-14 AA-AANE 5.1 10 7 7 0 8 0 91 70
3 2021-05-20 AA-AANE 5.1 2 0 0 1 14 0 85 53
4 2021-05-27 AA-AANE 4.2 5 2 2 3 7 1 92 56
5 2021-06-02 AA-AANE 6.0 3 2 2 3 10 0 88 59
6 2021-06-08 AA-AANE 6.2 6 6 6 1 10 2 92 65
7 2021-06-15 AA-AANE 7.0 3 1 1 2 14 1 90 64

ディエゴ・カスティーヨ

2015~2019年の5シーズンで452試合に出場し通算7本塁打に終わっていてた貧打のカスティーヨですが、6月前半だけで5本塁打を放ちシーズン通算24試合で6本塁打・OPS.995に。

開幕直後は不安定だった守備でも本来の実力を発揮し始めていて、個人的には現状としてヤンキース傘下内で20~30位に位置づけられるようなプロスペクトへ成長したと認識しています。


A+

バレット・ロセック

シーズン前にベースボールアメリカの球団内プロスペクトランキングTop30にて第30位にランクインしファンを驚かせた24歳のロセック。

シーズン開幕からロングリリーフとして起用されるも制球難により打ち込まれ早々にベースボールアメリカのランキングからも外れてしまいましたが、ここ2登板ではコマンドが安定し支配的なピッチングを披露。

独特なオーバースローから投じられる95マイル前後のフォーシームのクオリティの高さを思い知らされました。

2021 Player Pitching Game Log
Rk Date Lev Inngs IP H R ER BB SO HR Pit Str
1 2021-05-05 A+-HAE 3-5 2.0 1 0 0 2 5 0 46 29
2 2021-05-11 A+-HAE 4-6 2.0 2 3 3 3 0 0 51 25
3 2021-05-15 A+-HAE 3-5 3.0 3 3 3 2 5 1 56 32
4 2021-05-21 A+-HAE 7-8 2.0 1 0 0 0 4 0 34 21
5 2021-05-26 A+-HAE 6-8 3.0 2 0 0 2 4 0 55 34
6 2021-06-02 A+-HAE 5-7 2.1 4 2 2 4 3 0 50 27
7 2021-06-10 A+-HAE 5-8 4.0 1 0 0 0 5 0 50 35
8 2021-06-15 A+-HAE 5-7 3.0 1 0 0 2 7 0 54 32


A

オースティン・ウェルズ

プロの水にも慣れたのか6月に入り打率.343・OPS1.121・3本塁打・11四球・9三振と絶好調。

肝心のキャッチャー守備はパッとしないようですが、A+クラスのレギュラー捕手を務めるアンソニー・シーグラーとジョシュ・ブローが両人とも低成績に喘いでいることを考えると、近いうちにどちらかと入れ替わる形でA+クラスへ昇格することでしょう。

その他

ニシオ・ロドリゲス

ルーキーリーグの開幕を約20日後に控えニシオ・ロドリゲスが拡張春季キャンプにて99マイルを計測。春先のFanGraphsの記事では最速98マイルと書かれていましたが、ルーキーリーグで100マイル越えを期待したいところ。

フアン・カレラ

2019年に17歳で98マイルを計測した若き剛腕フアン・カレラが、拡張春季キャンプの練習試合にて90マイル台中盤のフォーシームとハイクオリティなスライダーを投じていました。

2019年シーズンにおいて32回で29与四球を喫するなど制球難が弱点のプロスペクトであるはずですが、球自体の質は間違いなく年齢以上のもの。ルーキーリーグの開幕後に公式戦にて制球力の向上を見せるようなことがあれば、球団内のプロスペクトランキングでも上位に入るはず。

ジェイソン・ドミンゲス

ドミンゲスが拡張春季キャンプの模擬試合でホームランを放った際のスイング映像をアップしていたので貼り付けておきます。

さすがのスイングスピード。