サイ・ヤング賞
アメリカンリーグ(AL)
1位:ゲリット・コール(NYY)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
30 | 181.1 | 3.23 | 12.1 | 2.0 |
WHIP | wOBA | xwOBA | FIP | cFIP |
1.059 | .276 | .273 | 2.92 | 70 |
DRA | SIERA | rWAR | fWAR | WARP |
3.25 | 2.93 | 5.6 | 5.3 | 4.7 |
シーズン最終盤まで見応えのあったナショナルリーグのサイ・ヤング賞レースと比べ、アメリカリーグはこれといって印象的な数字を残したピッチャーがおらず面白味に欠けますが、その混沌の中でコールが最高の投球成績を残しリーグ最強投手の面目を守りました。
ただ、粘着物質使用禁止により持ち球のクオリティが大幅に劣化したことは間違いなく、来シーズン以降も引き続きサイ・ヤング賞争いに加わるとができるとは思えません。
ちなみに、ヤンキースのポストシーズン出場の立役者となったことは確かですが、コールが先発を務めた30試合でヤンキースは貯金をたった2つ(16勝14敗)しか稼げていません。
2位:ロビー・レイ(TOR)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
32 | 193.1 | 2.84 | 11.5 | 2.4 |
WHIP | wOBA | xwOBA | FIP | cFIP |
1.045 | .287 | .289 | 3.69 | 84 |
DRA | SIERA | rWAR | fWAR | WARP |
3.76 | 3.22 | 6.7 | 3.9 | 3.9 |
かつて毎年のようにブレイク候補に挙げられていた奪三振マシンが、新たな投球フォームを引っ提げその才能を開花。防御率と奪三振の2冠に輝くなど旧式の指標で好成績を残しサイ・ヤング賞の最有力候補と見なされています。
ただ、詳細な投球成績に目を向けるとサイ・ヤング賞に相応しいとは思えないような並みの数字が並んでおり、2016年にジャスティン・バーランダーやコーリー・クルーバーらを抑えサイ・ヤング賞に選ばれてしまったリック・ポーセロを思い起こさせます。
3位:ランス・リン(CWS)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
28 | 157.0 | 2.69 | 10.1 | 2.6 |
WHIP | wOBA | xwOBA | FIP | cFIP |
1.070 | .263 | .248 | 3.32 | 89 |
DRA | SIERA | rWAR | fWAR | WARP |
3.84 | 3.22 | 5.4 | 4.2 | 3.1 |
2度の故障者リスト入りによって規定投球回には届かなかったものの投球内容のクオリティは自己ベスト級。ただ実際のところ、ほとんどの指標でチームメイトのカルロス・ロドンに敗れており、イニング数に差があるとは言えロドンを3位に置くべきような気もしますが、xwOBA.248・xERA.259やStatcast指標を評価してリンを上位としました。
ナショナルリーグ(NL)
1位:ザック・ウィーラー(PHI・SP)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
32 | 213.1 | 2.78 | 10.4 | 1.9 |
WHIP | wOBA | xwOBA | FIP | cFIP |
1.008 | .257 | .257 | 2.78 | 70 |
DRA | SIERA | rWAR | fWAR | WARP |
3.15 | 3.18 | 7.8 | 7.3 | 5.8 |
前ページのナショナルリーグ・MVP1位を参照。
2位:コービン・バーンズ(MIL・SP)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
28 | 167.0 | 2.43 | 12.6 | 1.8 |
WHIP | wOBA | xwOBA | FIP | cFIP |
0.940 | .232 | .218 | 1.63 | 54 |
DRA | SIERA | rWAR | fWAR | WARP |
2.63 | 2.61 | 5.7 | 7.6 | 5.5 |
前ページのナショナルリーグ・MVP3位を参照。
3位:ウォーカー・ビューラー(LAD・SP)
登板数 | 投球回 | 防御率 | K/9 | BB/9 |
33 | 207.2 | 2.47 | 9.2 | 2.3 |
WHIP | wOBA | xwOBA | FIP | cFIP |
0.968 | .250 | .277 | 3.15 | 86 |
DRA | SIERA | rWAR | fWAR | WARP |
3.57 | 3.73 | 6.7 | 5.5 | 4.6 |
マックス・シャーザーと投球成績はほぼ互角ですが、33先発中29試合で6イニング以上を投げ馬運車如き活躍を見せたビューラーを上位としました。
また、本章ではサイ・ヤング賞を取り上げているため投手の打撃成績を一切評価していませんが、投手として並みの打撃成績を残したビューラーとは対照的にシャーザーは59打数無安打と悲惨。イチ選手としての貢献度は間違いなくビューラーが勝っていますね。
1ページ目:MVP/3ページ目:新人王
コメント
サイ・ヤング賞が設立されてからは投手のMVP=サイ・ヤング賞であり、MVPの選出は野手にフォーカスされていった変遷が見受けられ、ブログ主様のおっしゃるように2011年のバーランダーや2014年のカーショウのような圧倒的なスタッツ以外は対象外といった感じですね。ブログ主様の今回の記事内容を見るに投手も野手と同様にMVPの選出に加えるべき旨が読み取れますが今年のMVP投票では選出されはしないでしょうが投手に票が入る余地がありそうですか?
最近ではキャリアハイの2018年デグロムですら”5位止まり&1位票たった1票”だったこと、1~3位票のほとんどがハーパー、ソト、タティスの3人に集まるであろうことを考えると、ウィーラーを始めとするサイ・ヤング賞候補たちに票が入るとしても4~10位票ばかりでMVP投票ポイントは伸びないでしょうね。こんなことになるならサイ・ヤング賞なんて無くせばいいのに。
K/9はサイヤング賞の指標に入るのですか?
何言ってんだオマエ