ヤンキースのプロスペクトの2021年評価変動

2019年オフに1年間で評価が急上昇または急落したヤンキースのプロスペクトを取り上げていたのですが、2021年シーズン版を作成しようかと思います。



評価急上昇

アンソニー・ボルピ

コロナ休止中の情報が少なく2021年シーズン開幕前はヤンキース傘下10~20位程度のプロスペクトと見做されていましたが、春季キャンプにてコロナ禍前とは別人のようなプレーを見せ球界関係者に大きなインパクトを残すと、その勢いのままレギュラーシーズンではマイナーリーグ全体でも1・2位を争うほどの好成績を記録。

ヤンキースにとってグレイバー・トーレス以来のトッププロスペクトとなりました。

今月にはケビン・リース選手育成副部長が2022年シーズンの開幕からAAで起用すると公言しており、今年中のMLBデビューの可能性も少なくはありません。

2021年シーズンにマイナーリーグNo.1の打撃成績を残したヤンキース最高の有望株アンソニー・ボルピについて。

ランディ・バスケス

19歳のにインターナショナルFAにて契約金たった1万ドルで契約するなど当時は無名のプロスペクトでしたが、コロナ禍までにルーキーリーグにおいて着実に実績を残し、とうとう2021年シーズンにブレイク。

長所と短所がハッキリしたタイプであるためかプロスペクトとしての評価が媒体毎にバラついており、特にベースボール・プロスペクタスは今月発表した2022年度プロスペクト・ランキングにて第90位にランクインさせるほどの高評価を与えています。

ヤンキース傘下に所属する先発投手有望株ランディ・バスケス(Randy Vasquez)について。

ケン・ワルディチャック

2020年~20201年シーズン開幕前のトレーニングにて90マイル台中盤~後半を連発し一部で高い評価を受け始め、A+で開幕を迎えると7登板・30.2イニングを無失点に抑えるセンセーショナルなパフォーマンスを披露。

AAでは並みの成績に終わったもののヤンキース傘下で最も高い評価を受ける左投手となりました。

ルール5ドラフトの対象となるのが2022年シーズン終了後のためMLBロースターには未だ追加されていませんが、(ロックアウトが長引かなければ)春季キャンプに招待されシーズン後半戦にはMLBデビューを果たすことでしょう。

ヤンキース傘下に所属する先発投手有望株ケン・ワルディチャック(Ken Waldichuk)について。

イライジャ・ダナム

コロナの影響により5巡目までしか行われなかった2020年MLBドラフトにて指名漏れとなったためドラフト外にてヤンキース入り。

Aクラスで迎えた2021年シーズン開幕戦にて9番で起用されたことからも開幕前の期待度の低さが窺い知れますが、センセーショナルな活躍を見せたチームメイトのアンソニー・ボルピトレバー・ハウバーの陰で好成績を記録。

さらに、今オフ参加したアリゾナ秋季リーグではMVP級の成績を残し話題となりました。

大学時代から守備が弱点の選手ですが、本人は守備力向上に自信がある模様。

2020年のMLBドラフト後、ドラフト外でヤンキースが契約した強打の外野手イライジャ・ダナムについて。

ロン・マリナチオ

コロナ休止中に球速が2~3マイル上昇すると、2021年シーズンはAAとAAAにて支配的なピッチングを披露。ヤンキースの球団内プロスペクト・ランキングにおいてスティーブン・ライディングスベック・ウェイなど同じリリーフ投手プロスペクトらと共に20~30位程度にランクインするようになりました。

ルール5ドラフト対象となるためシーズン終了後には40人ロースターに追加されており、2022年シーズン中のMLBデビューは間違いありません。

ヤンキース傘下に所属するリリーフ投手のプロスペクトについて。ロン・マリナチオ、トレバー・レーン、グレッグ・ワイセルト


評価急落

デイビー・ガルシア

2020年シーズンの活躍を踏まえ先発ローテーションの一角として期待されていましたが、シーズン序盤から投球フォームを崩し大炎上を連発。結局のところシーズン終了まで投球フォームの修正は叶わず、MLBでの登板もたったの2回だけで6月以降はAAAから再昇格することはありませんでした。

先発投手として規格外のサイズであるために元々評価が割れていたプロスペクトではありますが、多くの媒体のランキングで球団内トップ10から外れていますね。

さっさとトレードしときゃ良かったのに。

クラーク・シュミット

ノースカロライナ大学2年生時に野球部のエースとしてフル回転して以降は毎シーズンのようにスぺり続けているガラス細工のようなプロスペクトですが、2021年シーズンは春季キャンプ開始直後にあっさりと右肘を故障。

その後のリハビリ過程でも幾度となく痛みが再発し実戦復帰は後半戦まで遅延。さらに、復帰後は球威が戻らず、速球の平均球速は2020年の95マイルから93マイルまで低下しています。

この2月で26歳となりますが今さらスぺ体質が改善する可能性は限りなく低く、もう先発投手としては厳しいでしょうね。

さっさとトレードしときゃ良かったのに。

アンソニー・シーグラー

シーズン開幕前には”コロナ休止中にパワーを付けた”とのレポートもありましたが、蓋を開けてみるとコロナ禍前と同様に打撃成績は低迷。

さらに、シーズンの序盤と終盤に2度も故障者リスト入りするなどスぺ体質にも改善の兆しは見られませんでした。

最近はオースティン・ウェルズアントニオ・ゴメスジョシュ・ブローなどキャッチャーのプロスペクトが潤っているだけに、チーム内での優先度も大きく下がっていることでしょう。

オジエル・ロドリゲス

ヤンキースとの契約前に15歳で最速96マイルを計測するも、プロ1年目の2019年シーズンは球速低下に苦しみ散々のルーキーイヤーに。

残念ながら2021年シーズンもプロ入り前の球威が戻ることなく、兼ねてか懸念されていた耐久性も✖

コナー・キャノン

マイク・トークマンのPTBNLとして獲得したプロスペクトで、マイナリーグ全体でも1・2位を争うほどのパワーを誇るモンスター。

上記のシュミットやシーグラーをも上回る極度のスぺ体質ですが、2021年シーズンは開幕前に手術した足首が癒えなかったのか1試合たりともプレーすることはありませんでした。

ヤンキースがマイク・トークマンのトレードで後日発表選手として獲得したプロスペクトのコナー・キャノン(Connor Cannon)について。

コメント

  1. チャンス・アダムス より:

    どうせギルやメディーナもさっさと売っとけばよかったのにってなるよ。

  2. ホルヘ・マテオ より:

    ここ一年でコントラレス、スミスらブログ主さんの一押しプロスペクトが流失した今、NYY傘下で推してる選手(あるいは来年にステップアップを期待している選手)は誰ですか?

    • 管理人 より:

      お気に入りはスティーブン・ライディングス。他にロン・マリナチオやアントニオ・ゴメス、アンソニー・ガルシア、ジェイソン・ドミンゲス、フアン・カレラ辺りでシコってます。

      • ホルヘ・マテオ より:

        ライディングスみたいにワクワクする中継ぎは久々ですね。マリナチオも彼に続いてほしいです。
        プレシーズンのプロスペクトランキング、楽しみに待ってます。

  3. あほ より:

    おもろーです