ケン・ワルディチャック
23歳/193cm・99㎏/左投先発/カリフォルニア州出身/AA
2019年ドラフト5巡目(全体165位:契約金30万7000ドル)
フォーシーム : 50/55 (平均93~94マイル、最速98マイル)
スライダー : 40/45 (平均84~85マイル)
カーブ : 40/45 (平均78~80マイル)
チェンジアップ: 35/40 (平均86~88マイル)
コマンド : 30/40
総合 : 30/35
ロッキーズ監督のバド・ブラックらを輩出したサンディエゴのユニバーシティ高校にて4年間で114.2回・防御率1.77・129奪三振・62与四球の成績を残し、同じカリフォルニア州のセント・メアリーズ大学に進学。数多くの名選手を輩出したこの名門校で2年生から2年間に渡ってエースとして活躍すると、2019年MLBドラフトにてヤンキースから5巡目指名を受けプロ入りを果たすこととなります。(当ブログにて2019年MLBドラフト時に取り上げたのヤンキース指名選手は4巡目のジェイク・アグノスまででした。)
その後、ヤンキースはA-クラスに4巡目指名までの選手しか割り当てなかったためワルディチャックはルーキーリーグにてプロデビューすることとなりますが、高い奪三振率を残すなどブレイクの兆しを見せると、コロナ休止中にはDrivelineにてトレーニングに励み球威を大きく向上させることに成功。
そして、今シーズンはA+クラスで開幕から快投を続け7先発・30.2イニングで1失点も許すことなくAA昇格を果たしています。
Year | Age | Tm | Lev | ERA | G | GS | IP | H | HR | BB | SO | WHIP | BB9 | SO9 | SO/W |
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2017 | 19 | St. Mary’s (CA) | NCAA | 2.00 | 22 | 2 | 45.0 | 37 | 3 | 16 | 51 | 1.178 | 3.2 | 10.2 | 3.19 |
2018 | 20 | St. Mary’s (CA) | NCAA | 2.05 | 14 | 14 | 92.1 | 68 | 5 | 21 | 118 | 0.964 | 2.0 | 11.5 | 5.62 |
2019 | 21 | St. Mary’s (CA) | NCAA | 3.69 | 15 | 15 | 92.2 | 74 | 4 | 32 | 106 | 1.144 | 3.1 | 10.3 | 3.31 |
2019 | 21 | Pulaski | Rk | 3.68 | 10 | 10 | 29.1 | 19 | 2 | 7 | 49 | 0.886 | 2.1 | 15.0 | 7.00 |
2021 | 23 | 2 Teams | A+-AA | 0.76 | 8 | 8 | 35.1 | 15 | 2 | 18 | 62 | 0.934 | 4.6 | 15.8 | 3.44 |
2021 | 23 | Somerset | AA | 5.79 | 1 | 1 | 4.2 | 3 | 2 | 5 | 7 | 1.714 | 9.6 | 13.5 | 1.40 |
2021 | 23 | Hudson Valley | A+ | 0.00 | 7 | 7 | 30.2 | 12 | 0 | 13 | 55 | 0.815 | 3.8 | 16.1 | 4.23 |
Mino | Mino | Mino | Minors | 2.09 | 18 | 18 | 64.2 | 34 | 4 | 25 | 111 | 0.912 | 3.5 | 15.4 | 4.44 |
NCAA | NCAA | NCAA | NCAA | 2.70 | 51 | 31 | 230.0 | 179 | 12 | 69 | 275 | 1.078 | 2.7 | 10.8 | 3.99 |
AAデビュー戦では力みもあったのか制球難に苦しみ3失点を喫しましたが、7三振を奪うなど上位クラス相手でも空振りを奪えることを証明。
個人的には現時点でヤンキース組織内プロスペクト・ランキングにて15~20位程度・左投手に限ればNo.1と評価しています。
Ten more strikeouts last night from Ken Waldichuk, who's up to 55 over 30 2/3 scoreless innings at High-A. pic.twitter.com/9tYbqwkdaz
— Lucas (@DBITLefty) June 12, 2021
フォーシーム :50/55(平均93~94マイル、最速98マイル)
大学時代は最速95マイル・平均91~93マイル程度でしたが、その後のルーキーリーグでの登板では短いイニングでの起用だったためか90マイル台中盤をコンスタントに計測。さらに、Drivelineでの模擬登板においては最速97~98マイルを叩き出しました。
今シーズンは80~90球程度を目安に起用されていますが常時93~94マイル程度。ただ、ピンチなどの場面では出力を上げ95~96マイルを連発。もしコマンドなどが向上せず先発からリリーフ投手に転向するようなことがあれば、平均球速は95マイルを超えてくることでしょう。
スライダー :40/45(平均84~85マイル)
カーブ :35/40(平均78~80マイル)
チェンジアップ:35/45(平均86~88マイル)
スライダー、カーブ、チェンジアップと先発投手としては理想的な3球種を投げ分けますが、プラスピッチと言えるような絶対的な決め球は無し。個人的に現時点で最もクオリティが高いのは80マイル台中盤のスライダーだと思いますが、右打者相手に積極的に使用しているチェンジアップには他球種以上のポテンシャルを感じます。
また、現在は速球としてフォーシームを使用していますが、大学時代はツーシームがメインだったそうなので、将来的には再びツーシームを織り交ぜたピッチングを見せる可能性も。
コマンド :30/40
スリークォーターの変則的なピッチングフォームは再現性が低く、唐突に制球が定まらなくなる場面もしばしば。とてもじゃありませんがコマンドが平均レベルに達してるとは言えません。ただ、試合中に制球の乱れを修正するスキルを持ち合わせたピッチャーであることも確かで、AAでのプチ炎上は今シーズンで初めてそれが上手くいかなかったため。
あとは、スライダー投球時に他球種と比べて大きく肘が下がる点も懸念材料で、基本的にはリリーフ投手向きだと思います。
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