ヤンキースの2026年MLBドラフト指名候補:その7


MLBドラフト2026年クラスの上位ラウンド指名候補プロスペクト

今回で取り上げたドラフトプロスペクトは38名。

2024年に取り上げたのは78名2025年は27名ですから、今年はその中間ぐらいでエンドアップするでしょう。



Eric Becker

エリック・ベッカー:21歳2ヶ月(2005年4月生)
6-3/195:L/R:Virginia (ACC):SS

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 33位 4/29
MLB.com 19位 4/30
ESPN 33位 5/18
The Athletic 6位 5/14
Prep Baseball Report 55位 5/7
Perfect Game 21位 4/24

昨年のドラフトにて2巡目全体57位でSEA傘下入りしたNick Beckerの兄で、Yankee Stadiumから車で30分の距離にあるニューヨーク州シールズの出身。

弟と同じく高校生時代から評価が高く、Virginia進学直後から活躍を見せ、FreshmanとSophomoreの両シーズンでACCトップクラスの成績とトラッキングデータを残したものの、今シーズンはパフォーマンス低下。

当初は1巡目中盤での指名が期待されていましたが、今ではNYYの手が届きうる存在に。

Hit Power Run Arm Field
50 50 45 45 40

非常にシンプルかつスティープなスイングの持ち主。

Z-Con%などのコンタクトスタッツはこの3年間で約20th→50th→70th %ileと右肩上がりを見せており、アンリスキーなバッターと見做されるように。

しかし、そのトレードオフとしてトップクラスだったパワーナンバーとコンタクトクオリティが今シーズン低迷しており、右手の故障(約1ヶ月間離脱)から復帰後も大きく好転せず。

過去にはサマーリーグ(木製バット)でもGame Powerを発揮できておらず、高校時代からイマイチな選球眼はシーリングが限られているでしょう。

弱肩ながらもオフバランススローの精度は見事。

ただし、俊敏性と柔軟性に欠けぎこちないボディアクションがプレミアポジションで通用するとは思えず、実際にプロ入り後の2B/3Bコンバートを懸念する声も少なくありませんが、個人的には3Bにフィットするかと。

昨年まではスケールを感じさせるプロスペクトでしたが、結局のところ中途半端なところに納まってしまったような感じで、特段の魅力は感じません。

シーズン途中まで右手のケガを抱えながらプレーしていたため、その点がパフォーマンスに影響していた可能性もあり、NYYの指名順位(全体35位)なら過不足はないかな。


Chase Brunson

チェイス・ブランソン:20歳11ヶ月(2005年7月生)
6-3/200:R/R:Texas Christian (Big 12):CF

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 46位 4/29
MLB.com 52位 4/30
ESPN 31位 5/18
The Athletic 28位 5/14
Prep Baseball Report 70位 5/7
Perfect Game 53位 4/24

2023年ドラフトでTORの18巡目指名を蹴って進学。

ドラフト時は地元のLoyola Marymount Univ.にコミットしていましたが、結局は故郷から遠く離れた格上TCUへ。

一学年下(誕生日はたった11日違い)のSawyer Strosniderと強力CF/RFタッグを形成し、1巡目のスリーパーピックと目されています。

Hit Power Run Arm Field
45 55 50 50 45

Freshman時代はコンタクトヒッターでしたが、ここ2年間で一気にパワーを身に付け、110 mph EV・450+ feetの特大HRを放つようなバッターに。

ローボールをしっかりとプルサイドに打ち上げていて、木製バットでもRaw PowerをGame Powerにトランスレートできるのではないでしょうか。

ただ、約90 Z-Con%とソリッドなコンタクトスキルを見せていますが、スピードあるFBを苦にしているとのことで、自分が観た試合ではクソみたいな高めの吊り球を空振りしていました。

プロ入り後もCFに留まる可能性十分と考えられており、エビデンスとしてStrosniderをRFに追いやっています。


Ty Head

タイ・ヘッド:21歳1ヶ月(2005年5月生)
6-3/205:L/L:North Carolina State (ACC):CF

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 83位 4/29
MLB.com 57位 4/30
ESPN 47位 5/18
The Athletic 72位 5/14
Prep Baseball Report 136位 5/7
Perfect Game 52位 4/24

個人的なお気に入りの1人。

高校時代から有名なプレーヤーだったものの、アーリーエントリーの対象となるためかNC Stateへ進学。

昨シーズンACCのAll-Freshman Teamに選ばれると、今シーズンはNCAA DivisionⅠ実質トップとなるK-BB%を記録し、2~3巡目でのピックが期待されています。

Hit Power Run Arm Field
50 30 55 40 60

右脚を大きく上げ大胆な重心移動を行うメカニクスにもかかわらず、優れたバットコントロールと選球眼によって2シーズン連続で90%以上のZ-Con%と20%未満のChase%を記録。

消極的なアプローチを用いることで打席をレイトカウントまで進めピッチャーにプレッシャーを与えることを好み、2sカウントでもハードスイングを仕掛けることで置きに行ったピッチを見逃しません。

ただ、高いPull Air%を残すことでHRを稼いでいるものの、EVはJarren Advinculaのような数字で、プロレベルでもGame Powerを発揮できるかは疑問。

優れたアスレティシズムやプロジェクションの余地を残すフィジカルを考えれば、将来的なパワーアップの可能性は無きにしも非ずですが…。

上位指名候補トップクラスかつプラスのCF守備はリアクション、アクセラレーション、ルート取り、フェンス際での空間認識の全てが優れており、弱肩を差し引いてもプロレベルで長らく通用する水準。

これほどの出塁能力と守備力を兼ね備えるアーリーエントリーのプロスペクトが2巡目(NYY全体63位)で手に入るなら儲けもんだと思いますけど…。


Logan Hughes

ローガン・ヒューズ:21歳2ヶ月(2005年4月生)
5-11/200:L/L:Texas Tech (Big 12):LF/1B

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 45位 4/29
MLB.com 56位 4/30
ESPN 74位 5/18
The Athletic 56位 5/14
Prep Baseball Report 89位 5/7
Perfect Game 30位 4/24

レベルが低いAtlantic Sun Conferenceに籍を置きながらもCorey KluberJacob deGromLogan Gilbertらを輩出したStetson Univ.に進学し、Freshmanシーズン終了後にTexas Techへ転校。

ヒッターズパークである本拠地を追い風に転向直後からBig 12トップクラスの打撃成績を記録。

今シーズンは更にパフォーマンスを伸ばしており、スケールの大きなバッターが不作の2026年クラスにおいて異彩を放っています。

Hit Power Run Arm Field
50 60 35 40 40

単純に好成績を残しているだけでなく、強豪校との対戦やCCBLでも結果を残しており、最もフロアーが高いバッターの1人。

少々差し込まれても広角にGame Powerを発揮するハイボールヒッターといった印象で、シンプルなストロークから高い精度でハードコンタクトを生み出し、Avg EVは2シーズン連続で99th %ileの数字。

LHP相手に脆さを垣間見せる点と成熟したフィジカル以外にネガれるような要素はなく、やっぱり即戦力型だろうなと。

守備機会が少ないLFを守っているため試合映像でフィールディングをあまり確認できなかったのですが、守備力の評判は見た目から想像できる通りの内容で、LFだけでなく1Bでも起用を受けています。

簡潔に言えばバッティング全振りプロスペクト。

ちなみに、NYYは2022~2025年の間にTexas Techから4人もドラフトしています。うち3人はピッチャーですけど。