カイル・カー(Kyle Carr):ヤンキース・プロスペクト


ニューヨーク・ヤンキースの2025年シーズン前半戦終了時点におけるプロスペクト(有望株)ランキングTop50
2023年度MLBドラフトにてニューヨーク・ヤンキースが全体97位(3巡目)で指名した大学生左腕カイル・カー(Kyle Carr)について

カイル・カー

Kyle Carr:40 FV
2002年5月生23歳7か月):6-1/175 lb:SP/LHP
AA:2023年ドラフト3巡目(全体97位:契約金$692K)
選手ページ:MLB.comBaseball ReferenceFanGraphs
2025年ミッドシーズン版ランキング:第28位

FB CT SL CH Cmd
40 35 45 40 50
FB/be FB/vel CT/vel SL/vel CH/vel
99 89~92 86 77 84

プロ入りまでのプロファイルについては「カイル・カー:ヤンキース・3巡目指名(2023年MLBドラフト)」に記しているため割愛。

ルーキーイヤーの2024年はHigh-Aにてフルシーズンを過ごし、6.53 ERA・4.86 FIPの低成績で前半戦を折り返すも、後半戦に2.14 ERA・2.79 FIPの好成績。


Year Age Tm Lev ERA G GS IP H HR BB SO WHIP HR9 BB9 SO9 SO/W
2024 22 Hudson Valley A+ 4.76 24 24 104.0 97 5 55 95 1.462 0.4 4.8 8.2 1.73
2025 23 2 Teams A+-AA 2.64 25 25 133.0 95 8 55 117 1.128 0.5 3.7 7.9 2.13
2025 23 Somerset AA 8.56 3 3 13.2 14 2 8 13 1.610 1.3 5.3 8.6 1.63
2025 23 Hudson Valley A+ 1.96 22 22 119.1 81 6 47 104 1.073 0.5 3.5 7.8 2.21
Mino Mino Mino Minors 3.57 49 49 237.0 192 13 110 212 1.274 0.5 4.2 8.1 1.93

2025年は再びHigh-Aで開幕を迎え、運に恵まれたおかげでERAが1.96と下振れ。

ただ、その他スタッツに大きな良化が見受けられず、AA昇級はシーズン最終盤の9月まで見送られる運びに。

さらに、AAでは全く通用せず、プロスペクト評価も停滞しています。


Jason Vargasを彷彿させるトルネード気味のルーズなメカニクスは、試合後半に露骨に崩れる機会が多々。

ただ、メカニクスが欠陥品であるというよりは、スタミナ不足や未熟なペース配分が要因だと考えられ、フィジカルが完成するに連れてピート性も向上するはず。

メカニクスについて最大の問題はその持続性ではなくセットポジション。

一塁ランナーを無視するが如く、セットポジションでもハイレッグキックからゆったりと投げ込むため、LHPながらも走られ放題。

2025年シーズンは133.0 IPで40 SB・93.0 SB%を許しており、抜本的な改善が必要かと。

Fastball – 35/40

FFとSIを投げ分けており、前者はAvg 91~92 mph、後者はAvg 89~91 mphを計測。

FFをLHPに投げ込む機会は少ないものの、SIをRHPに用いる頻度は比較的高め。

球速に欠けるためFFはWhiffを奪えるようなピッチではなく、ウィークコンタクトを生み出すSIの方が魅力的。

NCAA時代から球速の向上は見受けられず、フィジカル面が成長したとしても、大したバンプは期待できなさそう。

Cutter – 30/35

FBから▲3 mph程度の球速レンジを持つCTはプロ入り後に投球頻度を高めたピッチ。

FBと見間違えるほど変化量が少なく、RHBのインサイドを抉るのではなく、アウトサイドへのバックドア・ピッチとして活用しているイメージ。

Slider – 45/45

Low-80s mph・2500 rpmのSweeper気味のSLは、いつの間にかHigh-70s mphの緩いSlurveに。

高いWhiff%を誇っているものの、これ以上にクオリティが向上するビジョンが見えず、CTの改良に活路を見出した方がいいかもしれません。

Changeup – 35/40

変化量が少なくロークオリティなCHは第2の変化球として心許ないレベル。

FFと同じくWhiffを奪うようなピッチではなく、ゾーン低めでGBを誘発する役回り。

Command – 40/50

成績ほどコマンドは悪くなく、典型的なコマンド>コントロールのスタイル。

5球種の中でコマンドに特段苦労しているピッチもありません。

また、RHB相手にはアウトサイドを重点的に突くスタイルを貫いているものの、もっとインサイドを攻めるべきだと感じますし、それを実現するレベルのコマンドを既に持ち合わせていると思います。

Overall  – 30 PV/40 FV

スタッフのクオリティでバッターを圧倒するタイプではなく、打たせて取る軟球派のピッチャー。

SPとして期待するには余りにも欠点や改善点が多く、35 FVと40 FVで苦悩。

ただ、ケガに泣いたアマチュア時代とは対照的に、NYY傘下で健康体を維持していることも踏まえ、40 FVに据え置きました。

とは言え、フィジカルの成長による将来的なブレイクを期待するより、好成績を残している今のうちに放出するほうが得策かもしれません。

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