21世紀の世界最強馬ランキングTop10



完全なる独断と偏見で21世紀世界競馬の最強馬ランキングを作成してみました。

一戦一戦のパフォーマンスを評価するレーティング的な考えではなくキャリア全体での実績を軸に格付けしているので、”最強馬ランキング”というよりも”偉大なる競走馬ランキング”と表現する方が正しいのかもしれません。


・2001年時点で4歳以上だった競走馬は除外しました。よって2001年シーズンに活躍した古馬(ファンタスティックライトやサーキー)などは含めていません。

・各馬の項に公式レーティング(国際クラシフィケーション)、タイムフォーム紙とレーシングポスト紙の最高レーティング値を記しています。それぞれのレーティングシステムによってセックスアローワンスやエイジアローワンスの扱いなどが異なるため単純比較できないことには留意してください。

・欧州競馬において走破タイム等は条件に大きく左右されるため評価基準にすることが難しいわけですが、私はタイムの傑出度を示す指標であるTimefiguresレーティングとTopspeedレーティングなるものを重要視しています。

Timefigures
タイムフォーム紙が1933年以降の膨大な数のレースのタイムや条件の記録を元に、各レースのタイムに対して馬齢、馬場、斤量、風速などによる様々な補正を行いそのタイムの傑出度を表した指標。
現在はイギリスとアイルランドのレースだけしかカバーしておらず、凱旋門賞を始めとする欧州本土のレースは対象外。

Topspeed
レーシングポスト紙が発表しているタイム指標。
コンセプトはTimefiguresとほとんど同じですが、Timefiguresとは計算方法が異なるだけでなく、全競走馬の数値がレーシングポストのサイト上で公表されています。
また、イギリスのレースは1989年、アイルランドは1992年、フランスは1994年からカバーしているようです。


惜しくもTop10に入らなかった名馬たち

ガリレオ

牡馬:アイルランド:2000~2001:8戦6勝:G1・3勝
調教師 エイダン・オブライエン:主戦騎手 マイケル・キネーン
ベストレース:2001年・ダービー

公式レーティング 130
タイムフォーム 134
レーシング・ポスト 132

英愛ダービーを制しファンタスティックライトをKGⅥ&QEⅡ破ったところまでは良かったものの、次走でファンタスティックライトにリベンジを喰らいクールモアが何故か大好きなBCクラシックに出走して恥をかかされましたね。

種牡馬としてならもちろんNo.1だけど。

ロックオブジブラルタル

牡馬:アイルランド:2001~2002:13戦10勝:G1・7勝
調教師 エイダン・オブライエン:主戦騎手 マイケル・キネーン
ベストレース:2002年・サセックスS

公式レーティング 126
タイムフォーム 133
レーシング・ポスト 131

2歳から3歳にかけて英愛仏の1400m~1600mG1を7連勝。8連勝&4か国制覇を目指したBCマイルでは2着敗れたものの、2001年~2009年で唯一となる中距離路線以外での欧州年度代表馬に輝きました。

ハイシャパラル

牡馬:アイルランド:2001~2003:13戦10勝:G1・6勝
調教師 エイダン・オブライエン:主戦騎手 マイケル・キネーン
ベストレース:2002年・ダービー

公式レーティング 127
タイムフォーム 130
レーシング・ポスト 130

凱旋門賞では何故か勝てなかったものの英愛ダービー2冠に加えBCターフを2連覇するなど特異な実績を残しました。

着差の少ない勝利が多く評価の難しい馬ですが、最後の直線でホークウイングに一度は並ばれながらも再び引き離したダービーのパフォーマンスは印象的。

ゴーストザッパー

牡馬:アメリカ:2002~2005:11戦9勝:G1・4勝
調教師 ロバート・フランケル:主戦騎手 ハビエル・カステリャーノ
ベストレース:2004年・BCクラシック

公式レーティング 128
タイムフォーム 137
レーシング・ポスト 135

21世紀アメリカ中距離路線の最強馬ならずとも”最速馬”は間違いなくゴーストザッパー。

故障により本格化こそ遅かったものの3歳秋から連勝街道を突き進み、べイヤー指数(アメリカの最も有名なスピード指標)において21世紀の1位と2位の数字を叩き出しました。

ただ、BCクラシックを制覇したとはいえトップ10にランクインさせるにはもう少しトップレースでの実績が欲しかった。

ディープインパクト

牡馬:日本:2005~2006:14戦12勝:G1・7勝
調教師 池江 泰郎:主戦騎手 武 豊
ベストレース:2006年・天皇賞春

公式レーティング 127
タイムフォーム 134
レーシング・ポスト 133

個人的には日本競馬史上で最も偉大な競走馬だと思いますが、世界最高のレースで3着に敗れ底を見せた挙句失格になってるんだからトップ10には入れらんない。

ただ、海外に遠征することなく日本国内で無双したまま引退していれば、「もし海外で走っていたとしても大活躍を...」と勝手に妄想を膨らませて5~7位辺りにランクインさせていたと思います。

カーリン

牡馬:アメリカ:2007~2008:16戦11勝:G1・7勝
調教師 スティーヴン・アスムッセン:主戦騎手 ロビー・アルバラード
ベストレース:2008年・ドバイWC

公式レーティング 130
タイムフォーム 134
レーシング・ポスト 131

2007年のBCクラシック&2008年のドバイWCを圧勝したことで一気に21世紀を代表するダート界の名馬に。

ただ、不運にも2008年のBCクラシックが初のオールウェザー開催となってしまい、欧州の芝馬やオールウェザー専馬に先着を許すこととなりました。もちろんダートで開催されていれば歴史的な連覇を達成していた可能性は高かったはず。

ゴルディコヴァ

牝馬:フランス:2007~2011:27戦17勝:G1・14勝
調教師 フレディ・ヘッド:主戦騎手 オリビエ・ペリエ
ベストレース:2009年・ジャックルマロワ賞

公式レーティング 130
タイムフォーム 133
レーシング・ポスト 131

フランス牝馬クラシックではザルカヴァにこそ敵わなかったものの、凱旋門賞を目指したザルカヴァとは対照的にマイル路線に進むとコースや各種条件に左右されず安定した走りを見せ、欧州歴代最多記録となる14のG1レースで勝利を収めました。

特にBCマイル3連覇は前人未到の快挙で、パコボーイやシリュスデゼーグルなどの強豪馬を破るなど対戦相手に恵まれていたわけでもありません。

今世紀の世界競馬界で最も過小評価されている競走馬ではないでしょうか。

ワイズダン

牡馬:アメリカ:2010~2014:31戦23勝:G1・11勝
調教師 チャールズ・ロプレスティ:主戦騎手 ジョン・ヴェラスケス
ベストレース:2012年・BCマイル

公式レーティング 129
タイムフォーム 134
レーシング・ポスト 130

ゴルディコヴァ、キャンフォードクリフス、フランケル、エクセレブレーションらの活躍によりマイル黄金期を迎えていた欧州競馬界の裏でアメリカ芝マイル界の歴代最強馬として無双していたのがこのワイズダン。

2012年と2013年に芝馬にもかかわらずエクリプス賞年度代表馬に選ばれましたが、もちろん芝馬で2年連続の受賞は後にも先にもワイズダンだけで、とりわけ2連覇を果たしたBCマイルではエクセレブレーションなどの欧州の強豪馬も破っています。

カリフォルニアクローム

牡馬:アメリカ:2013~2017:27戦16勝:G1・7勝
調教師 アート・シャーマン:主戦騎手 ビクター・エスピノーザ
ベストレース:2016年・ドバイWC

公式レーティング 133
タイムフォーム 138
レーシング・ポスト 135

ベルモントSで三冠の逃した後は結果が出なかったものの5歳になると本格化。

古馬路線を連勝街道まっしぐらで突き進み歴史的名馬へあと一歩のところまで来るも、アロゲートという名の高い壁に阻まれることとなりました。

ただ、レーティングの値はアロゲートに次ぐ世界2位だったわけで、この馬も十分に偉大。

ゴールデンホーン

牡馬:イギリス:2014~2015:9戦7勝:G1・4勝
調教師 ジョン・ゴスデン:主戦騎手 ランフランコ・デットーリ
ベストレース:2015年・凱旋門賞

公式レーティング 130
タイムフォーム 134
レーシング・ポスト 132

この10年かのダービー馬で唯一古馬相手にも超一流の成績を残した2015年のチャンピオンホース。この馬がいなければダービーの権威が更に失墜していたかもしれませんね。

ただ、種牡馬としては失敗気味ですが...

ジャスティファイ

牡馬:アメリカ:2018:6戦6勝:G1・4勝
調教師 ボブ・バファート:主戦騎手 マイク・スミス
ベストレース:2018年・ケンタッキーダービー

公式レーティング 125
タイムフォーム 129
レーシング・ポスト 125

シアトルスルー以来史上2頭目となる無敗で米クラシック三冠を達成するも、故障により古馬と対戦することなく引退。

さらに、引退後に薬物問題が浮上するなどイメージも悪く、グランドスラムを達成した三冠馬アメリカンファラオとは評価に大きな隔たりがあるのが現状。