ヤンキースの2024年MLBドラフト1巡目指名候補:その11

2024年MLBドラフトにおけるヤンキースの上位指名候補について

今回は1巡目中盤(全体11~20位)での指名が見込まれており、NYYの指名順位(全体26位)まで残っている可能性が低いプロスペクトを取り上げます。

つまり、ドラフト本番で彼らが全体26位まで残っていれば、NYYはドラフト戦略など放り出して飛びつくべき。



Christian Moore

クリスチャン・ムーア:21歳8ヶ月(2002年10月生)
185cm:R/R:テネシー大学:2B

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 19位 5/30
MLB.com 25位 5/30
Joe Doyle 35位 5/14
ESPN 33位 5/8
The Athletic 37位 5/22
Perfect Game 22位 6/13
Prep Baseball Report 29位 5/3
Azad Earl 14位 5/18

ニューヨークのブルックリンに生まれ、兄は2014年ドラフトにて13巡目指名を受けたC.J. Moore

数多くの政治家・実業家を輩出し、何故か河野太郎も学生時代に一時期通ったコネチカット州のお坊ちゃま校サフィールド・アカデミーへ入学し、PG National Rankingsでトップ100入りを果たすなど高い評価を獲得。

進学先の強豪テネシー大学では、打者有利の本拠地をバックに、フレッシュマンイヤーからカンファレンス上位の好成績を記録。

Year Age Tm Lg G PA H HR SB BB SO BA OBP SLG OPS
2022 19 Tennessee SEC 51 149 36 10 1 27 38 .305 .443 .619 1.062
2023 20 Tennessee SEC 63 275 65 17 16 50 67 .304 .444 .603 1.046
2024 21 Tennessee SEC 68 317 107 33 4 35 45 .384 .457 .814 1.271

サマーリーグでの低パフォーマンスと2年目の伸び悩みによって、今シーズン開幕時点は3~5巡目程度の評価に留まっていたものの、シーズン30 HRをクリアするなど大ブレイク。

さらに、カレッジWSでは史上初の快挙となる2度のサイクルヒットを達成しています。

「ヤンキースの2024年MLBドラフト1巡目指名候補」を始めた際(4~5月頃)には1巡目のスリーパー候補と目されていたものの、上記の活躍によって現在では1巡目中盤での指名が有力。

各媒体のランキングは最近のバスを反映できておらず、個人的には今クラス全体トップ15に入るプロスペクトだと思います。

Hit Power Run Arm Field
45 65 55 45 55

恵まれた身体能力、完成されたフィジカル、捻転差が大きくスティープなスイングから、NCAA屈指のハードコンタクトを生み出すパワーヒッター。

先週の試合にて117 mph EV・17.5 LA・440 ftのStantonライクなHRを放ち話題となりましたが、昨シーズンから今シーズンにかけて90th EVが108.6 mph → 111.8 mphと大幅に向上し、シーズンを通し一貫してパワーを発揮。

HHLAも19.8° → 18.8°と良好な水準で推移していて、低弾道に苦しむ心配もありません。

アプローチ面においてはパワーを上回る成長を示しており、Chase%が22.8% → 24.0%と高水準で安定しているだけでなく、Contact%は65.0% → 77.0%と一気に改善。

バッターとして大きな弱点は見受けられません。

ずんぐりとした体型のためか2B守備の評価は宜しくないものの、NCAAトップクラスの守備成績(DRS)を残しており、過小評価である可能性大。

チームメイトに同じく好守のDean Curleyがいることで、2Bへ追いやられる形となっていますが、プロ入り後にSSを試すのもアリかと。


James Tibbs Ⅲ

ジェームズ・ティッブス 3世:21歳9ヶ月(2002年10月生)
183cm:L/L:フロリダ州立大学:RF

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 13位 5/30
MLB.com 16位 5/30
Joe Doyle 18位 5/14
ESPN 13位 5/8
The Athletic 14位 5/22
Perfect Game 9位 6/13
Prep Baseball Report 20位 5/3
Azad Earl 6位 5/18

ジョージア州屈指の強打者として一定の評価を得た後に、お隣のフロリダ州立大学へ進学。

3年間着実に数字を伸ばし続け、特に今シーズンはwRC+でカンファレンストップに(立っているはず)。

Cape Cod Leagueでも好功績を記録。

Year Age Tm Lg G PA H HR SB BB SO BA OBP SLG OPS
2022 19 Florida State ACC 56 202 51 10 1 25 64 .300 .411 .553 .964
2023 20 Florida State ACC 54 244 66 17 5 48 49 .339 .471 .682 1.153
2024 21 Florida State ACC 64 310 89 28 8 56 35 .366 .490 .790 1.280

LAA(全体8位)とPIT(全体9位)が指名候補リストの上位にリストアップしていると言われており、少なくともCHC(全体14位)がフロアーとなる見込み。

また、5月には全体36位指名権も持つCLEがアンダースロットでの全体1位指名を検討しているとの噂も流れましたが、6月に入ると沈静化しています。

Hit Power Run Arm Field
50 55 40 45 45

他の1巡目指名候補の強打者たちのように身体能力とフィジカルには恵まれなかったものの、今では今クラスで最も完成されたバッターの1人に。

昨シーズンはContact%が70%を切ってしまった(69.8%)ものの、78.7 Z-Swing%・20.4 Chase%と99パーセンタイル級の選球眼を見せ、今シーズンもChase%は19.8%と優秀。

さらに、Contact%を80.5%まで引き上げ、特にスピードある速球に対して優れたパフォーマンスを残している模様。

コンスタントに110+ mphの打球を放つRaw Power、そして高いSweetSpot%を残すバレルフィールを兼ね備え、Barrel%は最上級クラスの数字。

守備走塁は全体的に平均を下回っており、2023年シーズンに至っては1Bをメインに守っています。

即戦力としてスピーディーにMiLBの階段を駆け上っていくことが見込まれ、噂通りにLAAから指名を受ければ、2024年ドラフト組の中で一番最初にMLBへ到達するのではないでしょうか。


Carson Benge

カーソン・ベンジ:21歳5ヶ月(2003年1月生)
185cm:L/R:オクラホマ州立大学:RF

Draft Prospect Rankings
メディア 順位 更新日
Baseball America 16位 5/30
MLB.com 19位 5/30
Joe Doyle 15位 5/14
ESPN 28位 5/8
The Athletic 19位 5/22
Perfect Game 16位 6/13
Prep Baseball Report 27位 5/3
Azad Earl 20位 5/18

BOS傘下でプレーしたGarrett Bengeを兄に持ち、野球界の僻地オクラホマ州屈指の二刀流プレーヤーとして、地元の強豪オクラホマ州立大学へ進学。

トミー・ジョン手術(2022年2月)を理由にフレッシュマンイヤーを全休するも、2023年に二刀流プレーヤーとして復帰し、優れた打撃成績を記録。

Cape Cod Leagueでも限られた出場機会の中で好成績を残しました。

Year Age Tm Lg G PA H HR SB BB SO BA OBP SLG OPS
2023 20 Oklahoma State B12 59 248 68 7 8 42 32 .345 .468 .538 1.006
2024 21 Oklahoma State B12 61 304 83 18 10 49 51 .335 .444 .665 1.109

今シーズンは更に数字を伸ばし、1巡目中盤での指名が見込まれるトッププロスペクトに。

また、ブルペンの一員として投球成績も良好で、ピッチングに専念していた場合も、上位ラウンド指名が期待されたはず。

Hit Power Run Arm Field
50 50 50 60 50

Shawn Greenを彷彿させるスムーズなスイングは魅力的ですが、インシーズンにおいても幾度となく変更を加えるなどメカニクスが定まっておらず、プロジェクションの余地を残すフィジカルが成長するまで、メカニクスの完成はお預けか。

近2シーズンで19.5% → 19.4% Chase%を残しているように選球眼に優れ、Christian Mooreと同様にContact%を77.6% → 83.8%と一気に改善。特に今シーズンはZ-Con%が90%前後を推移しているようです。

実戦経験が比較的少ない中でこれだけの数字を残しているのは見事で、メカニクスが上手く完成すれば、ヒッティングがプラスツールへと成長する可能性も十分。

Max EV 112 mph、90th EV 108.1 mph → 106.9 mphを計測するRaw Powerはソリッドなポテンシャルを秘めていますが、昨シーズンにHHLAが10°を下回るなどGame Powerへのトランスレートに苦労しており、特に外角に対してAttack Angleがフラットとなりがちな印象。

マウンドからMax 97 mphを計測する強肩は言うまでもなくプラスツール。

平均以上のスピードも組み合されば、将来的に平均以上のRFとなり得るはずです。