MLBポストシーズンWAR歴代トップ10:投手編

ちなみに、Brett Gardnerは-0.2 WAR。

今回はピッチャー編です。

前回説明するのを忘れていましたが、本企画ではWAR_recではなく通常のWARを採用しています。



10位 → 1位

10位タイ:Greg Maddux

 4.9 WAR (5.1 WAR/162G) / 35 G, 198.0 IPWS×1 

通算で負け越しているおかげでPSを苦手としていたイメージを持たれがちのプレーヤーですが、衰えに連れてキャリア後半にPSパフォーマンスが悪化するまでは、ATL最強ローテのエースとして申し分ない成績。

バッティングも本来優秀ですけど、PSの打席では手抜きする傾向が。

10位タイ:Mike Mussina

 4.9 WAR (7.5 WAR/162G) / 23 G, 139.2 IPWS×0 

史上最も過小評価されているピッチャーの一人ですが、WSタイトルに届かなかったためかPSパフォーマンスも過小評価されており、実のところはポストストライキ時代トップティアのPSプレーヤー。

BAL時代もNYY移籍後もPSでは打線の援護に恵まれず、先発試合でのチーム成績は8勝14敗。

ちなみに、Stanford Univ.在学時のFreshman YearにCWSを優勝を経験。

10位タイ:Orel Hershiser

 4.9 WAR (8.3 WAR/162G) / 22 G, 132.0 IPWS×1 

1988年シーズン、59 IP連続無失点のMLB記録を継続したままPSに出場し、NLCS MVPとWS MVPをダブル受賞。

野茂 英雄に追い出される形でCLEへ移籍した後も、ALCS MVPを獲得するなどクラッチピッチングを続けましたが、1997年のWSにて大戦犯に。

ちなみに、Hershiserの力でPSを勝ち進んだCLEに対し、LADは野茂に足を引っ張られNLDSスイープ負けを繰り返しました。

8位タイ:Roger Clemens

 5.3 WAR (5.2 WAR/162G) / 35 G, 199.0 IPWS×2 

本来の実力からは見劣りする数字とはいえ、WSでパフォーマンスを伸ばしたおかげでcWPAは優秀。

2000 ALCSの15-K Gameが有名ですが、2005年NLDS Game 4の延長16~18回をほぼ完ぺきに抑えたRP登板も見事。

古巣BOSとの対戦3試合全てでPedro Martinezと投げ合い、チーム2勝1敗の対戦成績。(投球成績で上回ったとは言っていない。)

8位タイ:Whitey Ford

 5.3 WAR (8.2 WAR/162G) / 22 G, 146.0 IPWS×7 

通算記録もさることながら、1960年WS Game 3~1962年WS Game 1の5試合にかけて33 IP連続無失点の大記録を樹立。

ハイレバレッジなシチュエーション(LI≧1.5)での.188 BABIP、8 GIDP/94 BFは偶然か、それとも…

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7位:Jon Lester

 5.8 WAR (8.2 WAR/162G) / 26 G, 154.0 IPWS×3 

PSに入ると球速が上昇する傾向にあり、RSを上回る成績を記録。

驚異的な安定感を誇り、PS出場を果たした9シーズンのうち低成績に終わったのは2014年OAK在籍時のALWC 1 Game Playoffのみ。

ERAとFIPが乖離していますが、RISPでギアを上げることでK%を上昇させていたことから、状況に応じたアプローチの副産物と捉えるべきかもしれません。

6位:Curt Schilling

 6.0 WAR (10.7 WAR/162G) / 19 G, 133.3 IPWS×3 

2001年LDS~LCSの3連続CG、同年WSの3 GS、2004年WSのBloody Socx、2007年WSのラストピッチなど様々な伝説を残した、過去半世紀のPSにおける最も偉大なSP。

さっさとHOF入りさせろ。

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5位:Justin Verlander

 6.3 WAR (5.7 WAR/162G) / 38 G, 226.0 IPWS×2 

LDS→LCS→WSとPSが進むに連れてパフォーマンスを落とすダサいパターン。

LDSのGame 5やLCSとWSのGame 6では軒並み好投を披露しており、最後の最後には頼りになる男。

決して盗塁阻止能力が高いピッチャーではありませんでしたが、SBは一度も許さず。

4位:Tom Glavine

 6.9 WAR (6.7 WAR/162G) / 35 G, 218.3 IPWS×1 

1995 WS MVP。

RSと同様に良い日と悪い日のバラツキが大きく、Grid WARで評価すればより高い値になるかと。

このクラスのピッチャーとしては珍しいことにRP登板経験なし。(そもそもRSも全登板がSP起用。)

6.9 WARとは別に得意のバッティングでも0.5 WARを稼いでいます。

2位タイ:Andy Pettitte

 8.3 WAR (6.4 WAR/162G) / 35 G, 276.2 IPWS×5 

NYYだけでなくHOUでもWSへ出場した勝ち馬乗り。

WSタイトルを掴んだ5シーズンのPSにおいて、SP登板時にチームが18勝3敗を記録。

チームメイトに例のクローザーがいたおかげで、9 IPを投げ切った経験なし。

トップ10の中でPEDユーザーは彼とClemensのみ。

この2枚看板を擁しPSを勝ち進んだNYYって….ただの不正球団じゃん。

(自称接種時期はちとズレてますけど。)

2位タイJohn Smoltz

 8.3 WAR (8.3 WAR/162G) / 41 G, 209.0 IPWS×1 

ATLローテ Big 3の中で最も優れたPS成績を記録。

登板毎の好不調の波が大きいことで有名なピッチャーですが、PSでは寧ろ安定感がウリの存在で、5失点以上を喫した登板はたった2つ。

ちなみに、Pettitteは1990年ドラフトの22巡名指名(全体594位)。

彼は1985年ドラフトの22巡名指名(全体574位)。

1位タイMariano Rivera

 10.2 WAR (7.2 WAR/162G) / 96 G, 141.0 IPWS×5 

PS WAR歴代最高記録保持者。GOAT。

Honorable Mention

LCS導入以降のプレーヤーが対象。

Jim Palmer

 4.5 WAR (9.6 WAR/162G) / 17 G, 124.3 IPWS×3 

史上最高のディフェンシブチームであった黄金期BALのエースの名に恥じない成績。

1966年(20歳シーズン)RS終盤戦とWSの酷使が後のローテーターカフ損傷の大怪我に繋がったとのことで、逆に弱小チームでプレーしていれば同世代のTom SeaverSteve Carltonに肩を並べるようなRS通算成績を残していた可能性も。

1973年ALDSでは、Game 4でSP登板した翌日のGame 5にて4 IP途中から4.1 IPを無失点で抑えました。

Orlando Hernandez

 4.8 WAR (9.9 WAR/162G) / 19 G, 106.0 IPWS×4 

恐らく最もPS成績を過小評価されているプレーヤー。

1998年(32歳)のPSデビューから8度のSP登板で51.0 IP、9 Rの圧倒的なパフォーマンスを残しスリーピートの立役者の1人に。

プレディクティブなスタッツはイマイチですが、こういった存在こそ真のPSプレーヤーではないでしょうか。

フライ系ピッチャーのためかPSではYankee Stadiumを苦手としていました。

Josh Beckett

 3.7 WAR (9.3 WAR/162G) / 14 G, 93.2 IPWS×2 

2003年にFLA、2007年にBOSをWSへ導いた21世紀最上級のPSプレーヤー。

両シーズンとも史上屈指のPSシーズン成績を残していますが、2007年の30.0 IP、35 K、2 BBは実に見事。

ただし、2008~09年に炎上を繰り返したことで通算成績は伸びず。

Ken Holtzman

 2.5 WAR (6.8 WAR/162G) / 13 G, 70.1 IPWS×4 

Catfish HunterVida Blueと共に強力3本柱を形成し、OAKの1972~74年WS3連覇に貢献。

この3年間、PSで10度のSP登板を行い、一度も4失点以上を喫さず。

HoltzmanRollie Fingersは必中必殺の継投でした。

1976年シーズン途中、同シーズンからAL3連覇を果たすことになるNYYへ移籍するも、移籍直後から急激な衰えを見せ、 Billy Martin監督に虐げられた挙句、PSで起用されず。

John Rocker

 1.4 WAR (4.7 WAR/162G) / 20 G, 20.2 IPWS×0 

ドーピング、レイシズム、DV、Trump信者、ect…..問題を挙げればキリがない球界屈指のクズもPSではATLの英雄。

20 G, 20.2 IPを投げ0.00 ERA。

1998年と1999年のNLCSでは行われたGame 1~6の全てに登板し、Mark Wohlersなきブルペンを支えました。

ただ、Inherited Runnerの帰塁を許すことが多かったため、表面上の成績ほどチームの勝利に貢献していたわけではなく、特に毛嫌いしていたNYチーム相手の内容が…。

Dave Dravecky

 1.7 WAR (12.8 WAR/162G) / 7 G, 25.2 IPWS×0 

1984年PS(SDP所属)にブルペンで5 G、10.2 IPを投げ無失点、1987年PS(SFG所属)に2番手SPとして2 GS、15.0 IPを投げ1失点に抑えた稀代のクラッチピッチャー。

本来なら1989年のWS(vs. OAK)でSFGのスイープ負けを防いでいたはずですが、1988年シーズン終盤に利き腕の左腕に癌が見つかり長期欠場。

1年後の1989年シーズン終盤に奇跡的なカムバックを果たすも、復帰2戦目で左腕を骨折し現役引退。

引退後の1991年には、その左腕を切断することに。

Dishonorable Mention

偉大なピッチャーのほとんどがPSでも結果を残しています。ほとんどが...。

Clayton Kershaw

 3.0 WAR (2.8 WAR/162G) / 41 G, 196.2 IPWS×3 

PSでは”中の上”程度のピッチャー。

SP登板でもRP登板でも結果を残しておらず、特にシリーズ後半のエリネーションゲームで勝負弱さを露呈。

また、WAR_recではさらに2.1 WARまで下方修正されます。

本当にWSタイトルへ届かないままキャリアを終えれば面白かったのですが、コロナとジャップレーヤーがその流れを歪めました。

Doyle Alexander

 -0.6 WAR (-3.4 WAR/162G) / 6 G, 29.0 IPWS×0 

ジャーニーマンとして異なる4チームでPSに出場し、6 GS全試合で炎上。

1976年にはNYYも被害を被りました。

これもJason Heywardと同じパターンですね。

ファンの憎しみが分散されたことで生きながらえているだけ。

単体チームで同パフォーマンスを残せば、ファンに殺されていたはず。

Jaret Wright

 -0.1 WAR (-0.3 WAR/162G) / 16 G, 56.0 IPWS×0 

脳筋剛腕ピッチャーの代表格に相応しいPS成績。

2006年にはNYYも被害を被りました。

それ以前にRS通算4.4 WARの二流ピッチャーがPSで56.0 IPも投げていることがそもそも馬鹿げています。

Lance Lynn

 0.1 WAR (0.2 WAR/162G) / 28 G, 60.3 IPWS×1 

SPローテでもブルペンでも常勝軍団STLの足を引っ張り続け、STL退団後はパフォーマンスが揺り戻るどころかさらに悪化。

2018年にはNYYも被害を被りました。

↓ 2023年NLDSではJason Heywardと奇跡の競演。

Tim Wakefield

 -0.3 WAR (-0.7 WAR/162G) / 18 G, 72.0 IPWS×2 

数多くのクラッチプレーヤーが躍動したBOSの中で一人足を引っ張っていた存在。

貢献などしていないのだから、2つのWSリングは取り上げられるべきでしょう。

ただ、NYY戦では妙に好投。(RSではNYYが苦手なピッチャー。)

Billy Wagner

 -0.3 WAR (-1.4 WAR/162G) / 14 G, 11.2 IPWS×0 

14 G、11.2 IPを投げ10.03 ERA、5.01 FIP、1.971 WHIPのトラッシュ。

Riveraの爪の垢を煎じて飲ませてやりたかった。

Carlos Rodon

Lance Lynnの引退によってPS現役最弱ピッチャーの座を獲得。

North Carolina時代にCWSで活躍したはずなのに...。

Season Age Team Series Opp ERA G GS IP HR BB SO FIP BB9 SO9 SO/BB WPA cWPA
2020 27 CHW ALWC OAK   1 0 0.0 0 2 0       0.00 -0.08 -1.1%
2021 28 CHW ALDS HOU 6.75 1 1 2.2 0 2 3 4.30 6.8 10.1 1.50 -0.13 -1.6%
2024 31 NYY ALDS KCR 9.82 1 1 3.2 1 0 7 2.89 0.0 17.2   -0.20 -2.1%
2024 31 NYY ALCS CLE 2.53 2 2 10.2 1 1 15 1.85 0.8 12.7 15.00 0.18 2.9%
2024 31 NYY WS LAD 10.80 1 1 3.1 3 0 3 13.07 0.0 8.1   -0.27 -8.1%
2025 32 NYY ALWC BOS 4.50 1 1 6.0 1 3 6 5.30 4.5 9.0 2.00 -0.18 -1.3%
2025 32 NYY ALDS TOR 23.14 1 1 2.1 1 2 2 10.85 7.7 7.7 1.00 -0.41 -2.7%
4 Yr 7.53 8 7 28.2 7 10 36 4.97 3.1 11.3 3.60 -1.08 -13.9%

Max Fried

WSタイトル獲得以降はRodonと同格。

今後の活躍を悪い意味で期待。

Season Age Team Series Opp ERA G GS IP HR BB SO FIP BB9 SO9 SO/BB WPA cWPA
2018 24 ATL NLDS LAD 3.86 4 0 2.1 1 1 1 9.16 3.9 3.9 1.00 -0.08 -0.2%
2019 25 ATL NLDS STL 9.00 4 0 4.0 0 3 6 2.46 6.8 13.5 2.00 -0.01 -2.3%
2020 26 ATL NLWC CIN 0.00 1 1 7.0 0 0 5 2.19 0.0 6.4   0.47 2.7%
2020 26 ATL NLDS MIA 9.00 1 1 4.0 1 0 4 4.44 0.0 9.0   -0.20 -2.0%
2020 26 ATL NLCS LAD 2.84 2 2 12.2 3 6 14 5.48 4.3 9.9 2.33 0.14 1.3%
2021 27 ATL NLDS MIL 0.00 1 1 6.0 0 0 9 0.17 0.0 13.5   0.34 3.4%
2021 27 ATL NLCS LAD 5.91 2 2 10.2 3 2 8 6.17 1.7 6.8 4.00 -0.09 -0.6%
2021 27 ATL WS HOU 4.91 2 2 11.0 0 1 12 1.26 0.8 9.8 12.00 -0.09 3.4%
2022 28 ATL NLDS PHI 10.80 1 1 3.1 0 1 2 2.81 2.7 5.4 2.00 -0.31 -3.1%
2023 29 ATL NLDS PHI 6.75 1 1 4.0 1 4 3 8.01 9.0 6.8 0.75 -0.12 -1.2%
2024 30 ATL NLWC SDP 22.50 1 1 2.0 1 0 2 7.67 0.0 9.0   -0.37 -2.0%
2025 31 NYY ALWC BOS 0.00 1 1 6.1 0 3 6 2.66 4.3 8.5 2.00 0.41 2.4%
2025 31 NYY ALDS TOR 21.00 1 1 3.0 1 2 1 8.80 6.0 3.0 0.50 -0.29 -2.6%
8 Yr 5.31 22 14 76.1 11 23 73 4.12 2.7 8.6 3.17 -0.20 -0.8%