エルマー・ロドリゲス(Elmer Rodriguez):ヤンキース・プロスペクト


ニューヨーク・ヤンキースの2025年シーズン前半戦終了時点におけるプロスペクト(有望株)ランキングTop50

今回はNYY傘下移籍1年目からMiLB屈指の好成績を残した先発右腕有望株エルマー・ロドリゲス(Elmer Rodriguez)を取り上げます。

(2025年11月15日追記)
本記事の投稿直後に登録名が「Elmer Rodriguez-Cruz」から「Elmer Rodriguez」へ変更されたため、記事内の表記を修正しました。

エルマー・ロドリゲス

Elmer Rodriguez:45 FV
2003年8月生(22歳2か月):6-3/160 lb:SP/RHP
AAA:2021年ドラフト4巡目(全体105位:BOS指名)
選手ページ:MiLB.comBaseball ReferenceFanGraphs

FB SL SW CB FS Cmd
60 45 55 45 40 40
FB/be FB/vel SL/vel SW/vel CB/vel FS/vel
99 95~96 88 82 78 88

約1年前にBOSから獲得したプレーヤーのため、正直なところプロ入り前やドラフト直後における詳しい情報は持ち合わせていません。

プエルトリコからドラフトされたため特にプロ入り前の情報が乏しく、多くのメディアやエバリュエーターのランキングでノータッチ。

Perfect Gameのランキングには含まれていますが、284位と下位にランクインしており、BOSの4巡目指名はオーバーピック気味だった模様。(フランチャイズ間のスカウティングネットワーク内では、それ相応に評価されていたのでしょう。)

極端なもやし体型でフィジカルの完成度が低かったこと、そして2023年シーズン後半戦に右肘の炎症に苦しんだことを理由にBOSは慎重な育成を行っていたようで、2024年シーズンには厳しめの投球数制限が設けられました。

ただ、そういった中でも着実に成績を残し、プロスペクト評価も上昇。

特にEric Longenhagenが高い評価を与えていました。


Year Age Lev Aff ERA G GS IP H HR BB SO WHIP HR9 BB9 SO9 SO/W
2022 18 A BOS 1.50 2 2 6.0 3 0 3 6 1.000 0.0 4.5 9.0 2.00
2022 18 Rk BOS 1.95 11 8 32.1 28 0 12 36 1.237 0.0 3.3 10.0 3.00
2023 19 A BOS 2.60 14 14 55.1 43 4 27 51 1.265 0.7 4.4 8.3 1.89
2024 20 A+ BOS 3.77 7 7 28.2 18 4 18 29 1.256 1.3 5.7 9.1 1.61
2024 20 A BOS 2.51 14 13 61.0 47 1 25 73 1.180 0.1 3.7 10.8 2.92
2025 21 AAA NYY 7.20 1 1 5.0 8 0 0 3 1.600 0.0 0.0 5.4  
2025 21 AA NYY 2.64 11 11 61.1 44 2 20 74 1.043 0.3 2.9 10.9 3.70
2025 21 A+ NYY 2.26 15 14 83.2 52 1 37 99 1.064 0.1 4.0 10.6 2.68
All All     2.59 75 70 333.1 243 12 142 371 1.155 0.3 3.8 10.0 2.61

昨年の12月、40人ロースター上で余剰要員となっていたCarlos Narvaezの対価としてBOS傘下からNYY参加へ移籍。

2025年シーズン終了後にRule 5 Draftの対象になるということもあり、BOSと対照的にNYYはプッシュ気味の育成を行い、シーズン最終盤にはAAAへ到達。

AAAでは全く通用しませんでしたが、来シーズン中盤戦でのMLBデビューが期待されます。

また、シーズンエンド前後にBAとMLB.comでTop 100入り。

Alex Rodriguezがお気に入りであったため、ティーンエイジャー時代はNYYファンだったとのこと。

(プエルトリコ出身ですから、Elmerの正確は発音(スペイン語)は”エルメール”のはずですが、今回は英語発音に準拠します。Michael Kayは”エルメール”と呼ぶかもしれませんけど。)


大きめのレッグキックから3Bサイドに左足を踏み込み、捻りを加えた形でローテーション。

今シーズン途中にアームアクションのフラッティングを行っており、今では3/4スロットと見做されてもおかしくないメカニクスに。

まだまだフィジカルが未熟であるとはいえ、公称体重160 lbは流石にデタラメ。実際は180 lb程度。

アスレチックなプレーヤーのため守備も悪くありません。

Fastball – 55/60

2024年シーズンに球速バンプを経験し、それ以降はAvg 95+ mphを計測。

FFとSIの2ピッチを投げ分けていますが、NYY傘下移籍後(つまり今シーズンから)はSIの割合を増やしているとのこと。

Avg 2000 rpmを下回るSIは、単なるシンキング系のFBというより寧ろ高速CHといった雰囲気。

BAのStuff+で113(MiLB全体12位)と高く評価されており、かなりスティープな変化を見せています。

上述のシーズン途中のアームアクション修正は、SIのティルトやムーブメントを改良する意図が含まれていたと考えられます。

また、A+で51.3%だったGB%がAAでは59.5%まで上昇した点にも、ここら辺が反映されているのではないでしょうか。

同じくAvg 2000 rpmを下回るFFはIVBに乏しく、古い言い方をすれば棒球。

今後はSIの割合を更に増やす流れになるでしょうし、FFをダンプする可能性も十分あります。

Slider – 45/45
Sweeper – 45/55
Curve – 45/45

StatcastにてCTに分類されているGyro SL(High-80s mph)はWhiffを狙えるようなクオリティではなく、アーリーカウントで投じる頻度が高いカウントピッチ。

2024年シーズン途中に修得したSW(Low-80s mph)はムーブメント、コマンド共に未だ不安定なものの、SIとのコンビネーション/ディセプションによってWhiffとウィークコンタクトの両方を生み出しており、将来的に変化球の中のベストピッチとなるはず。

LHPに投じる12-6 CB(High-70s mph)は機能する場面が限られており、ピッチクオリティほどの効果を発揮するかは疑問。

長らく投げているピッチですから、将来性も期待薄。

Splitter – 35/40

StatcastではCHに分類されていますが、実際はAvg High-80s mph、1300rpmのFS。

上記のブーレキングボールと比べ非常に不安定なピッチで、打ちごろのゾーンにすっぽ抜けることもしばしば。

ここから無理くり変化量を増やすよりは、現在の球速帯を維持するほうがベターかもしれません。

Command – 35/40

アスレチックなおかげかメカニクスのリピートにそこまで苦労している印象はありませんが、やはりフィジカルとメカニクスの未熟さがコマンドに露呈しており、キャリアを通してコントロールスタッツは平均未満。

登板途中に前触れもなく唐突に崩れることが多く、1イニング中に一気に大量失点を喫する傾向があります。

Overall  – 40 PV/45 FV

プロジェクションの余地を残すフィジカル、95+ mphのファストボール、4種類の変化球、そしてソリッドなK%やWhiff%を考えると、相手バッターを圧倒するパワーピッチャーへの成長を期待してしまうところですが、彼の最大の強みは高いGB%と優れたコンタクトクオリティ。

今シーズンは54.5 GB%、3 HRと非常に魅力的な数字を残し、2.47 FIPはMiLB全体トップ、2.81 xFIPは全体3位の超高水準。(規定投球回以上)

個人的にMLBではWhiff%を奪うことに苦労すると考えていて、(少し極端な例とはなりますが)Brayan Belloが将来の完成形になるかと。

ただ、これはピッチングスタイルに重きを置いたコンプであって、パフォーマンスの将来的な期待値や50th %ileのアウトカムはBelloを若干下回っています。

映像集

コメント

  1. ローリー より:

    今年のMVP予想記事の予定はありますか?
    楽しみです。

  2. ローリー より:

    去年もなかったので少し寂しいですが
    ご都合が宜しければ来年は見たいです

    • 管理人 より:

      2021年のようにDeserversが不当な扱いを受けることが予想されるような機会があれば書きます。