ヤンキース打線のウィークポイント補強案:導入編

勝手に1日1本投稿チャレンジを先々週から行っていますが、早くもネタが尽きてきました。

恐らく今週末までに断念すると思います。



NYYの戦力概況

今回は標題の通り、NYY打線のウィークポイントを取り上げたいと思います。

まず初めにNYYの戦力バランスについて。

FGのDepth Chartsによる現時点でのチームWAR予測値が下表の通り。(下段はMLB30球団中の順位。)

まだZiPSがアップデートされていないため、Steamerのプロジェクションのみが反映されており、かなり偏った内容となっているはず。

また、野手陣について、NYYは全ポジションが平均レベル程度以上のプレーヤーで埋まっているため、Depth Chartsにおける出場機会引き延ばしの恩恵を受けており、実戦力との乖離が大きいだろうと。

ただ、それでもNYYの野手戦力がMLBトップクラスであることは客観的事実。

反対に投手陣は大きく劣っていて、特にSPローテに限ればPS圏外の13位となっています。

野手 投手 合計
29.6 15.9 44.5
1位 11位 2位

Cody BellingerがFAとなったことで「野手の補強が必要」と考えているファンが見受けれますが、その大部分はTrent Grisham残留によって達成されています。

そして、ここからNYYに必要なのはピッチャー補強です。

ColeRodonSchmidt が開幕に間に合わない見込みのため、SPローテ(FriedWarrenGilSchlittler)に1枠空きが生まれており、1~2年契約でのFA補強や保有期間が短いプレーヤーのトレード獲得が必要でしょう。

さらに、ブルペンではDevin WilliamsLuke Weaverが抜け、勝ちパで信用できる存在はDavid Bednar(強いて言えばFernando Cruz)のみ。

この状況下で野手に大金を叩くべきだとは思いません。

むしろ野手陣の誰かしらをピッチャーにスワップしても構わないぐらいです。

NYY打線のウィークポイント

ただ、野手補強の目標がほとんど達成されているとはいっても、ウィークポイントが克服されたわけではありません。

そして、そのウィークポイントとはプラトーン戦力。

2025年シーズンのNYY打線はvs. RHP/LHPにおいて118/121 wRC+、.342/.332 xwOBAを記録しましたが、優れたvs. LHP成績の要因となったBellinger(vs. LHP 180 wRC+)とPaul Goldschmidt(vs. LHP 169 wRC+)がFAに。

加えてTDLにてAustin SlaterAmed RosarioJose Caballeroのvs.LHP要員3人を獲得しましたが、うち2人もFAにて退団しています。

現時点での2026年シーズンのアクティブ・ロースターは下表の通り(プラトーン成績は過去3シーズンの総計)となりますが、上記の大量流出によってvs. RHP/LHPのバランスがvs. RHPに傾いているのは一目瞭然。

2026年アクティブ・ロースター

PO Name vs. RHP vs. LHP
wRC+ xwOBA wRC+ xwOBA
C Austin Wells 106 .333 80 .278
C/1B Ben Rice 127 .399 88 .325
2B Jazz Chisholm Jr. 125 .349 87 .321
3B Ryan McMahon 97 .342 64 .289
SS Anthony Volpe※ 78 .290 104 .299
LF Jasson Dominguez 122 .327 55 .258
CF Trent Grisham 109 .339 101 .333
RF Aaron Judge 197 .463 222 .480
DH Giancarlo Stanton 113 .336 127 .356
C J.C. Escarra 76 .308 96 .267
2B/3B Jorbit Vivas 46 .305 109 .303
UT Jose Caballero 79 .277 116 .294
UT Oswaldo Cabrera 82 .287 53 .227

Volpeは右肩手術によって開幕に間に合わない見込み。

このメンバーでオーダーを組むとvs. RHPでは優秀な打線が出来上がります。

vs. RHP オーダー

PO  Name wRC+ xwOBA
CF Trent Grisham 109 .339
1B Ben Rice 127 .399
RF Aaron Judge 197 .463
2B Jazz Chisholm Jr. 125 .349
DH Giancarlo Stanton 113 .336
C Austin Wells 106 .333
LF Jasson Dominguez 122 .327
SS Anthony Volpe 78 .290
3B Ryan McMahon※ 102 .313
– Average – 121 .351
ベンチ入りプレーヤー
C J.C. Escarra 76 .308
2B/3B Jorbit Vivas 46 .305
UT Jose Caballero 79 .277
UT Oswaldo Cabrera 82 .287

McMahonのxwOBA3ヵ年成績はCOLで嵩増しされているため、NYY移籍後の数値を使用。

対照的にvs. LHPでは綻びが目立つかと。

また、数字を見てJ.C. EscarraJorbit VivasがLHPに強いバッターだと勘違いしないでくだいさい。

AAA成績に目を向けるとEscarraは.344/.237 xwOBA、Vivasは.327/.288 xwOBAのvs. RHP/LHP成績を残しており、2人ともLHPを苦手としています。

vs. LHP オーダー

PO  Name wRC+ xwOBA
CF Trent Grisham 101 .333
RF Aaron Judge 222 .480
1B Ben Rice 88 .325
DH Giancarlo Stanton 127 .356
2B/3B Jazz Chisholm Jr. 87 .321
SS Anthony Volpe 104 .299
LF Jose Caballero 116 .294
3B Ryan McMahon※ 64 .252
C Austin Wells 80 .278
– Average – 111 .326
ベンチ入りプレーヤー
C J.C. Escarra 96 0.267
2B/3B Jorbit Vivas 109 0.303
UT Oswaldo Cabrera 53 0.227
LF Jasson Dominguez 55 0.258

特に高い守備力を考慮してもLHP相手にはMcMahonWellsを使いたくないところ。

Wellsの場合はLHP先発戦で休養させRiceを代わりに起用する手もありますが、結局のところCabreraを1Bで起用する必要が生じ、むしろマイナスとなります。

一般的にRHP/LHPの登板比率は73/27となるため、vs. LHP戦力の重要性がvs. RHPに比べ大きく劣ることは事実。

ただ、それでも上述の現状はマズいかと。

ハイレバレッジな場面で最後の2人にLHPキラーを送られたら終わりですよ。ロクな代打すら遅れません。

MLBデビューを控えているSpencer JonesだってLHPが苦手。

そのため、私はvs. LHP プラトーン要員の補強が必要だと考えます。

もちろん、FA市場で大型補強を行えば万事解決ですよ。

NYYのデプスにフィットするFA市場の大物野手が下表の3人となりますが、Bichetteは言うまでもなくvs. LHP成績が優秀。

さらに、偶然にもTuckerBellingerはLHPを苦にしないLHBとなります。

PO Name vs. RHP vs. LHP
wRC+ xwOBA wRC+ xwOBA
SS Bo Bichette  116 .336 117  .376
RF Kyle Tucker 148 .392 144  .367
OF Cody Bellinger 111 .313 151  .326

ただ、記事前半で述べましたよね?

そんなことよりピッチャー補強を優先すべきであって、代わりに野手へ多大なリソースを吐くべきではありません。

Ryan Yarbroughをローテに据えて開幕を迎えたいですか?

嫌ですよね!

よって、私は安価に手に入りそうなvs. LHP プラトーン要員に目を向けたいと思います。

(思いのほか長くなってしまったので、今回は「導入編」としてここまでとし、具体的な補強候補プレーヤーのピックアップは次回記事に回します。)


追伸

個人的にBellingerよりBichetteの方がベターだと思います。

Bichetteの最大の懸念材料は脚部の故障歴と守備力の低下。

それらを鑑みれば彼がSSでプレーできるのは最長であと2年程度のはずで、長期的にSS起用を行う心積もりで彼に触手を伸ばすチームなど実際に存在しないでしょう。

ただ、NYYは来シーズン終了後にJazz Chisholm Jr.がFAとなりますから、2027年シーズンにBichetteを後釜に回し、George Lombard Jr.をSSに据える手があります。

BellingerだってCF守備はすでに危なっかしいですからね。

1B適性も大きな魅力であり、確かにNYYのデプスにフィットしますが、xwOBAが平均レベルのバッターをバット・ファースト・ポジションに置いてどーすんだと。

DJ LeMahieuでそういった妥協を行って、タレントを無駄遣いしたばかりなのに。

まあ、これは単なるどんぐりの背比べであって、結論としてはどちらも要らないですけどね。


コメント

  1. ネイディ より:

    自分も全く同じ意見。
    スレーター、ロサリオ、レフスナイダー、アドリス・ガルシアあたりから2人獲ればいいと思う。

    • ネイディ より:

      本当は岡本が欲しいけど、セカンドできないのと値段が高すぎるか。

    • 管理人 より:

      本編でGarciaはリストアップしていません。もっと安価なプレーヤーを想定していました。
      岡本はデプスにかなりフィットしますが、McMahonをピッチャーとスワップできるような機会があった場合のみ選択肢になり得ますね。

  2. Kヤスダ より:

    私も、アーメットロザリオを対左投手用のプラトーン要員として残すべきと推奨します。二塁三塁、両翼もカバー出来るのでマクマーンや、ドミンゲスを起用した場合の交替要員(相手投手が左投手に変わった場合)になりますから。投手は、長期戦略的(希望的な戦略を含めて)なら今井を獲るのもアリかもですが、外野手の飽和状態を考えるとトレードでもと思います。
    打線は、対左投手用のオーダーを考える必要があり、タレント的にもジャッジ、スタントンだけでは心もとないです。ベリンジャー、ゴールドシュミットの抜けた分だけでも補う必要は、あると思います。アッと驚く様な、戦力補強をしてもらいたいです。悪の帝国が似合うのは、やはり我らヤンキースでなければ。笑。