【小ネタ】カル・リプケン Jr.のDP成績


メジャーリーグ史上におけるショート守備の名手たちを各年代ごとにピックアップ。

大型SSながらもGGクラスの守備力を誇ったCal Ripken Jr.

そして、彼のフィールディングと言えば、当代屈指の強肩と人並外れたスナップスローから繰り出される送球が醍醐味。

史上最高の強肩のコンセンサスピックであるShawon Dunstonが同時代にプレーしていたため、Ripkenの強肩は見過ごされていた感じもしますが、Bill JamesはTNBJHBAにて「Ripken had the best arm I ever saw on a shortstop.」と記しています。

個人的にもShawon Dunstonの強肩は一定のアームスロットや体勢にある程度限られていた印象で、他にもスローイングミスが多かったとの声もあり、総合的な送球能力はRipkenが上位だったかもしれません。

前置きはさておき、2025年シーズン中にRipkenの守備について気付いたことがあります。

抜きん出たDouble Playスタッツです。

元々はBill Mazeroskiが同スタッツに優れていることに気付き、ならばSSはどうだろうかと調べたことがきっかけ。

下表は、SSにおけるTZRでの通常上位20人のリストとなりますが、TZRのコンポーネントであるRdp(Double Play Runs abv Avg)、そしてWAR2.0(Baseball Projection)でのFielding Runsと同じくコンポーネントであるDPR(DP start+DP turn)を併記。

両方ともSean Smithの指標となりますから、後者を前者の改良版と捉えても構わないかと思います。

(DRS時代にプレーした選手はTZRではなく DRSを採用。)

SS守備成績 歴代上位

Player IP Reference Projection
TZR Rdp FrR DPR
Ozzie Smith 21,785 239 25 255 24.7
Mark Belanger 15,335 238 5 190 2.1
Andrelton Simmons 10,338 198 23 103 21.5
Cal Ripken Jr. 20,232 176 39 114 47.2
Luis Aparicio 22,408 149 5 120 5.4
Jack Wilson 10,826 136 16 62 17.7
Omar Vizquel 22,960 130 3 97 6.3
Adam Everett 6,764 118 6 62 4.2
Rey Sanchez 7,643 112 12 107 10.8
Brendan Ryan 5,721 101 11 61 10.6
Troy Tulowitzki 10,945 98 14 96 15.9
Ozzie Guillen 15,802 99 0 109 13
Roy McMillan 16,970 88 11 89 17.3
Ron Hansen 9,858 87 11 52 12.7
J.J. Hardy 13,386 86 6 40 6.3
Greg Gagne 14,454 81 3 68 6.1
Alan Trammell 18,270 81 17 120 15.7
Ed Brinkman 15,140 77 5 54 -0.1
Bert Campaneris 17,953 71 5 76 6.0
Mike Bordick 13,356 69 8 83 22.1

数字を見比べてみれば一目瞭然。

Ripkenが歴代最高値を残し、他の名手たちを圧倒しています。

IP単位当たりでみて何とかAndrelton SimmonsBrendan Ryanが比較対象になり得るといったところ。

弟のBilly Ripkenと約6シーズンコンビを組みましたが、他のプレーヤーとの間でも好成績を残してるため、2Bの相棒で恵まれたという訳でもなさそうですし、もしかすれば本当に近代野球において最も併殺が上手なSSだったのかもしれません。

また、TZRが算出されていない1952年以前にプレー、若しくはTZR Top 20に入らなかったプレーヤーの中からDPRが秀でた名手も抽出してみました。

Player IP FrR DPR
Rabbit Maranville 18,953 213 29.2
Lou Boudreau 13,484 125 32.0
Phil Rizzuto 13,654 129 41.1
Dave Concepcion 18,379 91 26.3

全盛期の3シーズンを徴兵で失ったPhil Rizzutoが20世紀前半の最高値を残しています。

20世紀前半のベストが身長5-6の小兵、20世紀後半のベストが6-4の規格外とは、なかなか粋ではないでしょうか?


ちなみに、Ripkenの守備成績は指標によって大きく乖離していて、Bill JamesのDefensive Win Sharesでへ高評価、Clay DavenportのFRAAでは平均レベル、Baseball Prospectusの旧式FRAAやBill Bill Jamesでは大きくマイナスとなっています。

ですから、他のDP指標では今回の記事の趣旨から異なる結果が得られるかもしれません、