ジェイムソン・タイヨン獲得の前後に放出が噂されていたアダム・オッタビーノですが、驚くことにボストン・レッドソックスへのトレードがあっさりと決まってしまいました。
ヤンキースはオッタビーノを引き受けてもらう対価としてプロスペクトのフランク・ジャーマンを放出。さらに、2021年シーズンにおいてアダム・オッタビーノは年俸885万ドルと後払いの契約金300万ドルを受け取る予定ですが、ヤンキースがそのうち年俸85万ドルと契約金約92万ドルを負担するとのこと。
Year | Age | Tm | ERA | G | IP | BB | SO | ERA+ | FIP | WHIP | H9 | HR9 | BB9 | SO9 | SO/W |
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2017 | 31 | COL | 5.06 | 63 | 53.1 | 39 | 63 | 100 | 5.16 | 1.631 | 8.1 | 1.4 | 6.6 | 10.6 | 1.62 |
2018 | 32 | COL | 2.43 | 75 | 77.2 | 36 | 112 | 195 | 2.74 | 0.991 | 4.8 | 0.6 | 4.2 | 13.0 | 3.11 |
2019 | 33 | NYY | 1.90 | 73 | 66.1 | 40 | 88 | 237 | 3.44 | 1.312 | 6.4 | 0.7 | 5.4 | 11.9 | 2.20 |
2020 | 34 | NYY | 5.89 | 24 | 18.1 | 9 | 25 | 74 | 3.52 | 1.582 | 9.8 | 1.0 | 4.4 | 12.3 | 2.78 |
10 Y | 10 Y | 10 Y | 3.53 | 463 | 497.2 | 223 | 577 | 130 | 3.55 | 1.312 | 7.8 | 0.9 | 4.0 | 10.4 | 2.59 |
個人的にオッタビーノは2019年シーズンは運に恵まれ、2020年シーズンは反対に不運に見舞われたような印象で、この2シーズンの中間程度の成績が実際の実力かなと。
とは言え、2015年頃から速球とスライダーの球速は下落を続けており、昨年の11月には35歳の誕生日を迎えるなど2021年シーズンも同様の活躍を期待するのは✖。
そもそも、今オフのFA市場はブラッド・ハンドが1年1050万ドル、トレバー・メイが2年1500万ドル、アーチー・ブラッドリーが600万ドル、グレッグ・ホランドが275万ドルで契約するなどリリーフ投手が安価で手に入るような状況だったわけで、リスキーな要素の多いオッタビーノをわざわざポストシーズンを争うことになるであろう同地区のライバル球団から受け入れる意味が分かりません。
もちろんそれ以上にフランク・ジャーマンを高く買っている可能性もありますが。
フランク・ジャーマン
ヤンキースがアダム・オッタビーノとセットで放出したフランク・ジャーマンは、2018年ドラフト4巡目で指名されヤンキース入りした先発投手プロスペクト。
大学生としてドラフト直前に評価を大きく上げたタイプですがプロ入り後も順調に球速が上昇するなど成長を続け、2019年シーズンは故障こそあったもののA+クラスでプレー。2020年もマイナーリーグが開催されていればAAAクラスまで昇格していたかもしれません。
ただ、オーバースローから投げ込まれる最速98マイルのフォーシームは魅力なものの投手としての引き出しは少なく、将来的にMLBデビューを果たしたとしてもリリーフに専念することになるでしょう。
ちなみに、ジェイムソン・タイヨンのトレードによるプロスペクト4人の放出時点において、私の球団内プロスペクトランキングでは第34位にランクインさせていました。
オッタビーノの放出によって、かつてMLB歴代最強クラスを誇ったリリーフ投手陣はワールドシリーズ制覇を目指すに心許ないメンバーとなりましたが、年俸制限までのキャップスペースは1000万ドル以上に。
これならブレット・ガードナーと再契約を行い野手陣をがっちりと固めても500万ドル以上のキャップスペースは残るでしょうし、必要あらばオッタビーノが抜けた穴も先ほど述べたようにリリーフ投手が安価なFA市場である程度は埋めることができますね。
まあ、近いうちにガードナーとの再契約が決まるのは間違いないでしょうから、ガードナーとの再契約後にリリーフの補強を行うのか、それともトレードデッドラインに向けてこのまま余裕を残して開幕を迎えるのか、ヤンキースの残り短いオフシーズンに注目。
チーム総年俸
人数 | 総額(ドル) | |
来季年俸確定 | 19 | 1億8300万 |
(贅沢税対象分) | (19) | (1億7550万) |
最低年俸 | 8 | 550万 |
マイナーリーガー | ? | 250万 |
(選手年金) | — | (1550万) |
合計 | — | 1億8500万 |
(贅沢税対象) | — | (1億9900万) |
年俸制限 | — | 2億1000万 |
超過額 | — | 無し |
アクティブ・ロースター
野手
C :ゲーリー・サンチェス
1B:ルーク・ボイト
2B:DJ・ラメイヒュー
3B:ジオ・アーシェラ
SS:グレイバー・トレース
LF:クリント・フレイジャー
CF:アーロン・ヒックス
RF:アーロン・ジャッジ
DH:ジャンカルロ・スタントン
ベンチ
C :カイル・ヒガシオカ
1B:ミゲル・アンドゥハー
UT:タイラー・ウェイド
OF:マイク・トークマン
投手
先発
1:ゲリット・コール
2:ジェイムソン・タイヨン
3:コーリー・クルーバー
4:ジョーダン・モンゴメリー
5:デイビー・ガルシア
リリーフ
1:アロルディス・チャップマン
2:ザック・ブリットン
3:チャド・グリーン
4:ジョナサン・ロアイシガ
5:マイケル・キング
6:クラーク・シュミット
7:ドミンゴ・ハーマン
8:ブルックス・クリスキー