みなさん、こんにちは。 そして初めまして。2代目ブログ主です。
NYY地区最下位予想を行っていた初代ブログ主が8月に首を吊ったため、ブログ主を入れ替え再開します。
そして、今回はみんな大好き(大嫌い?)Wins Above ReplacementのPSバージョンを取り上げたいと思います。
とは言っても、単にSean SmithのWAR 2.0におけるPS WARを基準にランクしただけ。
あくまで機会不平等なPSにおける積上げ指標となるため、数値が高いほど優れているわけでは決してありませんが、バッティングでのパフォーマンスばかりに目が向けられ、ポジションバリューや守備走塁での貢献が見過ごされやすいPSにおいて、異なる視点を提示できればと思います。
TDLでウィークポイントを埋めた強豪チームが集まる環境下において、リプレイスメントレベルをベースに貢献度を測ること自体が根本的に間違っているかもしれませんけど。
(ただし、PS WARでは通常のWARと異なるリプレイスメントレベルが設定されている。)
サンプルサイズとWARの誤差の関係やWAR 2.0の四捨五入問題については自己判断でどうぞ。
10位 → 1位
10位:Bernie Williams
4.0 WAR (5.4 WAR/162G)/ 121 G, 545 PA / WS×4
キャリアハイライトとなる1996年PSでは、1.142 OPSと1.5 WPA(歴代6位)の強打を披露しただけでなく、稚拙なはずのCF守備でも優れたパフォーマンスを見せ、WS優勝の立役者に。
しかしながら、それ以降もバッティングではコンスタントに活躍を見せたものの、CF守備で幾度もチームの足を引っ張り、WARは思うように伸びませんでした。
(当時の試合映像を見返してみてください。高頻度で拙守を目にすることになります。)
このパフォーマンスと所属チームを鑑みれば、通算111 G・493 PAで3.8 WAR (5.5 WAR/162G)を残したManny Ramirezをライバルと見做すべきかと。
9位:Yadier Molina
4.0 WAR (6.4 WAR/162G)/ 104 G, 406 PA / WS×2
キャリア19シーズンのうち13シーズンでPS出場。
PS通算84 wRC+を記録した貧打はいただけませんが、優れた守備力と耐久力によってWARを積み上げました。
ただ、PS WAR 2.0ではフレーミングが考慮されていないため、実際の貢献度はその数値を大きく上回るはず。
また、バッティングが見劣りするとはいえ、2006年NLCS Game 7 9回表の2ランHRは2000年代MLBの名場面の1つ。
8位:Carlos Beltran
4.2 WAR (10.5 WAR/162G)/ 65 G, 256 PA / WS×1*
2006年NLCS Game 7 9回裏2アウト満塁の場面での球史に残る見逃し三振によってクイーンズの永遠の笑われ者になっただけでなく、一部分野に特化した野球IQを活かしHOUを不正優勝に導いたことで球界の嫌われ者にもなった曰くつきのプレーヤーですが、何だかんだ言っても全盛期のPSパフォーマンスは驚異的。
LDS+LCSの2シリーズに限れば、史上最高のポジションプレーヤーです。
私は一般的なファンほどHR&SB数の組み合せに心惹かれるような人間ではありませんが、2004年PSにおける12 G、8 HR、6 SBは特筆すべき数字。
皆さんが全盛期のTroutに夢見た姿はこんな感じだったのでは?
7位:Justin Turner
4.3 WAR (8.0 WAR/162G)/ 87 G, 370 PA / WS×1
Mookie BettsやChris Taylor、Max Muncyら上回り、LAD DynastyのPSゲームにおいて最も貢献したポジションプレーヤーに。
ハイレバレッジな場面(LI≧1.5)では1.105 OPS(56 PA)を記録しており、クラッチプレーヤーと考えても差し支え無し。
ただ、ほかに特筆できるような点は少なく、唯一のWSタイトル獲得時にはコロナの件で水を差しました。
まあ、毎年のようにPSでソリッドなパフォーマンスを残したチームリーダーに相応しいランクではないでしょうか。
6位:Jose Altuve
4.5 WAR (6.9 WAR/162G)/ 105 G, 484 PA / WS×2*
バッティングでハイライトを幾度も演出したプレーヤーですが、個人的には守備走塁で足を引っ張っていたイメージ。
PS通算+22 RAAのうちBsRが+5を占めているのですが、SavantのBRVでは+0に留まっているので、WAR値は実際の貢献度を過大評価しているかもしれません。

5位:George Springer
4.6 WAR (8.9 WAR/162G)/ 83 G, 384 PA / WS×1*
プライマリーポジションで147 wRC+を残せば、そりゃWARは伸びますよね。
クラッチ性能が非常に高く、ハイレバレッジな場面(LI≧1.5)では1.405 OPS(46 PA)を記録。
WPAやcWPA、Clutchも軒並み歴代上位にランクインしており、
守備パフォーマンスについてもポジティブなイメージがありますし、実際にPS守備成績はプラス。
ただ、AltuveやBregmanと比べ”vs. NYY”成績(83 PA、.572 OPS)が宜しくないため、個人的には評価できません。
4位:Alex Bregman
4.6 WAR (7.3 WAR/162G)/ 102 G, 447 PA / WS×2*
Altuveと比べバッティングでのハイライトに欠け、反対に9回2アウト満塁といった劇的な場面でやらかしているイメージですが、守備成績の上振れによって上位ランクに。
SavantのFRV(2018~)ではMLB全体ベストとなる+6を残しており、WAR2.0の+10 Fielding Runsに至っては恐らく歴代ベスト。
今オフの移籍先によっては今後もまだまだ数字を伸ばすでしょうから、幾つかのPS通算記録を塗り替えるかもしれません。
3位:Albert Pujols
4.7 WAR (8.7 WAR/162G)/ 88 G, 360 PA / WS×2
全盛期は毎年のようにチームMVP級のパフォーマンスを残しており、RIPSでの1.330 OPS(90 PA)によって生み出されたPS通算+37.89 RE24はアンタッチャブルに近い数字。(2位はBeltranの+28.5)
彼のPS成績を眺めてみれば分かりますが、1~2回のPSで活躍しただけで最強打者を名乗っているような奴はダメですね。BondsやらJudgeは偽物ですよホント。
とは言っても、FA以降については、所属したLAA、LAD、STL全てでPS出場を果たすも、毎回期待外れの貧打によってチームの足を引っ張り、輝かしいキャリアに汚点を残しました。
2位:Babe Ruth
5.8 WAR (17.1 WAR/162G)/ 41 G, 167 PA, 31.0 IP/ WS×7
レギュラーシーズンのGOATはSay Hey Kidですが、ポストシーズンのGOATはThe Sultan of Swatであると言わざるを得ません。
ピッチャーとして1.6 WAR、野手として4.2 WARを残しており、今回はその合算値を基にランク。
チームメイトかつライバルのLou Gehrigとの間に打撃成績に大きな差はありませんが(Ruthは195 wRC+、Gehrigは150 PAで192 wRC+)、ポジションバリューと守備力の違いが大きな差を生み出しました。(体系に見合わずRuthはLF/RF守備が優秀なプレーヤー。)
ちなみに、何故かYankee StadiumでHRを放つことに苦労しており、3 HR Game×2と2 HR Game×2のMulti HR Gameの4試合全てがアウェイ開催。
反対にネガティブなプレーとしては上記映像の1926年WS Game 7 9回裏2アウト 1点ビハインドの場面における頓死が有名ですが、Ruthはこの試合5 PA、1 HR、4 BBの大活躍。
それを後続のBob MeuselやTony Lazzeriが尽く台無しにして、最後の最後に焦れたRuthが走ってしまったといった感じ。
BondsやOrtiz、A-Rod、Schmidt、大谷もシリーズ後半や試合終盤での重要な局面において、勝負を避けられた後にCS喰らってチャンスを台無しにした経験がありますし、彼らのような立場にあるプレーヤーは自ら試合を決めるチャンスを与えられないと浮足立つ傾向にあるのかもしれません。今年の大谷のCSはまた別の話かもしれませんけど。
1位:Derek Jeter
7.7 WAR (7.9 WAR/162G)/ 158 G, 734 PA / WS×5
“Mr. November”や”Captain Clutch”のニックネームからイメージするほどPSを特段得意としたバッターではなく、PS通算wRC+ 121はRS通算(119)と大差なし。
WS MVPの経験があるとはいえ、ハイレバレッジな場面(LI≧1.5)では.736 OPS(143 PA)に留まっており、WPAやcWPAもほぼイーブン。
クラッチプレーヤーというよりは、毎年着実に数字を残す安定感がウリのバッターと見做すべき。
まあ、そんなバッターがSSを守りながらフルシーズン分プレーすれば、そりゃあWARを稼ぐよねと。
そもそもPSにおけるJeterの真髄はバッティングではありません。SS守備にあります。
JeterはRSにおいて通算で-15.7 DRS/162Gというクソ見たいな数字を残していますが、PSでは157 G、1425 IPを守り-4 Fielding Runsを記録。(ただし、Sean Smithが端数処理方法を変更すれば、数値が大きく前後する可能性。)
RFについても、RS通算4.04 RF/9の低水準に対し、PSではMLB平均(4.4~4.7)と大差ない4.40 RF/9を残しました。
もちろん守備成績からその守備力を推し量るに157 G、1425 IPは心許ないサンプルサイズですが、PSで別人と化していた可能性は十分にあります。(そうは言っても正直なところレンジが拡がっているように見えなかったですけど。)
逆にRS中は集中力を欠いていたり、単に手を抜いていたのかも。
どちらにせよ褒められた話ではありませんが、WSでルーティーンフライを落とすような奴よりは百倍マシ。それが真のキャプテンと負けキャプテンの差。
ちなみに、PSのJeterの守備について個人的に感心させられた点はタグプレーです。
PSではバッテリーの集中力が高まるためか、はたまた軽率なSB企画が減るためか、RSと比べCS%が下落する傾向にあります。
しかしながら、Jorge PosadaはRS通算28.2 CS%に対しPSでは35.9 CS%(急激に肩が衰える前の2006年までに限れば30.3%に対し41.4%)を記録。
Joe GirardiもNYY通算27.9 CS%に対しPSでは42.1 CS%を記録。
普段のJeterは当然ながらタグプレーもイマイチですが、ここらへんの数字にもパフォーマンス向上の影響が反映されているのかもしれません。
あと2BサイドではChuck KnoblauchとRobinson Canoがタグプレー上手(まとも)でしたね。Alfonso Sorianoはダメでした。
Honorable Mention
トップ10にこそ入らなかったものの、特筆すべきパフォーマンスを残したプレーヤーにも触れておきます。
ただし、LCS導入前のPS通算出場機会が少ないプレーヤーを取り上げ始めたらキリがないため、LCS導入以降のプレーヤーに絞りました。
George Brett
2.4 WAR (9.0 WAR/162G)/ 43 G, 184 PA / WS×1
生え抜きのフランチャイズプレーヤーとして新興球団を常勝軍団に押し上げ、PSでも毎年のように活躍し、最後のPS出場となった1985年に悲願のWSタイトルを獲得。
故障の影響によってPSにガス欠した1981年と1984年の低成績(両年とも無安打)がなければ、PSのGOATと見做されていたかもしれません。
Reggie Jackson
3.2 WAR (6.7 WAR/162G)/ 77 G, 318 PA / WS×4
WSでプレーするために生まれてきたような男で、LCS通算.679 OPS、95 wRC+に対し、WSでは1.212 OPS、237 wRC+を叩き出し、OAKとNYYでそれぞれ2度のWS優勝を経験。
ただ、僅差の試合終盤などハイレバレッジな場面では然程打っておらず、Walk Offを放った経験なし。
NYY時代は守備もサボり気味でした。
Pete Rose
3.0 WAR (7.3 WAR/162G)/ 67 G, 301 PA / WS×3
初のPSはRF、2~3度目はLF、4~5度目は3B、そして6~8度目は1Bで出場。
稀代の目立ちたがり屋ですが、PSのハイレバレッジな場面では徹底して塁に出る or ランナーを返すことを優先し、特にハイレバレッジかつRISPのシチュエーションでは高確率でシングルヒットとRBIを記録。ヒットを放つのが難しければ無理せずレイトカウントまで粘った上で着実にBBを選び後続の強打者へリレー。
また、ランナーが1Bにいる場合はLDを狙い、1Bを除く2B・3Bにいる場合はGBも許容するなど、常に適切なアプローチを心掛けていました。
彼のようなバッティングIQとアプローチを持ち合わせるプレーヤーが1人でもフィールドにいれば、今年のWS Game 7は現実と大きく異なる結果になっていたことでしょう。
守備走塁は脳筋気味でしたけど。
Bryce Harper
3.9 WAR (11.1 WAR/162G)/ 57 G, 250 PA / WS×0
若干19歳で出場した2012年PSでは苦い思いをした(23 PA、3 H、.522 OPS)ものの、そ霊公はほとんどのシリーズでMVP級のパフォーマンスを残し、WSを除けばCarlos Beltranの域に達しています。
これだけのパフォーマンスを残しながらもWSに届かないのですから、”The Chosen One”の称号は空虚に思えます。
特徴としてハイレバレッジな場面や試合終盤にシングルヒットを放つ頻度やBABIPが非常に低く、基本的にそういったシチュエーションでは良くも悪くも大振りしているのかもしれません。
Juan Soto
2.9 WAR (10.9 WAR/162G)/ 43 G, 191 PA / WS×1
この事実を受け入れられないファンも数多くいることでしょうが、PSにおいて現役最高級のパフォーマンスを残しており、特にハイレバレッジな場面での成績はGeorge Springerに勝るとも劣らない数字。
GrishamのエラーでWPAを荒稼ぎしたことで、通算WPA(3.09)で早くもDavid Ortiz(3.20 WPA)に次ぐ歴代2位につけています。
今年のような失態をNYMが何度も繰り返さない限り、稀代の強打者としてだけでなく、史上屈指のPSプレーヤーとしても野球史にその名を残すことでしょう。
ただ、PS WARは守備でのパフォーマンスを過大評価しているような雰囲気で、実際の貢献度は数字未満かも。
Dishonorable Mention
本記事の本番はここからです。
Jason Heyward
-2.0 WAR (-7.2 WAR/162G)/ 45 G, 148 PA / WS×1
こんな奴がWSリングを手に入れているなど許せません。
ウェイトルームでのスピーチなんぞ知ったこっちゃありません。
様々なチームでプレーしたことによって、ファンの憎しみが各地に分散されているだけで、もし単体チームにおいてこれだけの💩成績を残していれば、ファンに殺されていたことでしょう。
Bill Buckner
-0.6 WAR (-4.2 WAR/162G)/ 23 G, 101 PA / WS×0
1912年WS Game 8のFred Snodgrassの落球と並ぶ野球史上最も悪名高いエラーを生み出したジャークですが、実はバッターとしてもPSを苦手としていたプレーヤー。
特にハイレバレッジな場面やRISPでパフォーマンスを落としており、例のトンネルを喫したWS Game 6の8回表にも2アウト満塁のチャンスでテキトーに初球を振って凡退しています。
LADとBOSの両方でチームの足枷となったプレーヤーなだけに、ヤンカスからすればある意味英雄かもしれません。
Dan Wilson
-0.8 WAR (-4.3 WAR/162G)/ 30 G, 93 PA / WS×0
度重なる采配ミスによってWSの大舞台をTORに譲り渡したダメ男の現役時代はさらに悲惨。
驚異のPS通算.231 OPS、-42 wRC+、.011 ISOは打者ピッチャーの平均すら下回り、1995年ALCS Game ~ 2000年ALCS Game 5にかけて15試合連続ノーヒット(うち14試合がスタメン)の不滅の大記録を樹立。
バッティングに限れば疑いの余地なくPS史上ワーストのプレーヤー。
果たしてこの男を心の底から憎んでいないシアトル市民は彼の家族以外に存在するのでしょうか?
Prince Fielder
-1.3 WAR (-4.8 WAR/162G)/ 44 G, 185 PA / WS×0
打撃力が求められる1Bにおいて、129 PA、86 wRC+のJeff Bagwellや151 PA、86 wRC+のMark McGwire、41 AB、0 XBHのJoey Vottoも大概ですが、1996年NYYのWS最高成績を残した男のガキは、お坊ちゃんらしくRSという名のぬるま湯のみで活躍。
単に打撃成績が悪いだけならまだ良かったのですが、親父と異なりクラッチ性能もポンコツで、DET時代にはMiguel Cabreraらが作り出したチャンスを尽く潰しました。
Bucky Dent
0.1 WAR (0.7 WAR/162G)/ 24 G, 89 PA / WS×2
3シーズン、5シリーズに出場し、低成績を免れたシリーズは1978年WSのみ。
しかしながら、奇しくも同シリーズでバビってMVPを獲得。
この年のPSでは球界屈指のSS守備も鳴りを潜めていただけに、なんだか腑に落ちません。
まあ、その前の1 Game Playoffだってある意味PSかもしれませんけど。
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