2023年シーズンから始まるMLBのユニフォーム広告について

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ユニフォーム広告の解禁への流れと制度概要

ヨーロッパと異なり兼ねてからユニフォーム等の広告掲示への反発が大きかったアメリカスポーツ界ですが、とうとう2017年にNBAが重い腰を上げユニフォーム広告を解禁

解禁と言ってもチームが自由に掲示できるわけではなく、左胸2.5インチ角(その後2.6876インチ×3.25インチに拡大)に広告パッチ位置・サイズが制限されたものに、2021-2022年シーズンにはリーグ全体におけるユニフォーム広告収入が約2億2500万ドルに到達。リーグNo.1の大型広告契約を結ぶブルックリン・ネッツに至っては年間3000万ドルを手にしています。

NBAの成功に追従してNHLも2021年からヘルメット、2022年からユニフォームへの広告掲示を解禁(リーグ全体の広告収入は1億ドル増加)

これによってMLBにおいてもユニフォーム広告解禁への動きが急加速を見せ、遂に新CBAへ2022年ポストシーズンからヘルメット、そして2023年シーズンからユニフォームへの広告掲示を認める条項が盛り込まれることに。

まず初めにヘルメット広告について。

ヘルメットの両サイドに掲示される同広告は、チームが管理するユニフォーム広告と異なりMLB機構が管理するもので、恐らく全国放映権契約等と同様に広告収入は30球団へ平等に分配される模様。

CBA上では2022年ポストシーズンから掲示可能だったものの、結局のところ解禁は2023年シーズンにお預けに。そもそもスポンサー企業は未だ決定しておらず、そもそも1社だけになるのか複数企業に跨るのかすら不明。

続いて肝心のユニフォーム広告について。

上述の通り各チームが個別にスポンサー企業と契約するもので、ユニフォームの右袖部分に広告パッチが縫い付けらる形。

視聴率調査会社大手のニールセン社によると、MLBにおける1試合当たりのユニフォーム広告露出時間はNBAの5.6分、NHLの5.9分を大きく上回る13.8分。さらにMLBは単純に試合数が多いわけですから、指数関数的にシーズン全体の露出時間は👆👆👆

CBA締結時にはリーグ全体のヘルメット+ユニフォーム広告収入が1億7000万ドル~4億ドルに上ると見積もられていました。

スポンサー決定済みのチーム

ユニフォーム広告についてスポンサー及び契約内容が判明しているのはサンディエゴ・パドレスとボストン・レッドソックスの2チーム。

パドレスはCBA締結の翌月に一番乗りで中華スマホメーカーMotorolaのスポンサー契約を締結。広告料は年間1000万ドル程度とのことで、本記事最上部のボガーツの写真のように黒字にMのMotorola社ロゴが掲示されます。

そしてレッドソックスは昨年11月に生命保険MassMutualと10年総額1億7000万ドル(年平均1700万ドル)の契約を締結。大方予想通りの契約内容であり、吉田正尚入団会見にてお披露目。

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ヤンキースの見込み

ヤンキースはレジェンズ・ホスピタリティ(カウボーイと共に2008年に設立したコンセッション企業。現在は投資会社が大株主に。)を通して交渉を進めているようですが、昨年7月にライブチャット(ポルノライブ配信)の大手企業Stripchatから年間2000万ドルのオファーを受け話題に。

当然ながらヤンキースはオファーを拒絶し、アダルト関連企業がチームのイメージにそぐわないためだと捉えるファンも多かったのですが、そんなこと関係なくどう考えたって年間2000万ドルは安過ぎ。相手が超一流企業だったとしてもヤンキースが年間2000万ドル程度の契約を受け入れることなどありえません。

(そもそも、オファーが潤沢な内容だったとしても、アダルト関連企業との契約はMLB機構から承認が下りないでしょうね。)

恐らくヤンキースは年間3000万ドル程度、最低でも年間2500万ドルを超える契約を手にすることでしょう。