21位~23位 2017年MLBドラフト・有望株ランキング

21位:グリフィン・カンニング  右投先発  UCLA

185㎝・78㎏・21.1歳

強豪校UCLAのエースとしてとりわけ4月から好成績を残しており、安定感・完成度を含めて即戦力として期待されています。
手投げであまり良いフォームには思えませんが、速球は最速95~96マイル、平均90~93マイルで腕の振りが早くスリークォーターから投げ込むため大きく変化します。また変化球も非常に優れており、80マイル前後で大きく曲がるカーブは間違いなくプラスピッチ、右打者に投げるスライダー、左打者に投げるチェンジアップもともに平均~平均レベル以上でコントロール&コマンドにも優れており、高い奪三振率&低い与四球率を記録しています。
弱点を上げるとなると、投球フォームになるでしょう。手投げでショートアームから投げる+変化球が良いので変化球に頼りすぎることから、故障のリスクが心配されます。(ただ大学では故障なくプレーしています)
間違いなく即戦力タイプの選手と言われていますが、細身の体系+投球フォームに改善の余地がある+今年成績を大きく上げていることを考えるとまだ成長の余地があるように思えます。選手タイプとしてはグレインキーと比較されており、2015年にヤンキースに1巡目指名を受けた同じUCLAのジェームズ・カプレリアンとも似ています。
ヤンキースは高校生指名が有力視されていますが、カプレリアンと同じタイプであることとマイナー組織に即戦力投手が少ないことを考えると、ヤンキースが指名する確率も大いにありそうです。

22位:ジェイク・バーガー  サード  ミズーリ州立大学

右投右打・188㎝・100㎏・21.2歳

去年から注目されている選手で、パワーだけなら大学トップクラスの大砲候補、2年連続で20本塁打以上を記録しています。体格が良く純粋なパワーに恵まれているだけでなく平均以上にフライを打つことができ、選球眼・読みにも優れています。トラックマンが計測している打球初速度でも、大学トップクラスの数字を残しているようです。高打率を記録していますが、バッティングコントロールのおかげというよりも選球の良さによるものだと言われていて、スウィングの際に腕が伸びてしまう傾向があり、プロレベルでは三振が増えると予想されます。
足の速さは体格の割に80スケールで40~45程度、肩の強さは平均レベル。サード守備はグラブさばき、左右への守備範囲も平均レベル~平均以下で将来的にはファーストにコンバートされると予想されています。
多くの媒体では大体20位前後にランクされていますが、この1ヶ月少し成績を落としていることが気になります。

23位:ケストン・ヒウラ  DH  カリフォルニア大学アーバイン校

右投右打・183cm・84㎏・20.8歳

大学1部リーグ(ただし所属リーグのレベルは決して高くない)で打率と出塁率で1位・アメリカ大学代表チームでOPSで1位の成績を残している大学屈指の好打者です。スウィングはコンパクトでバッティングスピードは素晴らしく選球眼も備えています。今年は大学トップクラスのコンタクトだけでなくパワーも成長を見せており、クリーンナップを打てるような打者になれると予想されています。
足の速さも平均レベルでオフェンス力だけならもっと上位の選手かもしれませんが、彼の評価を大きく落としている理由が肘の状態です。去年の4月にセンターでのプレー中送球の際に肘を痛めそれ以来DHとして出場し、秋にセカンドでプレーしましたがダブルプレーの際に再び肘を痛めました。当然トミージョン手術が必要とも噂されましたが、結局はPRP療法(田中将大と同じパターン)を受け、やはり今シーズンはDHのみでのプレーしており、守備練習ではセカンド守備を行っているようですが、キャッチングをするだけでスローイングは行わないという奇妙な練習方法を取っています。上位で指名するには肘の状態が悪すぎるのか、それともこの状態であれだけ打つのが凄いのかなんとも言えない選手です。
多くの媒体で20位以内の評価を受けている好打者ですが、個人的には肘の状態はリスクが大きすぎるように思いこの順位としました。