第2弾となる今回は近年稀に見る不作と見做されている高校生野手をピックアップ。
Theodore Gillen
セオドア・ギレン:18歳10ヶ月(2005年9月生)
191cm:L/R:ウェストレイク高校(テキサス州):SS
Draft Prospect Rankings |
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メディア | 順位 | 更新日 |
Baseball America | 33位 | 4/24 |
MLB.com | 26位 | 4/24 |
Joe Doyle | 23位 | 4/15 |
ESPN | ー | 2/23 |
The Athletic | ー | 4/18 |
Perfect Game | 26位 | 4/4 |
Azad Earl | 61位 | 2/22 |
何年も前から2024年クラス最上級の高校生プロスペクトとして1巡目指名候補に挙がっている大型内野手。
これまでShowcese等において確固たる実績を残していますが、2022年に右肩関節唇を傷め長期離脱を喫すると、2023年に膝、2024年初めに股関節と怪我を繰り返し、今では1巡目Mock Draftから外れる場合も多数。
ただ、今シーズンは健康体を維持したまま好成績を残しており、トラックレコードとプロジェクションを兼ね備える稀有な存在として、NYYのスカウティング・レーダーにもかかってくるのではないでしょうか。
Hit | Power | Run | Arm | Field |
45 | 55 | 55 | 45 | 45 |
恵まれ体格と身体能力のおかげかスイングの完成度が高く、プルサイドへパワーを発揮している模様。現時点でEVや飛距離が傑出している訳ではありませんが、体格が成長するに連れ平均以上のゲームパワーを発揮することになるでしょう。
昨年に痛めた膝の状態が気になるところですが、スピードは平均超。ただ、スぺ体質と将来的なビルドアップを考量すると、今後はある程度のスピードダウンを見込むべきではないでしょうか。
また、SS守備におけるレンジやハンドリングの評価は悪くないものの、スローイングアームに爆弾を抱えていることから、OFへのコンバートを予想する声が多数。
Slade Caldwell
スレイド・コールドウェル:18歳0ヶ月(2006年6月生)
173cm:L/L:バリービュー高校(アーカンソー州):CF
Draft Prospect Rankings |
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メディア | 順位 | 更新日 |
Baseball America | 27位 | 4/24 |
MLB.com | 19位 | 4/24 |
Joe Doyle | 15位 | 4/15 |
ESPN | 20位 | 2/23 |
The Athletic | 12位 | 4/18 |
Perfect Game | 22位 | 4/4 |
Azad Earl | 32位 | 2/22 |
Team USAのU-15~17にてロースター候補となり、2023年のMLB主催 High School All-American Gameにも出場。
アーカンソー州No.1の高校生プレーヤーとして同州の2023 Baseball Player of the Yearにも選ばれました。
今年も引き続き活躍を見せる中でCorbin Carroll(2019年全体16位)との比較を受けており、1巡目~Compラウンドでの指名が確実視されている状況。
NYYは近年小柄な高校生野手(Anthony Seigler、Anthony Volpe)を指名し、昨年のドラフトでも同じく小柄な俊足CFであるDillon Headを狙っていた訳ですから、Spencer Jonesとは両極端なCaldwellに手を出す可能性も十分では?
また、高校アメフト部ではランニングバックとしても活躍しており、All-State Teamに名を連ねていますが、上位指名を蹴ってNCAAのアメフト奨学金を優先するほどの存在ではありません。
Hit | Power | Run | Arm | Field |
50 | 40 | 65 | 40 | 55 |
高い身体能力のおかげで体格比のローパワーは優秀ですが、所詮は5’7”の軽量級プレーヤー。CarrollのようにISOが.150を上回るバッターへの成長は期待薄。
ただ、昨年のShowcase等イベントで活躍を見せたことで、実戦におけるバッティング技術は高く評価されており、特に選球眼とアプローチは高校球界No.1との評も。
また、60ヤード走やスプリット走のタイムが特段優れている訳ではないものの、1B到達タイムなど実戦での走塁計測タイムは最上級の値で、ダブルプラスとの評価も多数。
肩の強さに疑問符が投げかけられており、LFへのコンバートを予想する声もありますが、現時点でCF守備の評価は平均を上回っています。
Some pre-game in and out action from ‘24 SS Wyatt Sanford (@Wsanford24) before the early afternoon game here in Frisco. @AggieBaseball signee with some MLB Draft eyes during @TPABaseballTX Game Week. @FiveToolTexas@IHS_knightsBB (TX) taking on Lebanon Trail (TX).@FiveTool… pic.twitter.com/teg8zIL5vZ
— Jeffrey Kahn (@jkahn_5) March 12, 2024
Wyatt Sanford
ワイアット・サンフォード:18歳6ヶ月(2005年12月生)
185cm:L/R:インディペンデント高校(テキサス州):SS
Draft Prospect Rankings |
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メディア | 順位 | 更新日 |
Baseball America | 39位 | 4/24 |
MLB.com | 35位 | 4/24 |
Joe Doyle | 21位 | 4/15 |
ESPN | ー | 2/23 |
The Athletic | ー | 4/18 |
Perfect Game | 33位 | 4/4 |
Azad Earl | 44位 | 2/22 |
AAAAプレーヤーとしてMLBで2シーズンプレーしたChance Sanfordを父に持ち、昨年秋頃以降の活躍によって、この半年間で評価を大きく上げたレイトライザー。
NYYはAnthony Volpe、Kyle Holder、Cito Culverとコンスタントに守備型IFの1巡目指名を行っており、昨年も同タイプのSammy Stafuraにウェイトを置いていましたね。
テキサスA&M大学にコミットしているので、指名順位がスライドするようであれば進学を選択するのでは?
Hit | Power | Run | Arm | Field |
45 | 40 | 55 | 50 | 60 |
捻転差に欠けるコンパクトなスイングはパワーに欠けるものの、速球系に対して高いコンタクト・スタッツを残すファストボールヒッター。
バッティングの期待値は1巡目指名候補の中でも最低クラスでしょう。
ただ、走塁と送球は平均以上の評価を受け、SS守備に関しては高校生上位指名候補No.1の扱いを受けています。
Chance Sanfordと同じようなキャリアを歩んだBrian Turangを父に持つ2世プレーヤーBrice Turangが完成形といったところでしょうか。