ヤンキースは”その2”で取り上げたサミュエル・スタフラ指名が確実視されていますが、現地有識者からはレイズ(全体19位)、ガーディアンズ(全体23位)、ブレーブス(全体24位)とのリンクが取り沙汰されており、スタフラがヤンキースの全体26位でアベイラブルとならない可能性も十分。
よって、現地Mockにてヤンキースの指名候補として挙げられているプレーヤーに触れておきます。
ディロン・ヘッド
Dillon Head:2004年10月生:180㎝・84㎏
右投左打:センター:イリノイ州
ドラフト候補生ランキング | |
メディア | 順位 |
Baseball America | 34位 |
MLB.com | 27位 |
FanGraphs | 14位 |
ESPN | 35位 |
Prospect Live | 34位 |
Joe Doyle |
27位 |
The Athletic | 50位 |
全米屈指の超優良校イリノイ州ホームウッド・フロスモア高校に通い、同校初のMLBドラフト上位指名候補となったスピードスター。
60ヤード走6.22秒を計測する高校球界屈指の俊足もさることながら、昨年のショーケースではツールテストから実践まで優れたパフォーマンスを披露し評価上昇。1巡目指名候補となりました。
一時期(1~2ヶ月ほど前)は全体20位前後での指名が予想され、彼のスカウティングに注力しているヤンキースにとってはアンアベイラブルな存在かと考えられていましたが、ここに来て評価が落ち着きスタフラのバックアップとして有力な存在に。
クレムソン大学にコミット。
Hit | Power | Run | Arm | Field |
40 | 40 | 70 | 55 | 60 |
先述の60ヤード走6.22秒は75~80級の数字でこそあるものの、スプリントタイムや一塁到達タイムはそのグレードに匹敵する数字ではなく、後はベースランニングのスキル次第か。
何にせよ最高級のスピードと平均以上の送球を活かしたセンター守備は兼ね評価が高く、守備走塁だけで高校生野手としては十分すぎるフロアーを確保しています。
また、昨年のショーケースで披露したスイングはハンドスピードだけが取り柄のローエフォートな代物でしたが、秋頃から大幅な改良を加え続け左利きらしくプルサイドにパワーを発揮するフォームに。
公表身長6-0には疑問符が付けられており、本当は1~2インチ程度下の身長との噂があるとは言え(当記事では5-11を採用)、身体能力を兼ね備えた筋肉質な体型から平均以上のパワーを見込むエバリュエーターも。
ヤンキースは基本的にヘッドのようなタイプをドラフトではなくインターナショナルFA市場から確保するのが通例ですが、2巡目指名権を持たずして高校生を狙うヤンキースにとって、大学へのコミットが強いプロスペクトには手が出しづらいですからね~。
‘The Codes’ Prospect Review
OF Dillon Head
Homewood Flossmoor HS (IL)
‘22 White Sox
‘21 (UC) White Sox@DillonHead4 #RoadToTheCodes I #MLBDraft pic.twitter.com/I5MGlMAZoZ— Area Code Baseball (@ACBaseballGames) June 30, 2023
タイ・ピート
Tai Peete:2005年8月生:188㎝・88㎏
右投左打:ショート:ジョージア州
ドラフト候補生ランキング | |
メディア | 順位 |
Baseball America | 100位 |
MLB.com | 53位 |
FanGraphs | ー |
ESPN | 45位 |
Prospect Live | 135位 |
Joe Doyle |
55位 |
The Athletic | 52位 |
リトルリーガー時代から傑出した存在であり、2018年にはジョージア州代表チームにてLLWSに出場。チームの柱としてMVP級の数字を残しベスト4の立役者に。
リトルリーグ時代の活躍とは裏腹に並みの高校に所属していますが、ショーケースではU-9の頃からナショナル級のイベントに参加しトラックレコード十分。
各メディアのドラフト・プロスペクトランキングでは兼ね1巡目圏外になっているとは言え、1巡目後半~CBRAで標準を合わせているチームも複数との噂。
ジョージア工科大学にコミット。
Hit | Power | Run | Arm | Field |
40 | 55 | 55 | 60 | 50 |
リトルリーグ時代から二刀流として活躍。
昨年には投手として最速95~97マイルを計測するも8月頃に肘を故障し、それ以来は登板もなく自然に野手へ専念する流れに。
アグレッシブなアプローチと大振りからヒッティング面の評判は芳しくなく、トップティアと長らく対戦してきたプレーヤーながらもリスキーなバッター。
ただ、抜群の身体能力、恵まれた体格、プルサイドへパワーを発揮するリフトスイングからパワー面の期待度が高く、先日のドラフトコンバインでもパワーを発揮した模様。
ショートとしてはオーバーサイズであるにも拘わらず守備力は同ポジションに留まることができるレベルだと称され、平均以上のスピードに加え野手への専念や先述のようにマウンドで剛速球を生み出した強肩もプラスファクターとなるはず。
しかしながら、昨年の肘の故障が完全に癒えておらずショート送球のアームアクションに制限があるとの疑惑もあり、ここら辺は肘に不安を抱えたままドラフト1巡目指名を受けたオースティン・ウェルズを彷彿させます。
Season | G | AB | H | HR | BB | K | BA | OBP | SLG | OPS |
2021 | 6 | 18 | 3 | 0 | 2 | 5 | .188 | .278 | .312 | .590 |
2022 | 21 | 80 | 24 | 4 | 19 | 14 | .400 | .538 | .716 | 1.255 |
2023 | 28 | 103 | 36 | 12 | 21 | 8 | .444 | .563 | 1.074 | 1.637 |
スロットバリュー以上のボーナスを求める可能性もある存在ですが、全体26位のオーバーピックなら大きな問題とはならないはず。
誕生日が2005年8月と早生まれである点も大きな魅力で、インゲームパフォーマンスが飛び抜けないのも致し方なしか。
What a pro prospect look like in High School‼️
🔥🔥🔥 prospect in the 🌍
💣 #6️⃣ @TaiPeete pic.twitter.com/GbOSrpMdwq
— Minority Baseball Prospects (@MBPTakeover) March 16, 2023