ヤンキース：プロスペクト・リポート：第3回（2024/5/13）

（2か月前） ヤンキース プロスペクト 0

ヤンキース：プロスペクト・リポート：第2回（2024/4/24）
2024年「ヤンキース：プロスペクト・リポート」の第2弾
mlb-info.com
2024-04-24 23:04

AAA

Will Warren

昨シーズンは前半戦にAAAの壁にぶち当たりMLBへ届かなかったWarren。

後半戦、そしてSTでの好投を経て、今シーズンは早い段階でのMLBデビューが期待されていたはずですが、開幕から低調なパフォーマンスが続いています。

依然としてAAA屈指のSWが威力を発揮（48.3 Whiff%・40.0 Chase%）しているだけでなく、昨シーズン機能しなかったFFはIVB（12.7”→15.2”）やVAA（-4.8→-4.2）が大幅に向上し、40.0Whiff%・69.4 Z-Con％を残すなどプットアウェイ・ピッチと呼べるような状態。

ただ、27.3%→37.5%と投球割合を増やしたSIのパフォーマンスが大きく低下しており、他ピッチの上がり目と合わせても収支はマイナス。

シンプルなコマンドミスによってミートボールを痛打される場面が多く、昨シーズンのようにゾーン低めでウィークコンタクトを生み出すことができません。

もちろんSIの割合を増やしたことで他ピッチが活きるようになった側面もあるのでしょうが、昨シーズンは99.2 IPで12 Barrelを記録したのに対し、今シーズンは33.1 IPで既に10 Barrelを許しているわけですから、ピッチング・アプローチの早急な改善が必要なのは確か。

 

Alex Mauricio

95+ mphのHBAが小さいFFとCT気味のSLを武器に緩やかな成長曲線を描いてきたパワー系リリーバーが、27歳にして突如に制球力を開眼。

Str%は70%、Zoneは50％に達し2.9 BB%はNYY傘下全体でNo.1の数字です。

また、CTとSLの差別化を図り、苦手だLHB相手に好投している点も見逃せません。

 

AA

Benjamin Cowles

スイングパスを大きく軌道修正した大胆なフォーム改造が功を奏したのか、開幕から強打を発揮。195 wRC+の好成績によってELの月間MVPに選ばれました。

コンタクト・クオリティもさることながら、K/BBの向上（27.5 K%・12.4 BB%→16.7 K%・11.4 BB%）の向上には目を見張るものがあり、シーズン前半戦中にはIFが手薄となっているAAAへ到達することでしょうね。

昨年に安価でAutoを手に入れておいて良かったです。

 

Tyler Hardman

死球による右手骨折からの実戦復帰を果たし、Low-Aでリハビリ出場中。

早速ながら110+ mphのEVを叩き出すなど完全復調を感じさせます。

 

Alexander Vargas

出場機会を捻出するためにAAへ早期昇格。

.175/.175/.250とバッティングが全く通用しないだけでなく、SS守備においても相変わらずミスを連発。

AA上位の野手戦力を誇るチームの中で完全な場違い。

 

Spencer Jones

STでの驚異的なパフォーマンスは何処へやら、気付けば昨シーズンと同様の成績に収束。

特に今月はここまで.158/.250/.184 とVargas状態。

まあ、プルサイドへの打球が大きく増えているのは良い兆候で、ここからプルヒッティングをゲームパフォーマンスに落とし込めれば…。

 

High-A

Rafael Flores

昨シーズン18%だったCS%が今シーズンは驚きの0%。7試合でマスクを被り18 SBを許しています。

強打とは言っても、所詮は1B/DHとして平均未満の打撃力の持ち主ですから、ここまで守備が足を引っ張ってくると…。

 

Cam Schlittler

前回にて5 IPノーヒッターを達成するなど絶好調なSchlittler。

昨シーズンはLow-90s mphに留まっていたFFがmid-90s mphを計測しているとのことで、これはメカニクスのエフォートが増したおかげかと。

そして、フィジカル面ではまだまだプロジェクションの余地を残しています。

 

Low-A

Roderick Arias

Contact%系スタッツは酷いものですが、シーズン最序盤に40％を超えていたChase%が30%未満まで落ち着き、アプローチはある程度モノになってきました。

ただ、RHB（vs LHP）では27 PAで13 K・1 BBに終わっており、RHB改善はスイッチヒッターとして大きな課題でしょう。

SS守備も今一つ安定せず。

 

FCL

LalaneとLagrange

FCL Yankees投手陣の2トップ Henry Lalane＆Carlos Lagrangeは両名ともILスタート。

故障の程度は不明。

 

Angel Benitez

2022年のトミー・ジョン手術から遂に復帰。

ただ、3.2 IPで5 BBは宜しくありません。

登板の映像無し。

 

Josh Tiedemann

SP登板とDH出場の両方を果たしており、今シーズンも二刀流起用を継続する模様。

 

Edgleen Perez

Eric Logenhagenだけが高く評価していたスリーパー・プロスペクトですが、チーム最年少かつ唯一の17歳にもかかわらず攻守においてチームNo.1のパフォーマンスを披露中。

夏のアップデートでは他の媒体でもTop 30の常連となるでしょうね。

 

Omar Gonzalez

昨年DSLでプレーする中でトミー・ジョン手術を受けたはずですが、普通に開幕からロースターへ入り登板。

単に置換式ではない肘手術だったのかな？

 

Chris Kean

昨年のドラフト外入団。個人的な注目株。

94 mphを計測しているようです。