日本時間で6月13日にMLBのドラフトが行われることもあり、アメリカの様々なメディア・サイトでは、ドラフト予想が盛んに行われています。そこでそれらの情報のまとめ+私の個人的な考えを合わせて今ドラフトの候補選手ランキングを作りました。全体的な評価はあまり良くない今年のドラフト候補選手たちですが、グリーンやマッケイなど将来のMVP・サイヤング賞候補もいます。
1位:ハンター・グリーン 右投先発 高校生(カリフォルニア)
右投げ右打ち・190㎝・17.8歳
若干17歳でアメリカ最大のスポーツ誌・スポーツ・イラストレイテッドで表紙を飾り(10代の男性野球選手ではブライス・ハーパー以来)、誌面では野球界のレブロン・ジェームズor次世代のベーブ・ルースとも評された選手です。次世代のベーブ・ルースという肩書からも分かるように二刀流として注目されており投手なら全体3位以内、ショートとしてなら全体10位以内の評価を受けており、もし高校生右投手として全体1位指名されればMLBドラフト史上初の快挙となります。(それ以前に高校入学前から有名な選手で、わずか14歳で93マイル(149㎞)を計測しています)
投手としては、まだ17歳ながら最速102マイル(最速101マイルというスカウトも)、平均ですら95マイル~98マイルという年齢離れした速球を誇り変化も優れています。変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップの3種類を持ち、スライダーは将来平均以上になるでしょうし、今年はチェンジアップの向上に努めました。。投球フォームはスムーズでコマンドも高校生としては間違いなく平均以上です。
野手としては、まだ線は細いもののパワーのポテンシャルは素晴らしく、軽いスイングで簡単に柵越を放ちます。
打者に専念していないので、バッティングフォームはまだ改善の余地がありますが、打者に専念し体も大きくなれば素晴らしい長距離打者になれるはずです。足の速さはトラウトの肩のように、唯一の弱点といわれていますが、守備範囲・グラブさばきは平均以上で最高級の強肩を含めて、守備でも高校生トップクラスの評価を受けています。
野手としてよりは投手として優れており、90%以上の確率で投手として指名&育成されるでしょうが、最近の剛速球高校生右腕といえば、14年全体2位のタイラー・コレックや16年全体4位のライリー・パイントなどシングルAですら通用していない選手が思い浮かぶだけにリスクが大きいように思えます。しかし、全米イ的なスター選手不足・黒人の選手減少が指摘される昨今のMLBには、グリフィー以来の黒人スターとして絶対に必要な逸材でしょう。
2位:ブレンダン・マッケイ 左投先発/一塁手 ルイビル大学
左投げ左打ち・190㎝・21.5歳 (下は成績)
今ドラフトの最高の大学生・MLBドラフト史上最高の二刀流選手などの評価を受ける選手で、彼が投手・野手どちらとしてMLBデビューするかアメリカでは全く意見が分かれており、今ドラフト最大の謎とも言えます。
まずは投手として。アメリカ大学野球でも強豪リーグのACCに所属していますが、防御率2.22、奪三振率12.28の好成績を記録しています。アームスピードはイマイチで速球は90マイル~94マイルとそれほど速くはありませんが変化に富み、もし投手に専念すれば当然球速は上がるはずです。決め球のカーブは今ドラフト最高クラスとの評価もあり、右打者に投げるチェンジアップも平均レベルです。また、デリバリーはシンプルで無駄がなく、常に低めにコマンドされており球威の不足を補っています。ただ投手に専念していないせいか、試合後半の球速低下が見受けられるようです。
次は打者として。今ドラフト大学最高のピュアヒッターとの評価もあり、本塁打15本・OPS1.100台を記録しています。ハンドスピードが素晴らしく、フォームにもブレが少なく長距離打者というよりは選球眼を備えた3割20本を記録するような打者になると予想されています。しかし、強豪校とそれ以外の大学との成績を比較してみると成績に差があります(俗に言う雑魚専かも)
守備では強肩のものの、二刀流+鈍足のせいで一塁手オンリーの選手となってしまっており、プロ入り後打者に専念したとしても一塁以外は無理だろうと考えられます。ただグラブさばきなどの評価は高く一塁手としては平均以上の守備を有するようです。
投打ともにトップクラスの選手ですが、二刀流が足を引っ張ってる感もあり、大谷翔兵みたいにはいかないでしょう。かつてケーシー・ケリーがBOSに1巡目で指名された際、シーズンに前半後半を投手野手に分けて1年間二刀流としてプレーしたときは投手に専念することになりました。マッケイも同じように入団先でとりあえずは二刀流としてプレーすることになりそうです。(スカウトに投手を希望している旨を語ったという噂もあります)