TJ・シッケマ:ヤンキース・戦力均衡ラウンド(2019年MLBドラフト)

前回に記事では今年のMLBドラフトにおいてヤンキースが1巡目(全体30位)で指名したアンソニー・ボルペについて書きましたが、今回の記事では戦力均衡ラウンド(全体38位)で指名した大学生左腕TJ・シッケマを取り上げたいと思います。

(この戦力均衡ラウンド(全体38位)指名権はソニー・グレイのトレード時にシンシナティ・レッズから獲得したもの)


アンソニー・ボルペ:ヤンキース・1巡目(2019年MLBドラフト)

2019年MLBドラフト注目選手:まとめ


TJ・シッケマ

TJ Sikkema
20歳:183㎝・100㎏:左投左打:ミズーリ大学
契約金:195万2300ドル

各ランキング 順位
ベースボールアメリカ 80
MLB.com 57
Fangraphs 78

アイオワ州のセントラル・デウィット高校出身で父親は同校野球部のヘッドコーチ。高校時代は野球、アメリカンフットボール、バスケットボール、サッカーの4つのスポーツを掛け持ちしていましたが野球でのパフォーマンスが飛び抜けいていたようで、4年間の通算成績は30勝5敗・防御率0.83・370奪三振・被打率.136。アイオワ州のAll-Stateに何度も選出。

ミズーリ大学では1年目こそリリーフ中心の起用だったもののパーフェクトゲームのフレッシュ・オール・アメリカン・チームに選出。2年目からは先発中心の起用となりケープコッド・リーグでも活躍すると、3年目となる今年は88.2回で防御率1.32・奪三振率10.3・WHIP0.96という圧倒的な成績を残していました。

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今年に入って球速が向上。オーバースロー気味とスリークォーターの2種類のアームスロットを使い分けオーバースローからは最速95マイル・常時93マイル前後、スリークォーターからは最速93マイル・常時90マイル前後を計測。どちらかと言えばオーバースローから投げる場面が多いように感じます。

変化球はスライダーとチェンジアップ。80マイル台中盤のスライダーはプラスピッチではないものの平均以上のクオリティ。やはりオーバースローとスリークォーターで変化量や方向・質に違いがアリ。縦よりも横への変化に優れたチェンジアップもスライダーほどではないものの平均程度の評価。

年々四球率が悪化しているもののコマンドの評価も平均以上。コマンド良く相手打者の内角に速球を投げ込む攻撃的・積極的なピッチングスタイルの持ち主で右打者相手に有効的。

本来ならドラフト3巡目程度での指名が予想されていた選手ですがが、ヤンキース以外にもカブスが熱心なスカウティングを行いカブスの2巡目指名候補にも挙がっていた選手。

ヤンキースは1巡目で指名したアンソニー・ボルペへの契約金捻出のためにこのシッケマをオーバースロットで指名したはずですが、(ヤンキースとシッケマはすでに契約済みであるものの)契約金はボーナススロット通りの195万2300ドル。これでアンソニー・ボルペを満足させられるほどの契約金を用意できるかは微妙に。