前回の記事では2018年の興行収入について書きましたが、今回の記事では2019年度の世界興行収入と北米興行収入の予想を行いたいと思います。
かねてから2019年は興行的に非常に豪華なラインナップになると予想されていましたが、残念ながら「アバター」と「ワンダー・ウーマン」の新作は2020年に延期されてしまいました。
1位:アベンジャーズ/エンドゲーム
ディズニー:4月26日公開
全世界興行収入予想:21億5000万ドル
2018年公開の「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」は北米興行収入が6億8000万ドル、全世界興行収入は20億5000万ドルでしたが、MCUフェイズ3の集大成として前作越えの興行成績が期待できます。
マイナスポイントは上映時間が約3時間と長時間になりそうなこと、約1か月前に同じMCUの「キャプテン・マーベル」が上映されることでしょうか。
2位:スター・ウォーズ/エピソード9(副題未定)
ディズニー:12月20日公開
全世界興行収入予想:13億5000万ドル
「エピソード7」、「ローグワン」の興行的大成功と打って変わって「エピソード8」、「ハン・ソロ」は興行的に失敗していますが果たして今作はどちらに転がるでしょうか?
基本的に3部作は1作目が一番興行成績が良く、2作目で大きく落ちて3作目で持ち直すパターンが多いので(2作目は繋ぎの内容になりやすいため)今作も「エピソード8」を超える興行成績が期待できそうですが、「エピソード8」で多くのファンの関心を薄めてしまったので私は「エピソード8」を少し超える程度の興行収入になると予想しました。
とにかく「スター・ウォーズ」シリーズは中国という大映画市場に見放されているので、他の大人気映画シリーズと比べると不利な立場となっています。恐らく「北米興行収入÷世界興行収入」は50%前後となるでしょう。
3位:トイ・ストーリー4
ディズニー:6月21日公開
全世界興行収入予想:11億2000万ドル
前作で完璧なエンドを見せた「トイ・ストーリー」シリーズですが、余計なことに2019年6月に4作目が公開予定。
前作の「トイ・ストーリー3」は2010年の年間最高世界興行収入を記録しましたが、今作は2018年の「インクレディブル・ファミリー」を下回る興行成績になるのではないかと予想しました。
ちなみに、「トイ・ストーリー」シリーズの興行成績は3作目>2作目>1作目となっています。
4位:アナと雪の女王2
ディズニー:11月22日公開
全世界興行収入予想:11億ドル
社会現象を巻き起こした前作の興行成績はさすがに下回るでしょう。それでも「トイ・ストーリー4」と2019年のアニメ映画王座を争うはず。「トイ・ストーリー4」と比べて北米興行収入は負けるでしょうが、北米外での興行収入は大きく上回るでしょう。
前作は日本だけで254億円も稼いだだけに日本での興行成績も楽しみですが、日本での公開日は2020年の2月ごろになると予想されます。
5位:キャプテン・マーベル
ディズニー:3月8日公開
全世界興行収入予想:10億2000万ドル
「アベンジャーズ/エンドゲーム」と公開日が近いのは気になりますが、2018年は同じような状況の中「ブラック・パンサー」が大ヒットしたので思ったほど影響しないかも。
昨年は「ブラック・パンサー」の予想でやらかしたので、今作は高めに予想するという賭けに出てみました。予告編を見る限りはつまらなさそうだけどね。
6位:ライオンキング
ディズニー:7月19日公開
全世界興行収入予想:9億8000万ドル
1994年最高の興行成績(全世界興行収入8億6000万ドル、現在の紙幣価値で14億6000万ドル)を残した名作「ライオンキング」の実写版。
アメリカの映画ファンは大体12億ドル前後と予想していましたが、人間が一切出てこない動物だけの実写映画がそこまで稼げるか疑問に感じたので10億ドル程度の予想としました。同じようなディズニーの実写映画では「ジャングル・ブック」がありましたが一応人間が主人公でしたからね。
7位:スパイダーマン ファー・フロム・ホーム
ソニー:7月5日公開
全世界興行収入予想:8億5000万ドル
前作の「ホーム・カミング」は北米興行収入が3億3400万ドル、全世界興行収入は8億8000万ドルでしたが、MCUフェイズ4の開幕作となる今作も同じような興行成績になりそう。
ただ、サム・ライミ版もアメージング版も2作目で全世界興行収入を約5000万ドル落としているので、前作の興行収入を超える可能性は低いんじゃないでしょうか。
8位:ジュマンジ3(タイトル未定)
ソニー:12月13日公開
全世界興行収入予想:8億1000万ドル
前作の「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(ジュマンジ2)」は予想を大きく超える北米興行収入4億ドル、全世界興行収入9億6000万ドルを記録しましたが、今作は前作の約85%程度の興行収入になると予想。
2019年~2020年の年末年始は2017年~2018年と同じように大人は「スター・ウォーズ」、子供は「ジュマンジ」という形になりそう。
9位:ペット2
ユニバーサル:6月7日公開
全世界興行収入予想:7億5000万ドル
前作は大した内容でもなかったくせに北米興行収入が3億7000万ドル、全世界興行収入は8億8000万ドルと好成績を残していましたが、続編となる今作もTop10に食い込んできそう。
製作費が安いので費用対効果はTop10の中で1番かもしれませんね。
10位:アラジン
ディズニー:5月24日公開
全世界興行収入予想:6億8000万ドル
「ライオン・キング」と同じように1992年最高の興行成績(全世界興行収入5億400万ドル、現在の紙幣価値で9億1000万ドル)を残した「アラジン」の実写版。最激戦区の5月公開であることは不安ですが、なんだかんだで6億~7億ドル程度は稼げるんじゃないでしょうか。
ウィル・スミス演じるランプの魔人「ジーニー」が予想以上にウィル・スミス丸出しだったのはビックリ。
この予想通りだと1位~6位までをディズニーが独占することになりますが、ディズニーが買収した20世紀FOXの作品は1作も入りませんでした。
Top10圏外となったその他注目作
名探偵ピカチュウ
ワーナー:5月10日公開
とうとうポケモンが実写化。日本とアメリカ以外でのポケモン人気をよく知らないので予想が難しいですが、とりあえず予告編の再生回数は上々です。
IT2/イット チャプター・ツー
ワーナー:9月6日
前作はホラー映画史に残る興行成績を残しましたが、さすがに今作は前作を下回るでしょう。たぶん5億5000~6億ドルぐらいになるんじゃないでしょうか。
また、製作費が安いんで3作目以降の製作も間違いないでしょう。
ホブス&ショウ(邦題未定)
ユニバーサル:8月2日公開
「ワイルド・スピード」シリーズのスピンオフ作品であり、ドウェイン・”ザ・ロック”・ジョンソンとジェイソン・ステイサムが演じるキャラクターに焦点を当てているようです。
「ワイルド・スピード」シリーズは北米ではすでに落ち目なので、中国などでどこまで稼げるかが勝負ですね。
ダンボ
ディズニー:3月29日
2019年は「ライオン・キング」、「アラジン」あけでなく「ダンボ」の実写版までもが公開。
まあこれはそんなに売れないでしょ。ディズニーもマーケティングにそこまで力を入れてないし。
ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ
ワーナー:5月31日公開
個人的には2019年最大のダークホース。でも怪獣映画って日本以外では興行成績伸びないんだよな~
とにかく前作みたいな安い人間ドラマを突っ込まないでね。
シャザム
ワーナー:4月5日
作品ごとに興行成績のバラつきが非常に大きいDCEUですが初のコメディ調作品でMCUを追従できるか注目。自分はたぶん観に行かないけどね。
X-MEN:ダーク・フェニックス
FOX:6月7日公開
前作の「アポカリプス」はコケましたが今作も...。
ディズニーのFOX買収によりMCUに組み込まれれば復活できそうですけど。
メン・イン・ブラック:インターナショナル
ソニー:6月14日
大人気シリーズのスピンオフ作品ですがウィル・スミス抜きでどこまでやれるか?
アリータ:バトル・エンジェル
FOX:2月14日公開
ジェームズ・キャメロン製作&製作費1億7500万ドル~2億ドルの大作ですが、たぶんコケる。
ターミネーター6
パラマウント:11月1日公開
3作連続でコケているだけに今作も期待薄。