2017年MLBドラフト・有望株ランキング 3・4位

3位: カイル・ライト  先発  ヴァンダービルド大学

右投げ・193㎝・21.8歳
一部ではマッケイ、グリーン以上の評価を受ける、強豪ヴァンダービルド大のエースピッチャー。
速球は平均92~94マイル、最速97マイルを誇り、コマンドも優れておりコンスタントに低めに集めることが出来ます。また80マイル中盤のスライダー、80マイル前後のカーブ、80マイル後半のチェンジアップは全て平均以上であり容易に空振りを奪います。ただ変化球のコマンドは速球ほどではなく、まだ向上の余地があるようです。
スロースターターのようで、スタミナにも優れており8~9回でも球速・コマンドを維持することができます。
体格にはまだ成長の余地があり、投球フォームも体重をボールにしっかりと乗せられていないような感じがするので、プロ入り後もある程度は球速上昇が期待できるでしょう。順調に球速が上昇すればトミージョン手術復帰後のスティーヴン・ストラスバーグのような投手になるんではないでしょうか。ソニー・グレイやジョン・ラッキーと比較する声もあります。
(追記:6月3日)
4月の中旬から好投を続け、現在では全体1位指名の最有力となっています。

4位: オースティン・ベック  センター  高校生(ノースカロライナ)

右投右打・180㎝・18.6歳

今ドラフト最高クラスのポテンシャルを秘めますが、去年の5月に足を怪我し夏と秋のショーケースに参加できなかったため、レベルの高い相手や木製バットでのプレーが未知数であり、アメリカでの評価も全体4位~10位とバラツキがあります。個人的には気に入っている選手なのでこの順位としました。
(ショーケースについての説明はこちらのNHKのコラムをご覧ください⇒http://www1.nhk.or.jp/sports2/column/column_hasegawa_017134.html
バッティングスピードは高校時代のクリント・フレイジャーやブレンダン・ロジャースと匹敵するレベルで、パワーのポテンシャルは高校トップクラスと言われています。対照的に、ショーケースに参加しなかったこともありコンタクトには疑問符が投げかけられており、プロレベルで厳しいとみるスカウトもいるようです。しかし、バッティングフォームはコンパクトでハンドスピードも素晴らしく選球眼も優れているので、私はプロでも平均レベルのコンタクトを見せると思います。
去年の怪我前は60ヤードダッシュで6.5秒を切る俊足でしたが、今年は怪我の影響で少しスピードが落ちているといわれています。しかし、それでも平均よりかなり上のスピードは外野守備にも生かされるでしょうし、90マイル以上を計測する強肩も考えれば、プロでもセンターとして平均以上の守備力を持つでしょう。
5ツールのうち4つでトップクラスのポテンシャルを秘め、マイク・トラウトと比較する声もあり、個人的には去年のドラフトで上位にランク付けされたミッキー・モニアクやブレイク・ラザフォードよりも上だと思います。ただリスクが非常に大きい選手なので、指名順位は全体7~10位ぐらいになるんではないでしょうか。