2017年MLBドラフト・有望株ランキング 11~13位

11位:ジョーダン・アデル  センター  高校生(ケンタッキー州)

右投右打・191㎝・18.2歳

現在の身体能力だけならルイスと並んで高校トップクラスと言っても過言はないでしょう。
特筆すべきツールはスピードと肩。去年のショーケースでは60ヤード走で6.2秒を計測しており、このタイムは高校トップクラス。しかし将来の体格の成長につれてある程度は落ちるでしょう。肩の強さは高校生外野手でトップ、去年は投手として16歳11ヶ月で96マイルを計測するなど、センターでプレーするには申し分のないレベルです。(ちなみに現MLBプレーヤーでは、高校生時代にアーロン・ヒックスが98マイル、ジョーイ・ギャロが98マイル、ブライス・ハーパーが16歳で96マイルを計測していました)
またバットスピードも素晴らしく、パワーのポテンシャルも間違いなく平均以上でしょう。
ここまでだけなら全体5位指名前後レベルの選手ですが、アデルの評価を大きく落としているのがバッティングコントロールです。速い球・変化球への対応はどちらも評価が低く、相手が高校生なら良いですがプロレベルが相手になれば三振を量産すると予想されています。
明確な弱点がありますが、身体能力の高さからアンドリュー・マカッチェン、ジャスティン・アップトンと比較されており、この後13位で紹介する同じセンターのヘイズリーとは両極端の選手です。

12位:アレックス・ファイエド  先発  フロリダ大学

右投・195㎝・21.7歳

去年は大学全米代表として防御率0.56を記録し全体3位以内指名候補の一人でしたが、秋に両ひざの故障で手術をしたため評価を落としました。また成績も少し低下しています。
投球フォームが独特でスリークォーターから最速97マイル、平均91~94マイルを投げ込みますが、怪我の影響か今シーズンは少し球速が低下しています。決め球は平均以上のスライダーで80マイル中盤を計測しており、将来には絶対的な決め球に成長するポテンシャルもあります。また平均以下のチェンジアップが第2の変化球ですが、習得したのは最近でまだまだ伸びしろがあるでしょう。(速球のコマンドは良いようですが、変化球のコマンドは平均以下と言われています)
投球フォームも含めて怪我の心配な選手ですが、今年のスランプを克服すれば各球種の向上が期待でき、先発ローテ3番手レベルの投手になれそうです。

13位:アダム・ヘイズリー  センター  ヴァージニア大学

左投左打・185cm・21.1歳
8位のペイヴィン・スミスとチームメイトですが、打撃成績だけならスミス以上のOPSを記録、また投手としてもある程度の成績を残しています。
身体能力が高く、スピードと肩は平均以上でプロレベルでもセンターに留まれると予想されています。
クラウチング気味の打撃フォームからインサイドアウト・スウィングで広角に打ち分けます。選球眼も優れており変化球にも対応できますが、パワーのポテンシャルは低く将来は10~20本塁打程度しか期待できないようです。
「3割15本塁打20盗塁+高出塁率を記録できる守備は平均以上のセンター」が将来像、ポテンシャルはほかの上位候補ほどではありませんが、リスクは小さく即戦力候補として指名されるはずです。