ベン・ライス:ヤンキース・プロスペクト


2023年シーズン前半戦終了時点におけるニューヨーク・ヤンキースのプロスペクト(有望株)ランキングTOP50を作成

ベン・ライス

Ben Rice
1999年2月生(24歳9か月):185cm・97kg:C
AA:2021ドラフト12巡目(全体363位)
選手ページ:MiLB公式Baseball ReferenceFanGraphs

ヒッティング   : 40/40
パワー      : 50/55
ラン       : 35/30
アーム      : 35/35
フィールディング : 40/40
総合       :   35/40


ボストン近郊にて弁護士の息子に生まれ、ジョン・F・ケネディらを輩出した超名門高校を卒業後、アイビーリーグの名門校ダートマス大学に進学。

学歴を見る限りでは相当な秀才のようですが、3つ上の兄と2つ下の妹も大学水泳で活躍していることから、そもそも身体能力が優れた一族なのでしょう。

ダートマス大では、低レベルなアイビーリーグでプレーするも、2019年のフレッシュマンイヤーを並の成績に終えると、翌2020年シーズンはコロナによる早期終了によって、たった7試合出場でシーズンエンド。さらに、ドラフトイヤーの2021年もシーズン中止となり、NCAAでまともなプレー機会は得られず。

ただ、2020年及び2021年のサマーリーグではドラフト上位指名選手と比べても遜色ない成績を記録しており、その活躍が2021年ドラフトの指名獲得に繋がりました。

ちなみに、プロ入り後もオフシーズンにはダートマス大学に帰り、学位取得へ向け勉学に励んでいます。

Year Age Lev G PA H HR SB BB SO BA OBP SLG OPS
2021 22 A-Rk 23 84 13 3 1 13 21 .197 .345 .364 .709
2021 22 Rk 2 6 0 0 0 1 3 .000 .167 .000 .167
2021 22 A 21 78 13 3 1 12 18 .210 .359 .387 .746
2022 23 A 68 242 55 9 4 28 41 .267 .368 .442 .810
2023 24 AA-A+-A 73 332 89 20 11 44 62 .324 .434 .615 1.048
2023 24 A 10 42 10 2 1 5 10 .286 .405 .543 .948
2023 24 A+ 15 68 15 2 3 18 10 .341 .559 .523 1.082
2023 24 AA 48 222 64 16 7 21 42 .327 .401 .648 1.049

ドラフト直後のAクラスにおけるプレーでは、表面的な数字こそ跳ねなかったものの、印象的なStatcastレコードを記録。

翌2022年は故障に苦しみながらも、同クラスにて数字を伸ばしました。

そして、2023年は再び長期離脱を喫しながらも、MiLB全体No.1のwRC+(250打席以上)を残すなど大ブレイク。

各媒体の傘下プロスペクト・ランキングへ名を連ねる存在となり、来シーズンも上振れするようなことがあれば、オースティン・ウェルズのバックアップ・オプションとなり得るでしょう。


ヒッティング : 40/40
パワー    : 50/55

典型的な耐久型のバッターで、Chase%が20%を下回りる共にコンタクト率も優秀。そのため、大学時代から一貫として高水準なK/BBを残しており、ハイフロアーなバッターと言えます。

来シーズンはAAAの機械判定に対し、如何なるアプローチを見せるか楽しみ。

また、ローパワーが特別優れてるわけではありませんが、安定感のあるコンパクトなアッパースイングにより、高い平均EVと理想的なLAをプロデュースする能力に優れ、スペックを上回るパワーナンバーを記録。

内角打ちを得意とし、RHPのクロスファイアを苦にしないため、対RHP成績と対LHP成績は極端に乖離している点も特徴的です。

ラン : 35/30

大学時代はたった1つしか盗塁を決めておらず、プロ入り後も走塁成績は△。

今シーズンの高いBABIPも運に恵まれたおかげでしょう。

スぺ体質を踏まえると、今後さらなる鈍足化が進むと考えられ、ヤンキー・スタジアムでフェン直のシングルを放つ姿が目に浮かびます。

アーム      : 35/35
フィールディング : 40/40

ブロッキングやフレーミングはキャッチャーの及第点をクリアしている印象ですが、盗塁阻止能力が大きな課題に。

スぺ体質も相まって1B/DH起用も増えており、MLBデビューを果たす頃にはキャッチャーとしてクビを切られている可能性が大。

総合 : 35/40

個人的に1年目から応援しているプロスペクトなので、この勢いののままMLBへ突っ走ってほしいところですが、低レベルな守備走塁によってアップサイドには限りが…。

来オフにルール5ドラフト対象となるため、もう1度長期離脱を喫するようなことがあれば、ピンストライプを身に纏いMLBデビューを果たすことはないでしょうね。


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