アーロン・ジャッジと過去のホームランダービーを比較する

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昨日のホームランダービーでStascast計測開始史上最長となる513フィートのホームランを放ったアーロン・ジャッジ、今回はその圧倒的だったパフォーマンス、飛距離を過去のホームランダービーと比較してみます。


ジョシュ・ハミルトン:2008年

ホームランダービー史上最高のパフォーマンスは間違いなく2008年1回戦のジョシュ・ハミルトンでしょう。ベーブ・ルースやミッキー・マントル、レジー・ジャクソンなど伝説的な長距離砲が特大ホームランを放ってきた旧ヤンキースタジアムで行われたホームランダービーでしたが、たった10アウトまでに驚異の28本塁打を記録。優勝こそは逃したものの、旧ヤンキースタジアムの最後のオールスターにふさわしいパフォーマンスでした。上の動画の18本目の本塁打推定飛距離は518フィート(157m・ESPN推定)、ESPNがHome Run Trackerで計測を開始した2006年以降では、公式戦・ホームランダービー問わず最長のホームランとなっています。

ボビー・アブレイユ:2005年

1大会41本塁打という当時断トツの記録を達成したのがアブレイユ。本数だけでなく飛距離もすさまじく、1回戦で24本(当時の最多記録)を放ちましたがそのうち1本(ペプシの広告越え)は飛距離517フィートと推定されています。
アブレイユは打者タイプとしては中距離打者だったのも面白いところ。今ではジャッジやスタントンなどばかりが注目されていますが、意外と中距離打者にも凄い選手がいるかもしれませんね。

ジャンカルロ・スタントン:2014年

去年のスタントンは圧倒的でしたが、飛距離だけなら2014年も凄かった!1回戦で敗退してしまったものの最後のホームランは510フィート(ESPN推定)の特大弾、ターゲット・フィールドのあそこまで飛ぶような打球は球場の閉場まで見られることはないでしょう。

フランク・トーマス:1994年

日本では「とんねるずのスポーツ王は俺だ」の名物企画「リアル野球BAN」に鳴り物入りで参加し、全く結果を残せなかったことで有名なトーマス。ただ全盛期はMLB最強のバッターとして君臨し、ホームランダービーでもその怪力を如何なく発揮。最長のホームランは519フィートと推測されています。

ここまでごく一部ですが過去のホームランダービーの偉大なるパフォーマンスを挙げてみました。
だいたいMLBで最長飛距離が520フィート程度であることが分かります。
まあ推定飛距離がどれほど正しいかは測りかねますが、ジャッジには来年、再来年と更なる記録向上、史上初の520フィート越えも期待したいところです。
また本題と関係ないかもしれませんが、上の4つすべてに共通することは、他選手のリアクションが非常に楽しそうで素晴らしい雰囲気であるということ。アメリカスポーツがエンターテイメントとして大きな成功を収められる理由の一つが彼らの大らかさだということが分かります。

ここからは番外編

ブライス・ハーパー   2009年  16歳

21世紀ドラフト最高の逸材であったハーパーをより有名にしたのがこのホームランダービーでした。最長502フィートの飛距離もさることながら、一番の脅威はバッティング・スピードでこれ以上に速い16歳は当分お目にかかれないかもしれません。

ブレイズ・ジョーダン  2016年  13歳

2016年にグローブライフパークで行われたショーケースで若干13歳ながらも500フィート越えのホームランを2発はなったのがこのジョーダンです。現在まだ14歳6か月でドラフトは2021年なのでこれからどうなるかは全くわかりませんが、これからのショーケースで注目したい選手です。