クラーク・シュミット:ヤンキース・1巡目

今日MLBドラフトの1巡目と2巡目の指名が行われ、NYYは大学生右腕を1巡目・全体16位で指名しました。

1巡目全体16位クラーク・シュミット    サウス・カロライナ大学

右投先発・185㎝・90㎏・21.3歳
今年の2月~4月に素晴らしい成績(防御率1.34、奪三振率10.44)を記録し、当時は10~15位程度の評価を受けていました。しかし4月20日のフロリダ大学戦で肘を痛め、トミージョン手術を受けることになり評価も下落していましたが、ヤンキースは全体16位という上位でサプライズ指名を行いました。(ドラフト前の評価は30~40位ぐらにランクされてしました)
大学進学後に急成長した選手で大学在学中に体重を約13㎏増やし、速球が1年生では88~90マイル、2年生で90~93マイル、そして今年3年生になり最速96~97マイル、平均91~94マイルを計測しており、順調に球速が上昇しています。また球速だけでなく変化も素晴らしく球速と変化を合わせれば60~65の評価を受けています。
決め球は80マイル中盤のスライダー、怪我をする前は今ドラフト・トップクラスの評価を受けており空振りを奪える球です。平均レベルのチャンジアップは変化量は安定しないものの、将来には平均以上となるポテンシャルを秘めており、カーブも平均以下ですが平均レベルまで成長を期待できるでしょう。

またスタミナも優れており試合後半でも球速を維持できようで、速球・変化球・スタミナのレベルはプロでも先発として活躍を期待できるものです。

彼の最大の弱点は、故障しやすい投球フォームです。というかもう怪我しちゃってるんですが・・・
上の動画でも分かるように、右足を大きく1塁側に踏み出し肘に大きなストレスがかかっており、今ドラフトの1巡目指名を受けた投手の中では最悪のフォームだと思います。(下の写真でも酷さがわかりますね)
プレー以外の話では性格面も高い評価を受けており、怪我さえしなければジェームズ・カプレリアンのようにく全体16位でも納得のいくレベルの選手でしょう。ただカプレリアンのように怪我のリスクは非常に高く、個人的にはアレックス・ファイエドやデヴィッド・ピーターソンのような堅実な選手が分かりやすくて良かったんですが。ただ間違いなく契約金はスロット以下に抑えられるでしょうし、この指名は2巡目での指名にも大きく関係してきています。
まあそれ以前に今年の投球の動画がネット上にほとんどなくて(上の動画も13ヶ月のもの)、個人的には評価のしようがなかった選手なんで私のランキングにも含めませんでした。

ちなみに復帰は来年の夏ごろと言われており、カプレリアンの復帰時期と被ってますね。また今ヤンキース傘下内のプロスペクトランキングに含めるなら大体12~15位ぐらいにランクインする選手だと思います。
他の小ネタもまとめておきます
・ジョーダン・モンゴメリーもサウス・カロライナ大学出身
・好きなチームはブレーブス、選手はチッパー・ジョーンズ
・ヤンキースが前評判以上の順位で指名すると大体失敗する
・ヤンキースの1巡目指名はジーター以来では大きな成功を収めたのはアーロン・ジャッジのみ
・2巡目で指名したマット・ザウアーの方が指名予想順位は高かった